コーヒーブレイク
このブログに記事をしばらく書かないでいると、患者さんから『お身体、大丈夫ですか?』と心配の声がかかるので、私の周りで最近あった「どうでもいいこと」を書きます。
長野県蓼科にマンションタイプの別荘を持っていました。広さが120平米、3LDKで15畳のリビング、8畳の和室、6畳の洋室が2つ、サウナ付きの風呂と総床暖と暖炉付きの豪華な部屋でした。バブル時代に建造され、売り出し価格は9千万円だったらしいとのこと。私が購入したのは12年後の中古物件でした。その当時借金して2400万円で購入しました。売り出し価格の何と4分の1ほどの価格でした。とてもお買い得でした。
緑と自然に囲まれ、南の方向には南アルプスが見えます。
東の正面には、リビングの大きな窓から八ヶ岳が一望でき、とても気に入っていました。
別荘を購入してから16年経過しました。毎年5月の連休と夏休みに別荘で過ごしていましたが、私が慢性腎不全になってからは、東京から別荘の蓼科までの216㎞の車の移動時間の3時間が段々堪えるようになりました。もっと近くに別荘を買い替えようと、ここ1年探していましたら、今の別荘よりも小さいですが、箱根にいいなと思う中古物件を見つけました。東京から94㎞の距離です。車の移動時間で1時間半かかりません。
しかし、別荘を2つ持つほどの金銭的余裕は私にはありませんから、今持っている別荘を売って購入しようと思いました。でもなかなか買い手が見つかりません。すると箱根を売る業者(前の物件もこの業者から購入)が提案をしてきました。
「今お持ちの別荘を下取りにして購入を考えたらいかがですか?」と。
下取り価格が1200万円と購入時の半額の提示価格です。つまり16年間かかって2400万円-1200万円=1200万円支払ったことになります。毎年なら75万円、毎月なら63000円の勘定です。これ以外に毎月管理料を5万円弱と固定資産税も支払っていましたから、別荘を維持することはコスパがとても悪いといえます。そして来年には大規模修繕のために240万円支払う予定になっているのです。建物の価値を維持するためには必要な経費です。この多額の修繕費が、正直買い替えのきっかけにもなりました。
さらに業者は話を続けます。
「お付き合いが長かったので感謝の気持ちを込めて、下取りにプラス100万円上乗せし、さらに新規購入物件を200万円安くします。」と。業者は、この物件を数百万円かけてリフォームして、2000万円以上の価格で中古物件として売り出すのでしょう。彼らも慈善事業を行っているわけではありません。安く仕入れて高く売るのが仕事です。でも「濡れ手に粟」ほどのあこぎな商売ではなく、紳士的で許容範囲内の仕事と態度です。
金勘定で生臭くいやらしい現実ですが、これで話は決まりです。私もこの条件を飲み、買い替えを承諾しました。当然、差額は払わなければならず、当分の間、引退できません。
【後日談】
7月7日に契約を済ませ、7月15日に売買が成立しました。差額分を支払うために、借金をして長期にわたり返していかなければなりません。お金は本当にたまらないものです。トホホです。
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コメント
「当分の間、引退できません。」と、聞いてとても嬉しく思います。
「お金というのは人のために使うものだよ。
人の喜びのために使うものだよ。自分の我欲で使うお金というのはこぼれていくものだよ。」
高橋先生のこのお言葉に私は心底、感動して
活きたお金を使おう、出来るだけ自分以外の誰かに喜んでもらうためにお金を使おう、と、心に決めました。
だって、どうせ死ぬのだから。
だって、どうせ死ぬのだから。
今までの人生の懺悔の意味を込めて誰かのために働き誰かの喜びのために、お金を使おうと決めました。
投稿: | 2016/10/19 16:18