奇病
その宗教の教祖は若いイケメンの男性です。そのためか、女性も含め若い人の入信が絶えません。私は、この新興宗教の実体を調査すべく依頼されました。
調べて行くうちに、この新興宗教団体に拡がる謎の感染症の存在が明らかになりました。それは、身体が光るという珍しい「奇病」です。そして中には身体全身が輝いて、遂には亡くなってしまう致死性の病気なのです。
疑いの目は若い教祖に向けられるのは当然でしょう。この怪しい教祖を調べれば調べる程、影の部分がまったく見えて来ないのです。むしろ良い事しか証拠が出て来ないのです。調査している私自身が教祖の魅力に次第に惹かれて行くのが実感できるのです。そうです、ミイラ取りがミイラになったのです。
この若い教祖は正真正銘の能力者だったのです。どんな能力かと言えば、他人を悟りの境地、すなわち菩薩・如来の境地にさせる能力なのです。そして、如来になった人に感染する病気が、問題の「奇病」だったのです。この感染症が全身を覆うと、命がなくなるのです。そうです、「即身仏」になるのです。感染者の輝く様は大日如来や阿弥陀如来の光背、後光、光輪そのものでした。
しかし、この新興宗教も消滅します。なぜなら、若い教祖の左肩が光っているのを私が見たからです。「奇病」に教祖も感染したのです。「奇病」は実は「奇跡の病気」だったのです。
以上は、私が先日見た夢を脚色しました。
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