真珠様陰茎小丘疹(Pearly Penile Papules)

【概念】
真珠様陰茎小丘疹(Pearly Penile Papules)とは、フォアダイスと同様に生理的な現象で成人男性の20%に認められます。ですから病気ではありません。ppp2

ペニスの環状溝に沿って写真でご覧のように観察できます。尖圭コンジロームと外見上の違いは、尖圭コンジロームは大きさがまちまちで不ぞろいですが、Pearly Penile Papulesは大きさが小さくて粒が揃っていることです。包皮小帯(俗称裏スジ)の両脇に少し大きめに出現することもあります。

このツブツブが「亀頭の摩擦係数を高めて、女の子を喜ばせてくれる!」と思えば、男性として自信がつくのではないでしょうか。

以前手術した男性は、お付き合いしている女性から「このツブツブが気持ち悪い」と露骨に指摘されたので、治して欲しいと来院されました。よく考えてみればおかしいですよね。好きな男性のペニスにツブツブが存在していても「かわいい」と言われることがあっても「気持ち悪い」と言われる理由はないのでは?逆に、男性が好きな女性の○○○を見て「この凸凹が気持ち悪い」などと言えますか?「かわいい」とは言えても「気持ち悪い」などと口が裂けても言えないでしょう。でも彼のガールフレンドはそのように言ったそうです。「手術はしますが、そのような人の身体の一部を非難するような女性は、今後将来にわたって貴方を翻ろうするでしょうから別れた方がよい」と忠告をしてしまいました。

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【治療】
病気ではありませんから治療の必要はありません。
それでも美容的に気になったり、劣等感になっているのであれば、その悩める心を治すという意味で電気焼灼で治療します。ただし、病気ではないので保険が利きません。当院では自費診療になります。
私は病気を治すのが信条の泌尿器科医であって美容外科医ではありませんから、病気ではない真珠様陰茎小丘疹を治したくありません。それでも治療して欲しいという方には、10万円で治療をお受けします。
真珠様陰茎小丘疹が目立つ人は、必ず包茎です。ですから、包茎手術を行なえば、自然に真珠様陰茎小丘疹は目立たなくなります。

【電気焼灼手術の実例】
手術前の所見です。亀頭環状溝と包皮小帯(裏スジ)左右に小さなツブツブが確認できます。

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電気焼灼手術直後の所見です。患者さんからの熱い希望で根負けをして手術を行いました。小さな真珠様陰茎小丘疹を一つ一つ丁寧に焼き取っています。老眼で手術をしていますから細かい手術・手作業はつらい!

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手術後2週間経過した所見です。患者さんが気になっていたツブツブはきれいになり、患者さんは大満足です。私もヤレヤレのホッと一息です。

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膣前庭乳頭症(vestibular papillae of the vulva)

【概念】
膣口(膣前庭)や小陰唇にできる生理的ツブツブを膣前庭乳頭症(ちつぜんていにゅうとうしょう vestibular papillae of the vulva)といいます。性行為感染症・STDではありませんから心配いりません。
男性の真珠様陰茎小丘疹(pearly penile papules)に相当する生理的現象です。
ところが、性行為感染症・STDの尖圭コンジローマと誤診されることが多く、5FUなどの抗がん剤軟膏を処方されて過剰医療の犠牲になり心身ともに疲れてしまう女性患者さんが多いのも事実です。

【特徴】
●膣口周囲から小陰唇内側にかけて対称性に多発・密集
●直径1mm前後、長さ2~3mm程度の糸状乳頭様の形で表面の色は正常
●大きさはほぼ均一
●痛みやかゆみを伴うことがある
●生理周期によって大きさや数に変化がみられる

  区別すべき尖圭コンジローマの特徴
  ●非対称性に発生し、まばら
  ●表面の色は正常皮膚色と異なる
  ●大きさは大小不同で統一感がない
  ●痛みやかゆみはない
  ●ひたすら増殖のみ

