第74噺(145噺中) 「糖尿病と血糖の真実」
今年の6月30日の産経新聞の医療記事コラムに、このような記事が掲載されていました。
糖尿病は「血糖値を下げればいいのか?」というテーマです。
過去の医学常識であれば、糖尿病は血糖を正常にコントロールすることが当たり前でした。現在でも一般内科の医師のほとんどがそう理解しているでしょう、実は私もそのように理解していました。そして糖尿病である私は自分の血糖をインスリンでコントロールしていたのです。
ところが・・・ところがです、最近の糖尿病の最新の知見によると、糖尿病が悪化・進行するのは血糖の高さではなく、血糖の変動幅であったことが確認されたのです。つまり、高血糖と低血糖の変動幅が大きいほど糖尿病は悪化・進行することがわかったのです。下手に血糖を下げるくらいなら、適度に血糖が高い方が病気は進行しないということです。その事実を知った時には、私の糖尿病は進行し、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性腎不全になってしまったのです。
病気治療には正確無比な知識が必要です。一昔前では、糖尿病は血糖を下げればいいんだという常識・盲信が存在しました。糖尿病を専門としなかった私もその一人でした。今でも、内科医の中には血糖を下げればいいんだと信じて治療している医師もいます。気をつけましょう。
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