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第13噺 (145噺中) 「便秘」

Joging
便秘の解消には、日常生活の中で野菜などをよく食べ、ジョギングやマラソンなどの有酸素運動が勧められます。【写真】
そして水分を多く取れば便秘が治ると思われています。本当にそうでしょうか?
そのような方法で便秘が解消できるのは、欧米人などの白人だけでしょう。なぜなら、欧米人は元々狩猟民族で野山を駆け回り生活していました。そして主に動物性タンパク質を多く摂取する肉食系の人類です。
そのような民族を祖先に持つ現代の白人が、運動もせずに高カロリー・高タンパク・高脂肪の食事をしていれば、便秘にもなります。祖先と同じように運動して、肉ばかりでなく野菜も食べれば、祖先の便通の良さに立ち戻れるのです。

ところが日本人はどうでしょう。元々、農耕民族で有酸素運動など祖先の時代から行っていません。また、主な食事は粟・稗・団栗(あわ・ひえ・どんぐり)などの雑穀でした。そのような雑穀を消化吸収するために、小腸・大腸などの消化管は白人よりもとても長いのが解剖学的特徴です。
そんな祖先を持つ日本人が、運動をしても、あるいは野菜程度のものをたくさん食しても、祖先の便通の良さに立ち戻れる訳もありません。水分をたくさん摂取しても、白人よりも消化管が長いので十分吸収されてしまい、便は軟らかくなりません。
白人と日本人の体質が同じだという誤解が生んだ誤った健康法です。現代医学は西洋医学が基礎ですから、こういった誤解が多いのは仕方がないことです。

太古の昔から便秘には人間、特にご婦人は悩んでいました。世界中で便秘薬や下剤が多くあるのはそのためです。
センナ・大黄・ひまし油・アロエなど様々なものが下剤として発見されました。
商品名でいうと、アローゼン(センナ)、プルセニド(センナエキス)、ダイオウ(大黄)、アロエ末(アロエ)、黄連解毒蕩(大黄)などがあります。

Prune
しかし、人間はわがままなもので、薬として「飲みたくない」と思う人が多いのも事実です。そこで、食品として便秘解消の物はと探すと、ない訳ではありません。ドライフルーツであるプルーンが快便を促してくれます。毎食後2粒ずつ取ると快調な排便を促します。便秘でお困りの方はお試しください。
患者さんから仕入れた解消法で、スプーン一杯のオリーブ・オイルを飲むというのもあります。

私も、年齢を重ねるに従い便秘症になってしまいました。仕方がなくラキソベロンという下剤を朝・晩の2回服用しています。すると毎日快便です。その人その人に適した方法がある筈です。毎日が自分の体を利用した実験です。

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