性行為感染症・STDのページに膣前庭乳頭症と尖圭コンジローマの具体的な鑑別を写真で掲載しています。そちらもご覧下さい。

【写真】小陰唇の内側から膣口にかけて均一なツブツブを観察できます。
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(外陰部皮膚疾患アトラス p65 日本医学出版より転写)

【実例1】 カルテ番号16121 32歳女性です。
1月から陰部の痒みと凸凹が気になり、近くの婦人科を受診したところ尖圭コンジローマの疑いで液体窒素治療を受けました。16121f3225月なり再び大きくなったようなので皮膚科を受診しましたが診断がハッキリしません。白黒ハッキリさせたくインターネットで高橋クリニックをさがし来院しました。
拝見すると、写真に示すように膣口の周囲の処女膜の外側周囲に凸凹の腫瘤性病変を認めます。表面色調は正常粘膜光沢色で、ほぼ左右対称です。膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaと判断しました。

膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaは、生理周期により形や大きさ・数に微妙な変化を認めます。このご婦人の場合、排卵日頃を最高に病変部が大きく増殖変化し、その後次第に縮小して生理の時には気にならない程度までになるそうです。そのような経過かからも尖圭コンジローマは否定されます。

【実例2】 カルテ番号16248 31歳女性です。
1年半前に会陰部に尖圭コンジローマができて手術を他のクリニックで行っています。一週間前から尿道の上に再発したのでは?と当院に来院しました。vpv16248f31拝見すると、確かに尿道口の周囲に1mm~2mm程度のツブツブが10個ほど確認できます。表面の色調光沢は正常です。これもやはり膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaです。「心配要りません」とご説明したら安心なさってお帰りになりました。

【実例3】 カルテ番号16523 21歳女性です。
2週間前に膣口の会陰部寄りに尖圭コンジローマができ、近くの性病科で電気メス手術を行いました。ところがそれ以来再発が怖く気にしていたところ、小陰唇の内側がザラザラするので『尖圭コンジローマの再発?』と思い、当院を受診しました。vpv16523f21拝見すると写真のように小陰唇の上部内側に1mmも満たない小さなツブツブが確認できます。ご存知膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaです。全く心配はいりません。「また気になることがあれば直ぐにいらして下さい」とお話しすると笑顔で帰宅されました。

【実例4】 カルテ番号16271 25歳女性です。
8月に膣口の下に尖圭コンジローマができ、vpv16271f25婦人科で手術を行いました。最近になって小陰唇のざらざらが気になりだし、当院を受診しました。拝見すると小陰唇の内側に細かいツブツブが確認されました。左右対称で均一ですから、膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaと診断しました。

【実例5】 カルテ番号16275 32歳女性です。
11月にフッと自分の陰部に目をやると、小陰唇の間から何かが突き出ているのに気がつきました。vpv16275f32近くの婦人科を受診したら尖圭コンジローマの疑いがあるというので、ブレオマイシン軟膏を処方され塗布していました。軟膏をつけて治ったと思い止めるとまた出てきます。他の婦人科を受診したら、マイクロパピローマトーシス(極小乳頭症)=膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaの診断でした。まだ信じられずに高橋クリニックをインターネットで検索して来院しました。拝見すると、確かにツブツブガ大きく第一印象では『尖圭コン...?』と錯覚しますが、ほぼ左右対称で、粒の一つ一つが滑らかで綺麗です。そして粒がバラバラに独立していて塊になろうという勢いがありません。私の診断も膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaと結論しました。また心配になったら来院してくださいとお話をして、安心?をしてお帰りになりました。

【実例6】 カルテ番号16140 31歳女性です。
1年前に尖圭コンジローマの手術を行いました。今年の11月になって再び尖圭コンジローマが再発をしたので、婦人科でレーザー光線治療を行いました。vpv16140f31しかし手術の傷跡の周囲に再び尖圭コンジローマが出たようなので心配になり高橋クリニックを受診しました。拝見するとレーザー光線手術を行ってから4日しか経過していないので、小陰唇の内側はびらん状態で粘液が付着しています。その患部周囲にツブツブガ確認できますが、明らかに膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaです。恐らく、手術した尖圭コンジローマと思われたツブツブも膣前庭乳頭症だったのではないかと推察されます。粘膜の傷が治ってから再度受診をお願いしました。
膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaを尖圭コンジローマと誤診して手術される患者さんが結構存在します。

