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第一噺 (145噺中) 「めまい」

Karoku
若手落語家の柳家花緑(やなぎやかろく)さんは、落語のレパートリーが145噺もあるそうです。その内、いつでも自信を持って高座に掛けることが出来るのは24個の噺だそうです。
医師である私が、病気についてまとまった話を145も出来るかどうか疑問です。病気は古典落語と違って、内容が少しずつ進化・変化するので、常に新しい情報を加味しなければなりません。
そこで、花緑さんの向こうを張って、このブログで病気について145個のお話しを作ってみようと思います。取りとめのない噺になるでしょうが、お聞きください。

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目がグルグル回る状態を「目まい」と言います。専門用語で「眩暈」と書きます。原因はいろいろありますが、恐らく一番一般的なのが「前庭神経炎」でしょう。
前庭神経は、平衡感覚を感知する三半規管からの情報を伝達する神経です。ウィルス感染である風邪に掛かると、左右両方か片方の前庭神経が炎症を起こします。神経は炎症を起こすと、肝心な情報が十分に脳に伝達されなくなります。人間は地球上での位置情報を左右の三半規管、足の裏の深部知覚、視覚から入ってくるヴィジュアル情報の3系統を統合して判断します。ところがその情報源が一つでも掛けると混乱してしまいます。それが「めまい・眩暈」という現象になるのです。
治療としては、神経の栄養剤であるビタミンB12と神経の炎症を抑えるアスピリンの服用が必要になります。状態が完全に落ち着くまで1ヵ月~2ヵ月かかりますから、その間めまい発作が起きなくても走ったり運動は厳禁です。
もちろん、「めまい」症状の病気は他にもあります。脳血管疾患、立ちくらみ、自律神経失調症、貧血などです。治りの悪い場合は専門医の受診が必要です。

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コメント

沢山の話楽しみです 永久保存版でしょうか!
ところでよく病院では自律神経失調症なんて病気病名なんてないと言われますが ?
【回答】
医師の考え方の違いでしょう。
交感神経・副交感神経の協調障害を自律神経失調症と便宜上命名しているだけです。
更年期障害や心身症やうつ病や過敏性腸症候群や甲状腺機能亢進症など自律神経を狂わす病気はたくさん存在します。
しかし、すべての原因が確定できる訳でもなく、取りあえずこの病名を付けます。

投稿: 慢前患者 | 2014/09/17 00:34

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