第53噺 (145噺中) 「涅槃の像」
仏教の開祖であるお釈迦様が入滅(亡くなる)する時のお姿が、写真(ウィッキペディア参照)の寝姿です。
このお釈迦様のお姿は、「涅槃の像」あるいは「涅槃のポーズ」として親しまれています。医学的には右側仰位(そくがい)と言います。インドでは胃腸を患った時に取る姿勢と言うことになっています。実際にお釈迦様は食中毒が原因(豚肉かキノコにあたったと言われています)で亡くなられるのですが、この涅槃のポーズをとっていることで、お釈迦様がお腹を壊していたことが想像できます。
救急現場で、睡眠薬の服薬自殺を図った患者さんが搬送されることがあります。その場合、涅槃のポーズとは逆向きの姿勢になります。つまり左側仰位になります。胃の内容物が十二指腸に流れていかないように、つまり十二指腸が上側(右上)にして吐かせなければならないからです。
涅槃のポーズは、厳密には胃腸が持たれた際の体位です。このポーズが胃腸の流れを促してくれるからです。食後にこのポーズをとることは理にかなっていることになります。
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