【実例7】 カルテ番号16370 24歳女性です。
11月上旬に陰部にツブツブを発見しました。婦人科を2軒受診し、vpv16370f24「異常なし」と診断されたのですが、どうしても尖圭コンジローマが頭から離れられずに高橋クリニックを受診しました。診察で拝見すると、表面は平滑、色調は正常ですから膣前庭乳頭症と診断しました。ご本人は私の言葉で安心され帰宅なさいました。

【注】 掲載写真は全て患者さんのご好意により掲示しています。

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光沢苔癬

【概念】
光沢苔癬(こうたくたいせん)は尖圭コンジロームやフォアダイスとも間違えられるイボイボです。皮膚の表皮直下の組織球(免疫細胞)による慢性肉芽腫性炎症で良性疾患です。

【写真】でご覧の男性患者さんも尖圭コンジロームが心配である病院の泌尿器科を受診しましたが、尖圭コンジロームではなく皮膚科の病気だからと泌尿器科医に皮膚科受診を勧められました。指示通り近くの皮膚科を受診すると、二人の皮膚科の医師が診察をして尖圭コンジロームと診断?、抗がん剤軟膏を処方されました。患者さんは困惑してしてしまい、2チャンネルとインターネットで当院を探し出し来院されました。
尖圭コンジロームは皮膚の外側に生じる腫瘍です。フォアダイスは表皮直下の黄色の脂肪の小さな塊です。この患者さんは表皮直下ですがフォアダイスよりも深く、脂肪の塊に見えません。その結果、光沢苔癬と診断しました。
このように、医師が明確な知識と観察力を持っていないと患者さんに不利益を与えることになるのです。

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【治療】
自然治癒することがあります。美的に気になるようであれば電気焼灼などで手術的に切除します。あるいはステロイド軟膏で治療を試みます。

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性器のイボ

性器にできるイボは尖圭コンジローマだけではありません。一般的に皮膚に生じるイボであれば、性行為感染症・STDでなくても性器に発症する可能性はあります。
下にお示しした単発のイボも尖圭コンジローマではなく、一般的なイボです。

陰茎の右横に直径1cmのイボ状の腫瘍を認めます。
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麻酔を行い電気焼灼でイボをきれいに取り除きます。陰茎の根元の位置に置いてあるのが、焦げたイボの残骸です。翌日から入浴OKです。
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手術の傷跡は2週間後には分からなくなります。
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膣前庭乳頭症と尖圭コンジローマの違い

女性の生理的現象である膣前庭乳頭症vestibular papillae of vulvaを尖圭コンジローマと誤診される患者さんが後を絶ちません。誤診する医師の能力にも問題があるのですが、組織検査の結果においても、臨床的に明らかに膣前庭乳頭症の患者さんに病理診断結果が尖圭コンジローマと診断されることもあり、臨床医としては頭を痛める状況です。
婦人科でもない私がご婦人の性器をたくさん見ているというのもおかしなものですが、数多く拝見すると尖圭コンジローマとの区別が容易に見えてきます。
ここで多くの症例をご覧に入れます。ご婦人でご自分が尖圭コンジローマ?と思った時にはこの写真と比較してください。
【注】写真は実物の10倍から20倍に拡大しています。

17318f28vpv2膣前庭乳頭症【1】
婦人科で尖圭コンジローマと診断された28歳ご婦人の小陰唇の内側の所見です。たくさん密に群生していますが、一つ一つが揃っていてきれいです。これは膣前庭乳頭症です。

17239f28vpv2膣前庭乳頭症【2】
入浴中に気になって覗いたら、小陰唇右内側にブツブツができていたので心配になって来院した28歳のご婦人です。ツブの揃った小さくかたまっています。膣前庭乳頭症です。

