第113噺(145噺中) 「抗菌剤の副作用」
最近、風邪を引いて咳が止まりませんでした。
そこで、昼過ぎにある抗菌剤を引出しに余っていたので、一錠服用しました。
夕方、自宅に上がる時、階段でヨロヨロフラフラして仕方がありませません。脳梗塞か?と思いきや、そうでした!思い出しました!前回も、この薬剤を服用して気分が悪かったので、引出しにしまいこんだ込んだのでした。それを忘れ、また服用してしまったのです。
慢性腎不全ですから、毎日、体重測定をします。副作用が出た翌日73.1kgです。パジャマの重さ500gを引いて・・・答えが出てきません。何と!簡単な引き算が出来ないのです。脳梗塞か?と思いきや、薬の副作用を調べてみたら、意識障害、錯乱とあるではありませんか!これです!初めての貴重な経験です。意識障害や錯乱とは、あまりにも漠然とした副作用名です。具体的には、計算が出来ないとか、記載して欲しいものです。
薬を服用したのが26日(水)昼で、27日(木)朝には引き算ができなくなりました。その日が、製薬会社の勉強会でしたから、講演中に言葉がナカナカ出てきませんでした。それをごまかしながら話を進めていきました。聴衆は気が付いたでしょうか?ねぇ杉田さん?
愚痴はこの位にして、この状態は、恐らく10日位続くことでしょう。なぜなら、今回服用した薬剤は腎臓排中心の薬で、私のように慢性腎不全で腎機能が正常の10分の1以下の人間に至っては、副作用が抜けるのも、その逆数の10倍掛かる勘定になるからです。薬剤が10倍長く体の中に滞留するからです。それもこれも、全部、腎不全のせいです。
しかし、症状は改善しつつあるようです。夢の中でコンピューター操作をよく行っています。日曜日に見た夢の中でクリックしている意味が全く分かりませんでしたが、月曜日の今日見た夢では理解できました。
最近、分かった事があります。郵便番号が思いだせないのです。こんな簡単な数字を覚えていないのです。
今回のこの程度のブログを書くのに、何回も修正しながら数日かかっています。ヤレヤレです。
現在手術はできますから、具体的な行為よりも抽象的な概念の方が高度な能の働きであることが分かります。人間はまともに喋ったり書いたりする事は、高度な次元であることが理解できました。
いつまでも、同じ私が存在すると思わないでください。なぜなら、私も諸行無常の世界の中にいるからです。患者さんのみなさんは、ひとり立ちしてくださいね!
私の服用した薬剤はクラビット500mgです。
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コメント
先生、大丈夫ですか?
それでも日々は動いていくので診察も手術も先生の事だから、きっと予定通りされるのでしょうね。
どうぞ、無事に先生の日々がまわって行きますように。
祈ってます。
投稿: | 2016/10/30 19:35
「患者さんの皆さんは、ひとり立ちしてくださいね!」
高橋先生にそのように言われ、ドキッとしハッとし何だかとっても心細く路頭に迷ったようにオロオロしてしまいました。
しかし考えてみれば当たり前の事で何時なんどき、どんな事が起こっても自分の気持ちを強く持って生きていかなければならないわけです。
私は14の時から、ある宗教をやっていて、やっているからには寿命増益を念願していました。が、この病状が発症してからは行き長らえる事が願いではなくなり如何に生きるか?という事に、気持ちが変わってきました。
死ぬ時は「いい人生だった。」と、思って死にたいと思っています。
高橋先生には長生きしていただきたいと、ずっとずっと今も思っていて、その前に高橋先生が現役の医師を引退される日が遠い将来やってきても迷子にならないよう心の準備をしなくちゃいけないと思っています。
投稿: | 2016/11/02 19:50