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第63噺(145噺中) 「寡黙な医師」

ドクターショッピング、つまり医療機関を転々と放浪し、当院を初診で受診する患者さんが相当存在します。
当院で5軒目・6軒目はザラで、多い人になると20軒目とうい強者もいます。そのような患者さんとお話しして頻繁に登場するのが、「寡黙な医師」です。
患者さんから病気について質問をしても、十分な説明がなく、「気のせい」とか「そのうち治るでしょう」などという返事が返ってくれば良いほうです。中には、質問に対して全く回答せずに、お薬だけ処方する医師も存在します。

前医の対応悪さをの口々にお話になるのです。
医師は専門知識を持ったプロです。自分が研鑽したこと、身に着けた知識を他人に話したくて仕方がない習性をもった生き物です。その医師が寡黙になって質問に対して説明しない、あるいは返事をしないということは、その知識に関して自信がない、経験していない、知らない、治療したことはあるが治したという実感を持ったことがないというのが実情でしょう。

そのような医師に対しては患者さんから早いうちに見切りをつけて、他の医師に乗り換えましょう。私はそのような経験したことがない患者さんに遭遇した場合は、正直に分かりません、経験したことがありませんと答えます。
プライドのあまり、見栄を張っても、患者さんが不利益を被るだけです。患者さんのためには的確な知識と確かな技術を持った医師に紹介すべきでしょう。

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コメント

高橋先生に初めてお目にかかった診察室で涙がとめどなく零れ言葉が出てこなかった事を昨日の事のように覚えています。

「あなたはウソつきだ。」
「精神科か診療内科に行って下さい。」
「あなたの頭の中はドンパチ、ドンパチ花火が上がっている状態。あなたの言っていることは信用出来ない。」
前医にこのように言われ絶望感から死んでしまいたいと思った日もありました。

高橋先生のところに通うようになってから、はるかにはるかに良くなってきています。まだまだ健常者には程遠いですが決して諦める事なく通わせてもらいたいと思っています。

少しも威張ったところがなく謙虚で人間味溢れる高橋先生。高橋先生の前で一体どれだけの涙が溢れた事でしょう。
ご自身も病気と戦いながらも私達、患者を熱いお気持ちで支えて下さっている高橋先生にいつも感謝しています。

投稿: | 2015/06/18 19:43

髙橋先生お世話になります。
私の前医はこんなことを言いました。
私が知り得たネットでの知識を元に一つ質問をすると。
「やめてくださいよー、私の悪口をネットで書くのは!」と大きな声で言われました。
心の中で「それ答えになってないでしょ、二度と来ないし、ネットで悪口書くほど暇じゃありません」

薬もらわずに帰りました。

患者も一人の人間です、医学以外の他方面のプロでも有ります。その医師がプロかそうで無いか、何となくわかります。

投稿: | 2015/06/18 23:19

「あなたはオオカミ少年と一緒だ。あなたの言うことはウソだ。」と、前医に言われ心臓が凍りついた私。

「あなたの言うことがウソだというのなら、あなたの検査結果もウソということになる。」と、高橋先生に言ってもらい涙が流れ落ちた私。

実際には一年も経ってないのに昔々ずっと昔から先生のことを知っていたかのような錯覚にとらわれることがあります。

目に見えないものが大事。目に見えないものほど尊い。‥‥高橋クリニックさんの待合室には確実に穏やかで健全で優しい空気が流れています。

投稿: | 2015/07/06 21:27

「何でもホドホドがいいんだよ。期待し過ぎない事にしているんだよ。疲れちゃうからさぁ。」
いつだったか、そう話して下さった高橋先生。
それ以来、私は少しくらい調子良くても喜んだりせず逆に調子悪くても落ち込んだりしないよう心がけている。

この病気が発症する以前の私は人間はやる気さえあれば、たいがいのことは出来る、仕事で結果を出せないのはやる気の問題!と、平気でスタッフを叱責するような本当に嫌なヤツでした。
今の症状から人間は頑張りたくても頑張れない、気持ちの問題では解決出来ない事が山ほどあると知り今までの自分を深く反省しているところです。
【回答】
強者の立場だと、強者の目線になるのです。
病気をしたことがない医師も患者さんの気持ちを察することができません。
私は高校生の時にひざを骨折し入院、白内障と緑内障と網膜変性症で手術のため度々入院、さらに今回慢性腎不全になって1月に2週間ほど入院し、現在、治療食だけを食べる毎日です。
私も弱者です。
あなたは、ある意味、悟りを開いたのです。
人間として成長したということです!」

「失敗は成功する為にあるんだよ。失敗して失敗して失敗して、ようやく辿り着くんだよ。僕の人生と一緒だよ。」
高橋先生のお話を聞かせてもらい、ボロボロになって格好悪くて、いっぱいいっぱい恥かいて生きていく覚悟が出来ました。
【回答】
医者の不養生と言われて格好の悪い私です。
でも、それが人間です。
格好が良いのは、ドラマやスクリーンの中のヒーローだけです。
そのヒーローの役者も、実際はドタバタの人生を送っています。
モーゼ然り、キリスト然り、お釈迦様然り、みんなボロボロになって人生を待とうしました。
後世の人間がヒーローに仕立てているだけです。
みんなボロボロです。
まだ私はマシです。」

先生にはいつも感謝しています。
そして三人のスタッフさんも素晴らしいと感動しています。

投稿: | 2015/07/11 15:48

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