« 第13噺 (145噺中) 「便秘」 | トップページ | 第15噺 (145噺中) 「聴診器」 »

第14噺 (145噺中) 「更年期障害」

Konenki
このブログの中でも、更年期障害に関連した記事をいくつか書きました。
ご婦人の卵巣の機能が落ちていくと、卵巣から分泌される女性ホルモン(主にエストロゲン)の産生低下で、全身の女性ホルモンが低下します。50歳を境に±5歳、つまり45歳~55歳の間の期間を更年期と呼びます。この期間にほとんどのご婦人が閉経(へいけい:生理がなくなること)になるため、女性の人生でのターニングポイントになります。【イラスト:日本医師会パンフレットから】

Fantasy3cholestrogen
この時期を経ると、女性ホルモン(エストロゲン)は、100%から10%~20%にまで低下するのです。ご婦人の体はこの女性ホルモンによって円滑に管理されていましたから、10%まで減少されると制御不能状態になります。この状態で出現する様々な不快な症状、つまり寝汗・顔の火照り・足の火照り・イライラ・動悸・頻尿・立ちくらみ・めまいなどを「更年期障害」といいます
エストロゲンの低下に呼応するかのように血液中の悪玉コレステロールが上昇し、ついには動脈硬化へと進行・悪化することは、これまでにも解説しました。

更年期障害の治療として、ホルモン補充療法が、婦人科やレディスクリニックで実施されています。
ただし、合成された女性ホルモンは、作用が強いという欠点?あるいは長所があります。ある意味、女性ホルモンが低下したというのは、低下しなければならないという理由が生体にあるのでしょう。それを短絡的に少ないから作用の強い合成ホルモンを補充するという考え方に、いささか問題があるかも知れません。

以前にも紹介した大豆イソフラボンは、植物性女性ホルモンとも呼ばれています。女性ホルモンであるエストロゲンに化学構造式が似ていて、マイルドな女性ホルモン作用も持っています。それでいて副作用がほとんどないのが利点です。
医師の処方箋なしでも手軽に購入でき、さして副作用もおなく快適な更年期を過ごすことができるので、更年期障害で悩まれているご婦人には、私はおすすめしています。

最近、男性の更年期障害も話題に上ります。男性ホルモンの注射を行う医療機関も増えています。男性はご婦人と異なりホルモンが低下すると言っても高々60%どまりです。ご婦人のように10%~20%まで低下する訳ではないので、男性ホルモン低下による更年期障害と短絡的に考えてよいものか疑問です。

|

« 第13噺 (145噺中) 「便秘」 | トップページ | 第15噺 (145噺中) 「聴診器」 »

コメント

NHKの医療番組にて有名大学泌尿器科教授が男性の更年期障害も多いしうつなどと混同されるとおっしゃっていました

投稿: 前立腺炎患者 | 2014/09/30 13:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 第13噺 (145噺中) 「便秘」 | トップページ | 第15噺 (145噺中) 「聴診器」 »