« 第16噺 (145噺中) 「健康診断」 | トップページ | 学校保健ニュース »

第17噺 (145噺中) 「心電図」

心電図はよく耳にする言葉です。心臓のための検査であることは何となく分かりますが、皆さんも詳細は分からないでしょう。

心臓は心筋細胞の集合した臓器です。生体の電気刺激で興奮・収縮し、弛緩・拡張します。興奮・収縮の際にも弛緩・拡張の際にも電気的な変化が起こります。その電気的微弱な変化を体表に接触した電極で捉え、電子回路で増幅し2次元のグラフに表示したのが心電図です。

Ekgmerk_2イラストは、心臓の興奮・弛緩の電気的経時的な変化を示したものです。(メルクマニュアルから)
では心電図で何を診ることができるのでしょう。
一つには心臓のリズムです。心臓のリズムの異常が不整脈です。もう一つは心臓の質の異常です。例えば心筋梗塞・狭心症・心内膜炎・心筋炎・心嚢炎などです。

具体的に解説しましょう。
心電図の測定には、四肢誘導と胸部誘導の二つに分けることが出来ます。
Ekg123不整脈であれば、四肢誘導で把握できます。四肢誘導は心臓の縦軸平面を電気的に観測する方法です。心臓は解剖学的に胸の中心から左胸下に向かって縦軸が走行しています。そして上部左右(心房)と下部左右(心室)に分けることができます。心臓の縦軸平面を図のように逆三角形の視点で心臓を観測すれば、心臓の電気的方向性やリズムを把握することが出来ます。

Ekgv1v6ところが、心筋梗塞の局在(梗塞のある場所)を特定するには不十分です。なぜなら心臓は左右に広がりがある立体構造だからです。そこで胸部誘導が必要になります。胸部誘導は、右胸から左胸にかけてV1~V6まで6個の電極を装着して測定します。

V1:右室・心室中隔・左室後壁
V2:右室・心室中隔・左室後壁
V3:左室前壁・心室中隔・心尖
V4:左室前壁・心尖
V5:左室側壁
V6:左室側壁
それぞれの電極で局在を判定できます。

Ekgfukuda【備考】
学生時代に、この心電図なるものをなかなか理解できませんでした。
単なる電気信号で心臓の本質を理解するには、かなりの理解力と努力が必要です。
最近の心電図はコンピュータが内蔵されていて、心電図を自動的に判定してくれるので、心電図の専門医でなくても利用できるから大助かりです。

【参考文献】
メルクマニュアル
心臓病の診療マニュアル 医歯薬出版
よくわかる生理学の基礎 メディカル・サイエンス・インターナショナル
心電図入門 ベクトル・コア
フクダ電子HP

|

« 第16噺 (145噺中) 「健康診断」 | トップページ | 学校保健ニュース »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 第16噺 (145噺中) 「健康診断」 | トップページ | 学校保健ニュース »