第122噺(145噺中)「便秘」
透析に必要な薬の副作用で、私が便秘に苦しむようになってしまいました。
結構、苦しいので、ここで便秘のお話しをしたいと思います。
便秘薬には、何千年前の太古の昔から、主にご婦人が苦しんでいました。本当かどうか分かりませんか、クレオパトラも苦しんでいたという記録があるそうです。
便秘の原因は、様々あります。その原因をここで解説しましょう。
1.機能性便秘
2.器質性便秘
【機能性便秘】
腸の機能低下によって引き起こされる病気です。
腸管が動かない弛緩性と、腸管がバラバラに動き過ぎる痙攣性の2つがあります。
①弛緩性:
大腸は絶えず蠕動(ぜんどう)運動をして、便を直腸に移動させます。しかし、何らかの原因で、その動きが途絶えると便秘になります。蠕動運動ができないということは、腸管の平滑筋がリズミカルに動かないということです。腸管の平滑筋は、自律神経によって制御されていますから、自律神経が機能していないということです。精神科が多用する向精神薬や抗うつ剤などの副作用で起きる便秘は、この弛緩性です。
②痙攣性:
弛緩性とは逆で、腸の動きが著しくても便秘になります。腸管が勝手に収縮してしまい、リズミカルな蠕動運動ができないために起きる症状です。自律神経の異常興奮が原因ですが、その原因がストレスとされています。しかし、医師は原因が分からないと、何でもストレスが原因と診断しますから、注意が必要です。
【器質性便秘】
腸や胃・肛門などに病気が隠れている場合を指します。例えば腸捻転、大腸癌や直腸癌などが良い例です。大岡越前の守は直腸癌で便秘や出血で苦しんだという記録があります。ですから、この便秘は命取りになります。
【生活習慣による便秘解消法】
❶機能性の対処法
腸管の神経機能不全は、自律神経の副交感神経の機能不全が本質です。では、副交感神経の、目を覚ませれば良いことになります。副交感神経は、交感神経と常に対立しています。ですから、交感神経の機能を高めれば、それに負けじとばかりに、副交感神経の機能が高まります。では、どうすれば、交感神経の機能が高まると思いますか?答えは、運動です。運動するためには、交感神経が興奮(機能が高まる)しているのです。
❷痙攣性の対処法
副交感神経が異常興奮していることから起きる現象です。
副交感神経が興奮するのは、交感神経神経が常に興奮しているからです。交感神経神経が興奮するということは、常にイライラしているからです。イライラしなければ、良いことになります。そのためには、瞑想をする、座禅をすれば良いことをなります。また、イライラの原因を解消することです。
【食品による対処法】
腸管内の便が流動的でゆるくすれば良いことになります。そのためには、内容物が腸管から水分を吸収されないようにすれば良いことになります。水分を放さない食品を必ず、食事に入れます。
❶食物繊維の多い食品
根菜(サツマイモ、じゃがいも、山芋、ゴホウ、人参、大根)や、野菜(白菜、キャベツ、レタス)、コンニャク、寒天、果物(イチジク、スイカ、メロン、桃、リンゴ)です。
❷吸収されない食品
水分を含んで放さない寒天、コンニャクなどの難溶解性の食品、例えばコンニャクゼリーやマンナンゼリーのララクラッシュなどです。また同じ作用のタンパク質を含むココアのお菓子、チョコレートがあります。
【薬剤による対処法】
①弛緩性
a)腸管が動かないのであれば、便を流動的にゆるくすれば良い薬剤
酸化マグネシウム(カマ・マグミット・マグラックス)
アミティーザ
リンゼス(腸液の分泌を促す。便秘型過敏性腸症候群治療薬)
b)弛緩している腸を刺激する薬剤
センナ(アローゼン・プルセニド)
センノシド(プルセニド・センノサイド)
ダイオウ(ダイオウ・セチロ)
ビコスル(ラキソベロン・シンラック)
アロエ
新レシカルボン
ビーマス
②痙攣性
心の緊張やイライラを鎮める薬剤
③漢方薬
大黄甘草湯(タケダ漢方便秘薬・ツムラ漢方便秘薬)
大黄牡丹皮湯
防風通聖散
桂枝加芍薬大黄湯
✳️タケダ漢方便秘薬がお勧めです。
④オイル便秘薬(つるりっ)
⑤私の秘薬処方(自律神経の観点から)
🅰弛緩性の薬剤(交感神経刺激目的)
スピロペント(喘息治療薬)
🅱痙攣性の薬剤(交感神経安定目的)
テノーミン・メインテート・インデラル(降圧剤・狭心症治療薬)
私の便秘の場合、リン治療として服用した鉄剤を含んだお薬が、便を硬く固めてしまい、直腸で鎮座ましまして物理的に出なくなり、便秘となったのです。この場合、下剤を服用しても、直腸で渋滞しているので、直腸から上の大腸が苦しいだけです。対応処置としては、摘便しかありません。恥ずかしながら、ワセリンを塗ったゴム手袋をして自分で摘便を13回実施し、やっと排便できるようになりました。苦しかった!(笑い)
【参考】http://www.skincare-univ.com/article/001739/
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