観音様
仏教の世界では、観音様(観世音菩薩)という存在があり、如来・仏陀になる前の存在で、如来・仏陀と同様に私たち衆生(しゅうじょう)を救ってくださる存在です。
観音様の驚くべく能力には、苦しむ人々の声を見ることができるという所にあります。すなわち、音を視覚として捉えることができるのです。異種感覚として捉えることができるのです。
このような事実は非現実的だとお思いでしょう?ところが現実の世界にも存在しているのですが、一般の人は「気のせい」と思い込んでいるのです。
例えば、心筋梗塞の患者さんが初発症状として、虫歯の痛みや五十肩の痛みとして錯覚することが多々あります。痛みとしては共通ですが、違う痛みとして感じているのです。
前立腺肥大症などの排尿障害のある患者さんには、陰部の痒み症状や冷え症状や坐骨神経痛症状として来院される方が多く存在します。排尿障害の治療で痒みなどの症状は軽快します。これも異種感覚として捉えている典型です。
つまり、病気による思いも寄らない症状の様々な感覚は、ある意味、観音様の能力に匹敵するものです。観音様は悟りを開くことで、音を観る能力を得られた訳ですから、病気で得られた様々な感覚も、観音様と同じ悟りの境地と言えるかも知れません。
観音様と同じ能力を得ることで、人生の本質や真理への近道を導いてくれるのかも知れません。しかし、病気で訳も分からず苦しんでいる当人にとってはたまったものではありません。自分で感じている感覚から、病気の本質を把握し、治療あるいは対処すれば道は開くのでしょう。
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コメント
高橋先生
あけましておめでとうございます。忘年会を楽しまれたり、早速お仕事に精を出されているご様子を拝見して、ホッとしております。良い1年になりますように心よりお祈りしています。
そういえば、天才的音楽家などの中には、実際に音を色彩として感じる能力を持つ人が結構いるそうです。観音様の力など年月を経て伝説のようになっている話でも、その当時はありのまま起きたことを伝えているだけ、ということも多いのかも知れませんね。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
投稿: masa.y | 2016/01/02 11:44