中枢神経と臓器と自律神経の会話
人間の各臓器、すなわち五臓六腑、例えば肝臓、腎臓、心臓、膵臓、脾臓、胆嚢、脾臓、胃、小腸、大腸は、脳の視床下部を中枢として、脊髄を介して自律神経とつながり、相互に連絡を取り合っています。
ここで疑問が出て来ます。各臓器と自律神経は、電気信号で緻密な情報交換をしている筈です。臓器の微妙なコントロールを単なるオン・オフの信号ではコントロールできません。きっと複雑な情報が交差しているに違いありません。しかし、臨床医学や基礎医学においても、そのような研究をされた話は聞いたことはありません。未だ、我々の科学を凌駕する生体が、そんな単純な連絡手段を選択しているとは思えません。
まず、その信号はデジタル信号ではなく、生命体ですからアナログ信号に違いありません。では、どのようなアナログ信号なのでしょうか?
例えば、普段の我々日常の電話での会話を例に挙げましょう。お互いの口から発せられら言語は、空気を振動させ電話機の振動板を介してアナログ電気信号に変換され、電線を通じて電気信号となって相手方に電話機に入力され、さらに相手方を電話機の振動板を振動させ、アナログ音声として我々の鼓膜を共鳴させて、言葉として認識し会話が成立します。
しかし、脳下垂体ー自律神経ー臓器の間に使用されるアンログ電気信号は、どのようなアナログ信号なのでしょうか?いわゆる、我々が話す言語だとは思えません。では、他のアナログ信号といえば、思いつくのがメロディーです。例えば、ピーポーピーポーであれば緊急サイレンと理解できますし、ピンポンであれば誰かが来たと判断できますし、グルグル音であれば空腹だろうと分かります。
つまり、臓器と中枢神経(脳下垂体)との間の会話は、言語ではなく、電気信号のメロディーと思われます。そして、異常なメロディーが、中枢神経と臓器のコントロールが出来なくなり、病気とい形になるのでしょう。中枢神経と臓器間の正常なメロディーを正確に確定できれば、それを利用して病気を治すことができるかも知れません。
例えば、排尿障害があれば膀胱収縮の際の電気信号、つまりメロディーが不協和音を発します。自律神経を介して中枢神経の視床下部は、排尿したとは認識しません。すると、中枢神経は膀胱へ執拗に命令します。その結果、膀胱と前立腺が異常興奮するようになります。それが、慢性前立腺炎や慢性膀胱炎・間質性膀胱炎とい病気になるのです。ですから、もし正確なメロディーを利用できれば、慢性前立腺炎や間質性膀胱炎は治すことができるかも知れません。
排尿障害の患者さんに行なうαブロッカーのユリーフ、ハルナールの処方や、頻尿治療薬であるベタニス、ベシケア、ウリトス、トビエースの処方薬は、このメロディーを正常化に役立っているのかも知れません。 また私が行なう内視鏡手術も 膀胱出口を十分に開くことで、良いメロディーになるのかも知れません。
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