« 第71噺(145噺中) 「膀胱と直腸は双子の兄弟姉妹」 | トップページ | 第73噺(145噺中) 「体温調節と夫婦仲」 »

第72噺(145噺中) 「男子不妊症」

Photo
昔は、正常な夫婦生活を営んでいて3年間子宝に恵まれない場合を『不妊症」と呼びました。最近では、その期間を1年間とされつつあるそうです。
その不妊症の原因でご主人側に原因がある場合を、「男子不妊症」と呼びます。
男子不妊症の原因にがいくつかあります。
①精子数が少ない。
②運動率が悪い。
③原因不明。

【精子数が少ない】
原因として、睾丸の機能低下と、精子が通る精管が閉塞している場合があります。
睾丸の機能低下は、生検で睾丸組織の採取して確認します。造精能力(精子を作る能力)がなければ、ホルモン刺激を図ります。
精管の閉塞は、精管に造影剤を注入して確認します。精管閉塞は手術で再吻合します。

Sperma
【精子の運動率が悪い】
精子の構造を解剖学書(解剖学アトラス・文光堂)で調べると、イラストのごとくです。
赤く着色した部分がミトコンドリアです。ミトコンドリアはATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー物質から生体エネルギーを抽出する生体装置です。ミトコンドリアが発生するエネルギーを利用して、精子は鞭毛を活発に動かします。運動率が悪いということは、この鞭毛の活動がないということです。つまりエネルギー不足ということです。精子のエネルギーであるATPはどこにあるとお思いですか?精子にあると思いますか?実は精液の中の前立腺液の成分にATPが大量に含まれています。つまり正常な前立腺液が分泌されなければ、精子は動かないことになります。
治療としては障害を受けている前立腺を治せばよいことになります。ほとんどの場合、膀胱頚部硬化症という排尿障害が隠れています。実際に膀胱頚部硬化症の治療して運動率が高くなり、妊娠できたご夫婦も存在します。

Spermailast
患者さんによっては、精液が片栗粉のようなダマダマで排出される方もおられます。正常な前立腺液にはPSAという精液のダマダマをサラサラにする酵素が含まれています。前立腺に障害があると前立腺液は正常に分泌されなくなりますから、精液がダマダマになりやすくなります。すると、精子お動きも制限されますから、運動率も低下します。
これの治療も前立腺(膀胱頚部硬化症)の治療になります。治療すると精液がサラサラになり精子の動きが良くなります。

運動率が悪くても前立腺や膀胱頚部の治療をしたくないのであれば、射精した後の膣内にATP注射液を注入すれば、理にかなう形になります。

|

« 第71噺(145噺中) 「膀胱と直腸は双子の兄弟姉妹」 | トップページ | 第73噺(145噺中) 「体温調節と夫婦仲」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 第71噺(145噺中) 「膀胱と直腸は双子の兄弟姉妹」 | トップページ | 第73噺(145噺中) 「体温調節と夫婦仲」 »