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第29噺 (145噺中) 「狭心症と心筋梗塞」

Miattach虚血性心疾患という病気の範疇に、狭心症と心筋梗塞があります。
虚血性とは、心臓に十分な血液が行き渡らない状態を指し、相対的・比較的血流不足を「狭心症」と呼び、血流が完璧に途絶えて心臓の組織が死んでしまった状態を「心筋梗塞」と呼びます。呼吸疾患で言い換えると、呼吸困難が「狭心症」で窒息死が「心筋梗塞」になります。いずれにしろ、心臓を栄養する冠動脈の動脈硬化が原因です。
症状は、イラストのように典型的な心臓の痛みと、腕の痛みや四十肩や歯の痛みとして錯覚(関連痛)する場合がありますから、心筋梗塞の患者さんを診た時には注意が必要です。救命できるか否かは時間が勝負だからです。

Micoronarya「狭心症」にしろ「心筋梗塞」にしろ、心臓を栄養する冠状動脈の不完全あるいは完全な閉塞が原因です。
イラストで示すように、心臓自信を養うための血管を「冠状動脈」と呼びます。心臓に冠(かんむり)をかぶせたように広がって支配しているからです。冠と言っても金属の冠ではなく、月桂樹の冠です。

イラストで分かるように、左冠状動脈は支配領域が大きく、心臓の全身に血液を駆出する左心室を栄養していますから、左冠状動脈が閉塞を起こすと致命的になります。左冠状動脈の支配領域が大きいということは、血管走行距離が長いということであり、当然、閉塞箇所のリスクが多いということでもあります。実際、左心室心筋梗塞が多いのも事実です。

Ekganginaでは、狭心症や心筋梗塞をどのようにして診断するのかというと、ここで心電図が登場です。
イラストは、狭心症の際に見られる心電図の波形です。波形はP・Q・R・S・Tと成分分類できますが、狭心症の場合、ST部分の低下が特徴です。

Ekgmi心筋梗塞の場合、心筋のダメージの時期に応じて心電図の波形が変化していきます。臨床医としては、心筋梗塞発症の早い時期に発見できるように努めなければなりません。歯痛や四十肩症状の心筋梗塞を見逃さなければ、早期発見のチャンスです。私も四十肩で顔面蒼白の患者さんに遭遇し、心電図を実施したら心筋梗塞だった経験があります。

【参考図表】
心臓病の診療マニュアル 医歯薬出版
人体解剖図 成美堂出版
心電図入門 ベクトル・コア
心電図免許皆伝 日本医事新報社

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