第108噺(145噺中) 「異所性・子宮内膜症」
今年になって、生理のたびに、決まって毎月のように膀胱炎を併発している患者さんの症例です。
実は、8年前から、膀胱炎を繰り返していました。
おかしいと思い、婦人科や泌尿器科の医師に子宮内膜症ではないかと質問したところ、尿がキレイだから違うと診断され、悩んでいました。
過去に、私がブログの中で、子宮内膜症について解説していたので、、勇気を出して当院を受診しました。
エコー検査では、膀胱後壁に、膀胱ではない凸凹した影が観察できます。膀胱腫瘍あれば、血流が観察できる筈ですが、確認できません。おそらく、子宮内膜症と思われます。
超音波エコー検査所見に注釈をつけると、本来の膀胱壁のラインは赤い線で示したところです。
赤い線の内側から膀胱に向かっての部分(白い矢印で示す部分)が、問題の箇所です。
日を改めて内視鏡検査を行いました。
すると、案の定、子宮内膜症です。表面の大きな青白い球が今月出血した部分です。その上にある小さな部分が、先月出血した部分です。その上の赤っぽい部分が、先々月出血した部分と推察できます。
子宮内膜症は、生理のたびに出血して血豆ができます。そのためブドウの房のようになるのです。
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