17260f32vpv膣前庭乳頭症【3】
婦人科を受診、病理検査の結果、尖圭コンジローマと診断された32歳のご婦人の小陰唇左内側の所見です。もうお分かりですね?どう見ても膣前庭乳頭症です。病理検査の誤診です。

17213f29vpv3膣前庭乳頭症【4】
あるウィンメンズクリニックを受診して検査、病理診断で尖圭コンジローマと診断された29歳のご婦人です。形態学的に膣前庭乳頭症です。

16977f40vpv膣前庭乳頭症【5】
婦人科の病理検査で尖圭コンジローマと診断された40歳のご婦人です。5FU軟膏の治療を行っていました。臨床所見では膣前庭乳頭症です。

17030f27vpv膣前庭乳頭症【6】
婦人科の病理診断で尖圭コンジローマと診断された27歳のご婦人です。尿道周囲に凸凹の腫瘤を認めます。外観では明らかに膣前庭乳頭症です。

17008f40vpv膣前庭乳頭症【7】
やはり婦人科の病理検査せ尖圭コンジローマと診断された40歳のご婦人です。小陰唇右内側にツブの集まりを確認できます。外観上膣前庭乳頭症です。

17037f23vpv膣前庭乳頭症【8】
婦人科で尖圭コンジローマと診断されたのですが、その後消失した23歳のご婦人です。心配で来院しました。小陰唇内側に細かい膣前庭乳頭症を認めます。

17376f22vpv膣前庭乳頭症【9】
陰部に痒みを覚え、触れてみたらイボを感じたので来院した22歳のご婦人です。私が拝見するまでに泌尿器科を1軒、婦人科を1軒すでに診察していただいています。結果は異常なしであったのですが、どうしても心配で高橋クリニックを受診しました。処女膜のわずかな突起が心配の所でした。また周囲に膣前庭乳頭症も認めます。正常で健康な性器です。

17430f35vpv2膣前庭乳頭症【10】
性交時の痛みで来院した35歳のご婦人です。膣口の下にイボを発見して怖くなったそうです。表面が滑らか色調が明るいイボが見えます。膣前庭乳頭症と判断します。

17450f21vpv膣前庭乳頭症【11】
数年前から膣口の下にイボを発見、インターネットを見ていたら尖圭コンジローマが心配になり来院した21歳のご婦人です。【10】の症例と同じで、膣前庭乳頭症です。心配要りません。

17174f27vpv膣前庭乳頭症【12】
3ヶ月前に、とあるレディスクリニックにて尖圭コンジローマの診断で手術した既往がある27歳のご婦人です。1週間前に膣口左にニョキッとしたオデキに気付き、また「尖圭コンジローマ?」と驚き、高橋クリニックを受診しました。ご覧のように、性状の粘膜の乳頭状突起物です。膣前庭乳頭症です。

17735f29vpvns膣前庭乳頭症【13】
総合病院に勤める看護婦(看護士)さんです。2ヶ月前に膣口の右横にツブツブを感じ、悩み続けていました。意を決して高橋クリニックを受診、経過をお話しするうちに思わず涙が出てしまったご婦人です。医療関係者といえども悩むのは同じです。生理周期に大きさや数に変化があることと、外観上きれいですから膣前庭乳頭症です。安心してお帰りになりました。

18119f30vpv膣前庭乳頭症【14】
2軒の婦人科医を受診して、どちらも尖圭コンジローマと診断された30歳のご婦人です。診察当日の午後に手術の予約をしていたのですが、私の診断を仰ぎたいということで手術をキャンセルし、白人の彼氏同伴で来院されました。彼氏の方には尖圭コンジローマは認めれていません。早速拝見すると、確かに小陰唇の内側や膣口の処女膜に小さなツブツブが観察できます。でも、一つ一つが融合することなく独立しており、粘膜も正常の色調です。「尖圭コンジローマではありません。膣前庭乳頭症です。」と伝えると、大きくきれいなひとみからボロボロの涙です。今まで不本意に悩んでいた緊張が、私の言葉で切れて喜びの涙になったのでしょう。彼氏と喜びに満ちて帰宅されました。

