第107噺(145噺中) 「巨大子宮筋腫」
妊娠中に子宮筋腫が発見され、胎児のことを考慮したため、出産までそのまま放置していたところ、筋腫がさらに大きく巨大になった患者さんの症例です。
この写真は産後の写真です。現在妊娠はしていません。
大学病院では、筋腫が直径20cm以上もあり、手術しか治療法はないと診断されました。
患者さんは、何か方法はないものかとインターネットでいろいろ調べた結果、プラズマ療法が候補に挙がり、当院を探し当て恐る恐る受診しました。
外見は、写真の如くです。まるでバスケットボールがお腹に入っているようで、触ると、硬く充実した、本当にバスケットボールそのものです。
超音波エコー検査で観察する限りにおいて、どこまでが子宮筋腫か子宮なのかは判別できません。
超音波エコーの届く境界線ぎりぎりまで臓器(子宮)陰影が確認できます。
患者さんの希望で、プラズマ療法を開始しました。プラズマ療法はまだ確立した治療法ではないため、子宮筋腫に効果があるか分かりませんが、毎週1回のペースで治療に通院していただくことになりました。経過はおいおい解説します。
プラズマ療法して3か月経過した患者さんの外見です。
パンパンに硬かった子宮が、柔軟性を帯び、患者さんの感覚でも、触診でも明らかに張りがなくなりました。
患者さんが言うには、お通じの調子もよくなったそうです。
超音波エコー検査の所見でも変化が認められます。
液体部分が出現し、それを取り囲むように線維化と思われる白い陰影が広がっています。
また、超音波エコーの到達するギリギリの境界線に子宮の陰影が確認できたのですが、その子宮陰影が境界線より縮小後退しています。
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コメント
写真を見てとても驚いています。
患者さんは妊娠第何週なのでしょうか
自分だったら、どうするでしょう。
患者さんの勇気にただただ、驚くばかりです。
【回答】
この写真は産後の写真です。
妊娠はしていません。
投稿: | 2016/09/23 16:27