第125噺(145噺中)「漢方薬と硬水」
中国大陸は石灰石すなわち、炭酸カルシウムを多く含んだ大地です。したがって、雨が染み込んで湧き出る水やそれらが元になっている地下水や河川の水は、カルシウムをたっぷり含んだ水、すなわち「硬水」になります。
中国では、薬草を硬水で煮出して漢方薬を作るのです。すると、硬水中のカルシウムが薬草中の煮出した成分と結合して沈殿し、結合しなかった成分が漢方薬として利用されてきました。ですから、同じ薬草を使って、日本の軟水で煮出した漢方薬とでは、成分が同じではありません。すなわち、日本の漢方薬は非常に濃く出るのです。コーヒーで言えば、まるでエスプレッソです。それに比べて、中国の漢方薬はアメリカンコーヒーです。日本の漢方薬エキスも軟水で煮出して、さらにフリーズドライ製法で製造されていますから、エスプレッソです。
効き目が伝承されている中国本来の漢方薬と同じにするためには、さて、どうすれば良いでしょうか?それは、簡単です。ボルビックのようなカルシウムを多く含んだミネラルウオーターなどで、もう一回煮だしてあげれば良いのです。すると、日本の漢方薬の余分な成分とカルシウムが結合して、本来のオリジナルの漢方薬になります。
| 固定リンク
コメント
同級生に漢方の薬局をしている薬剤師がいます。
薬科大学を出て漢方の調剤をしています。
彼によると漢方は副作用がないと思われているが、非常に強い副作用があると言っています。
一人一人に合った調剤をしないと危ないということです。
今日私は70歳の誕生日を迎えました。
親や兄弟や妻、子供達、今までお世話になった人たちに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
投稿: 京都在住 | 2017/04/12 15:07