18127f29fordyseフォアダイスとリンパ管拡張
平成15年10月頃に気付き、平成16年4月頃婦人科を受診したところ、尖圭コンジローマと診断され、平成17年5月の完治と診断されるまで電気メスと液体窒素の治療を続けた北海道の29歳のご婦人です。平成17年7月に再発し、10月に北海道から上京して、高橋クリニックに来院しました。
ご本人が一番気になる箇所が、クリトリスの左横、左小陰唇の上の部分です。写真の中央に凸凹の表面平滑な皮膚面と左下に細かいツブツブが透けて確認できます。凸凹の部分はリンパ管の拡張で皮下に透けて見えるのはフォアダイスです。尖圭コンジローマではないのです。
でも患者さんは期待したほど喜びません?実はご結婚なさっていて、平成16年10月の尖圭コンジローマと診断されて以来、ご主人から感染したと口論が絶えず、最後には口もきかなくなり、来年の4月には離婚予定とのこと。尖圭コンジローマが離婚の原因ですから、病気が尖圭コンジローマでないとすると・・・

17323f19condop尖圭コンジローマ【1】
小陰唇膣口付近にできた尖圭コンジローマです。膣前庭乳頭症と異なり、表面に複雑な模様があります。

17323f19condop2尖圭コンジローマ【2】
膣口下付近の尖圭コンジローマです。鶏冠(とさか)状の平べったい扇にも見えます。膣口に近い部分は膣前庭乳頭症に似ていないでもありませんが、血管が透けて見え増殖の強さをイメージさせます。やはり尖圭コンジローマです。

17192f44尖圭コンジローマ【3】
膣口から会陰部にかけて見られたイボです。鶏冠状で皮膚と同じ色素沈着が認められます。尖圭コンジローマです。

fanalcond尖圭コンジローマ【4】
肛門内にできた尖圭コンジローマです。鶏冠状の小さなイボが密集しているのが観察できます。

16984f29尖圭コンジローマ【5】
膣口近くにツブツブを発見し、驚いて来院した29歳のご婦人です。膣口のエッジに不整形の尖圭コンジローマを認めます。成長の方向性がなく、四方八方、勝手気ままというイメージです。

17012f30尖圭コンジローマ【6】
4ヶ月前に液体窒素治療を行いましたが、増殖したと来院した30歳のご婦人です。ご覧のように小陰唇の縁に沿って表面がブツブツで複雑な模様の尖圭コンジローマを認めます。全体的に均一でなく不ぞろいのイメージです。色調も汚れた感じです。

17073f282尖圭コンジローマ【7】
昨年の8月に大学病院婦人科で手術を行い、その後再手術を行った28歳の患者さんです。当院へは今年の4月に来院されました。膣口下に表面が数の子状の尖圭コンジローマを認めます。この直後に手術を行いました。

16984f29c3尖圭コンジローマ【8】
膣口の下にできた尖圭コンジローマです。膣前庭乳頭症の【10・11】の症例と似ていますが、イボの表面に模様が見られます。実は尖圭コンジローマ【5】の患者さんの再発例です。

【まとめ】
上記のたくさんの写真で大よそのイメージがつかめましたか?臨床能力は書物で得られた知識よりも、実際に観察した数が物をいいます。「百聞一見にしかず」です。
膣前庭乳頭症は、一口に言って均一でモノトーン、周囲の粘膜とほぼ同色同性状、成長の方向性・指向性が正面で、広がりが2次元的(平面的)です。生理周期に同調し、生理が近づくにしたがい増え、生理が終わると同時に少なく縮小していきます。上記でご覧にいれたように年齢的には30歳前後のご婦人に多いようです。恐らく、この年齢の微妙なホルモンバランスの変化によって、外性器に膣前庭乳頭症が形成されるのでしょう。
一方、尖圭コンジローマは姿かたちが多彩でカラフル、成長の方向性・指向性が四方八方・支離滅裂で、広がりは3次元的(立体的)です。ヒトパピローマウィルスHPV・DNAの異常さを物語っています。生理周期とは無関係に増殖あるのみです。
尖圭コンジローマと膣前庭乳頭症の外観上のこの区別を習得できれば、婦人科医・皮膚科医・性病科医の中で能力のない迷惑な医師の診察よりも、貴方ご自身の見立てのほうがはるかに確かなものになります。

