時間
前回のブログで時間について、少しお話をしましたが、以前にも2009年の「トワイライトゾーン」のブログの中で、下記の内容を掲載しました。ここで再度リメイクして掲載します。
私たちが身の回りで容易に確認・認識できるものは、立体的な3次元以下の存在そのものです。
ですから、2次元も1次元の存在も容易に理解・認識できます。紙に書かれたもの・印刷されたものは、2次元の世界の存在です。オシロスコープで確認できる周波数は、1次元の存在です。(実際は0次元の点の連続で、航跡を残して2次元の画像として認識しているので正確な1次元ではありませんが・・・)
空間に置かれた御覧の球体は、何時間経過しても、これでしか表現できません。なぜなら、立体を表現するために空間をX軸・Y軸・Z軸で表現するしか方法がなく、時間を具体的には表現できないからです。
数式で表現してみましょう。3次元のある位置での状態をP3とすれば、P3=aX+bY+cZ と表現できます。
さて、ここで問題解決に登場するのが「虚数」の概念です。
「虚数」は、二乗して(-1)になる数をいいます。ルート(√)のマイナス1、つまり現実には存在しない数です。しかしこの「虚数」の概念が存在しないと、量子物理学もコンピューターも誕生しなかったでしょう。
この現実には存在しない「虚数」という概念を時間軸に利用すると、時間を表記できることが分かったのです。
虚数軸のプラス方向が未来、マイナス方向が過去になります。現実の世界では、時間は未来への一方通行ですが、虚数軸を考えると未来にも過去にも行き来できます。微塵世界の量子物理学では、時間は未来にも過去にも行き来できることになっています。右に行ったり左に行ったりできるように自由自在です。
数式で表しましょう。4次元のある位置の状態をP4とすれば、P4=aX+bY+cZ+di と表現できます。
さて今度は、無機質な球体ではなく、人間をモデルにして考えてみましょう。
この人物が誰だか分かりますか?儒教創始者の中国の孔子です。
先ほどの球体と同じで、いつまで経っても時間の経過は分かりません。孔子先生が微動だにしなければ、3次元空間では時間は止まっているようにしか見えません。
ところが、時間軸を虚数軸として表現すれば、たくさんの孔子先生が時間差でこの空間に存在することになります。
しかし、これだけではこの空間に存在する孔子先生のすべてを表したことにはなりません。孔子先生クラスの人間が全くものを考えずに、ここに立ち尽くしているとは思えないでしょう?
孔子先生は絶えず考えています・・・『四十にして迷わず』『五十にして天命を知る』などなどです。
時間軸を設けた4次元空間でも、この孔子先生の心の流れを表現することはできません。「虚数」の登場で3次元から4次元に飛躍的に説明できるような何かが登場しなければ先に進むことはできません。
ー∞<sinθ<+∞(本来は-1≦sinθ≦+1)になるようなθの値とか、tan90°=1(本来はtan90°=∞)など支離滅裂な公式を利用しなければならないのかも知れません。
こころの世界から見れば、4次元世界は3次元世界ほどではないにしろ、自由に過去から未来へ、あるいは空間の無限の広がりを自由自在に飛び回ることができます。たとえば、時間の流れをエネルギーとして考えてみましょう。エネルギーの法則で有名なのがアインシュタインの相対性理論です。その中で物質はエネルギーに変換できる、つまりE=mc2(2乗)です。mは質量、cは光の速度定数です。すなわち、質量mの物質のエネルギーは、光の速度の2乗をかけた値に等しいというものです。
エネルギーをあらわすのに速度の2乗をかけるのが物理の公式に多く出てきます。その延長線上に、時間のエネルギーをあらわしてみましょう。
時間エネルギーEtとすれば、Et=M( i )2(2乗)と表せます。
過去の時間エネルギーは、Et=M(- i )2=M(-1)2( i )2=M(-1)=-Mです。未来の時間エネルギーは、Et=M(+ i )2=M( i )2=M(-1)=-Mです。
どうでしょう、過去の時間エネルギーも未来の時間エネルギーもどちらもマイナスになるのです。要するに過去だけを考えても、未来だけを考えてもマイナスの時間エネルギーにしかなりません。つまり過去のことをくよくよ考えているネガティブな考え方の持ち主も、明るい未来のことだけを考えているポジティブ思考の持ち主も、どちらもマイナスの時間エネルギーを生み出すだけです。
時間エネルギーをプラスに持っていくためには、どのようにしたらよいでしょうか?それは過去と未来を同時に考えるようにしたらよいのです。数式で表現すれば次のようになります。
Et=M(- i )(+ i )=M(-1)( i )2=M(-1)(-1)=+Mです。(数式には素人の飛躍がありますが目をつぶって下さい。) 人生でも勉強でも過去のことだけを見ていてはダメです。未来のことだけを見ていてもだめなのです。過去と未来をバランスよく思考して初めてプラスのエネルギーに変わるのです。
だから私は、過去の自分のささいな記憶をこと細かく思い出し、さらに、専門家から観れば稚拙な理論を未来に向かって披露しているのです。
病気で悩む現状は、過去の産物であり、これからの悩みや対処に関する深い思索は、未来への産物です。
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コメント
アインシュタインは相対性理論でノーベル賞を取ったのではなく量子物理学でとっていますので素人ですが量子論を勉強したことがあります。
芥川賞作家で禅僧の玄侑宗久さんは著書の中で禅と量子論を書いています。建仁寺に講演に来られるので何度かお会いしたことがありますが、非常に頭のシャープな方で禅を物理学で説明されています。
あまりにシャープ過ぎて私は玄侑さんの師匠で6年前に101歳で亡くなられた松原泰道さんの穏やかな説法の方が馴染みます。
多くの著書があるので随分読ませていただいて、心が鎮まる思いをしました。
E=mc二乗は般若心経のメインテーマだと思っています。
投稿: 京都在住 | 2016/03/19 09:46