天下分け目の戦い
精液に含まれる多数(1ミリリットル中1億個)の精子は一様ではなく様々な形をしています。そして各々の役目があるのです。
卵子と妊娠するためだけのエッグゲッター(卵獲得者)、他人の精子を押さえ込むブロッカー(ディフェンダー)、他人の精子を殺す役目をになうキラー(殺し屋)など仕事分担が決まっているのです。
このような分担があるということは、人は生物行動学的には本来乱交セックスが前提だったと思われます。
●エッグゲッター精子は一般的な普通の頭を持った精子です。
●ブロッカー精子は頭が大きいもの、頭が2個や3個のもの、尻尾(シッポ)が2本以上あるものなど種類が豊富です。以前でしたら奇形と思われた精子です。
●キラー精子は小さい頭でとがった形をした精子です。他人の精子に突撃し特殊な酵素を相手の精子の頭に注入し殺してしまいます。
美女をめぐる多くの男達の闘争心が自分達の精子にものり移るようですね。
【参考】 精子戦争 河出書房新社
【写真】 位相差顕微鏡で観察した精液中の生きた精子。白く光っているのが精子の頭で線状の構造が尻尾です。小さい頭・大きい頭・とがった頭・尻尾が二本など様々な精子が確認できます。
| 固定リンク
コメント