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痛みの原因は?

日曜日の午前3時に妻に起こされました。
左胸の肋骨の部分から左背中にかけて痛いというのです。鋭い痛みではなく、重い痛み・・・鈍痛です。
患部を上にしても下にしてもどんな姿勢をとっても痛いのです。上向きになると左の背中が痛いので、下向きになると左前の肋骨あたりが痛いというのです。起きていると少し楽になるというのです。
痛いと思われる場所を押してみても痛みはありません。その奥が痛いというのです。体表の筋肉や骨の病気であれば、体表からの圧痛を認めるはずですが、それがないのです。皮膚表面にも帯状疱疹(ヘルペス)などの所見はありません。

『さぁ~困った!』夫として医師として妻の窮地を何とかしなければいけません。「何とかして!」と妻がいいます。
痛みのある場所2箇所に湿布を貼りました。少しいいようです。診察室から痛み止めの注射液を持って来て、「取りあえず」彼女に注射しました。10分位して「気持ちが悪い、気持ちが悪い・・・」とつぶやきながら、静かに寝息をたてています。まさに対症療法です。

その日、つまり日曜日は1日中「気分が悪い」と彼女は言います。注射の副作用のようです。痛みの方は立ち仕事をしている分にはそれ程ではありません。しかし、何となく左脇の胸の部分が不快だといいます。
レントゲンで胸部写真を撮影し、超音波エコーで患部近くを検査し、心電図を取りましたが異常を認めません。
典型的ではありませんが神経痛?を疑い、メチコバール(ビタミンB12)とロキソニンの服用で、痛みが少し減少しました・・・。

翌日の午前4時に再び起こされました。妻が昨日ほどではないが辛くて眠れないというのです。前日の注射は拒否されました。仕方がなく私のオリジナルカクテル注射を行ないました。そのまま眠れました。
その日の起きてからは昨日よりも楽だが、やはり左胸部が重いのです。そして湿布を貼っていた所が痒いというのです。見てみるとかぶれではなく「ヘルペス」です!帯状疱疹です。赤い発疹が左背中側に7個確認できます。
すぐにヘルペス治療薬であるバルトレックスの服用を午前中には開始しました。夕方には不快感は軽減しました。

発症から1週間後の次の日曜日には完全に痛みは取れました。経過からすると、恐らく胸膜がヘルペスの主病巣だったのでしょう。ラッキーなことに肋間神経に沿って皮膚に発疹が出現してくれたので病気が診断できたのです。発疹が出現しなければ、妻に一生「ヤブ」と言われ続けられる所でした。

Herupes_hsv3bc【補足】
右の写真は、ヘルペスウィルスの電子顕微鏡像です。
帯状疱疹はヘルペスの仲間です。過去の水疱瘡ウィルスが身体に留まり、体調の悪い時に神経に沿って再燃するのが特徴です。
ヘルペスは大きく分けて、単純疱疹ヘルペスと妻が罹患した帯状疱疹ヘルペスに分類できます。単純疱疹ヘルペスはさらに1型と2型に分類できます。

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