アメリカでは、ヒトパピローマウィルスHPV抗体血液検査があり、その抗体価が陰性(低値)であれば、尖圭コンジローマには感染していないのだから、尖圭コンジローマの視診は必要ないというコメントが掲載されています。ご自分は日本で尖圭コンジローマと診断され治療したが、アメリカで血液検査を行ったら陰性であったので、日本で誤診されたというものです。このエピソードはアメリカ人の合理主義・データ偏重主義が作った幻想です。尖圭コンジローマは表皮・粘膜のウィルス性感染症です。人間の免疫システムに感知されにくいので、再発しやすく治り難いのです。ですからチョッとやそっとでは、ヒトパピローマウィルスHPV抗体価は上昇しません。例えば、長年水虫にかかっている患者さんの白癬菌抗体価の血液検査を行っても、データは正常です。抗体価が上昇しないから感染していないと考えるのはとても短絡的な発想です。もしもアメリカの医師が本当にそのように信じているのならば、憧れのアメリカ医学もその程度なのです。コメントなさった方の誤解であって欲しいものです。

【仮説】
「この年齢の微妙なホルモンバランスの変化によって、外性器に膣前庭乳頭症が形成されるのでしょう。」と簡単に述べましたが、人が生物である以上、膣前庭乳頭症が出来るのには、それなりの理由がある筈です。私は次のように考えています。あくまでも私の自論であり仮説です。私の愛して止まないご婦人方を侮辱している訳ではありませんから、セクシャル・ハラスメントなどと思わないで気軽に聞いて下さい。
30歳前後に多いという事実と痒みを伴うという事実から次のように推察しています。生物学的に哺乳類であるご婦人の30歳前後が恐らく人として妊娠する最後のチャンスなのでしょう。そのため性器が性行為を促すために、痒みを作るのです。痒みがあれば、ご婦人はどうされます?痒みのために性器に手が行ってしまうでしょう。触っているうちに発情をする可能性もあります。男性の性器を欲しくなるかも知れません。また、膣前庭乳頭症で出来たツブツブは、ご婦人の性器の摩擦係数を高めます。その刺激で男性は射精がたやすくなるでしょう。そして妊娠しやすくなるのです。大草原の中で30年間孤独にたくましく生きてきた哺乳動物のメスが1匹、子孫を残すために偶然に出くわしたたくましいオスを見て、「最後のチャンスだ!」と精子を何が何でももらおうとする光景をイメージしてみて下さい。理論的には飛躍があるでしょうが、このように考えると、膣前庭乳頭症が30歳前後のご婦人に多いという理由として理解しやすいと考えます。しかしあくまでも私個人の考えですから聞き流して下さい。

【お知らせ】
大阪方面のご婦人に朗報です。私の意見に賛同される婦人科医がおられます。堂山レディースクリニックの本間先生です。大阪地区のお住まいの方で、尖圭コンジローマと診断され、膣前庭乳頭症では?とお悩みの方、診察していただいて下さい。

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包皮腺

真珠様陰茎小丘疹と区別がつきにくいものに、包皮腺(タイソン腺)があります。解剖学的に包皮小帯(裏筋)の左右にあるツブツブです。
包皮の垢で恥垢と呼ばれる臭気ののある分泌物を放出する皮脂腺です。若い方のご相談で、尖圭コンジローマと誤解される部分です。

18249m30ppp【写真】では、包皮小帯、俗に云う「裏スジ」の左右に小さなツブツブがいくつも観察できます。病気ではありませんから、治療する必要がありません。
このツブツブは、十人十色で様々なパターンがあります。この写真とソックリでなくても、ここに出来た場合は包皮腺です。
悪徳クリニックでは、尖圭コンジローマの疑いで手術をすることがしばしばです。罠にはまらないように気をつけて下さい。

ただし、病気ではない包皮腺を劣等感に思い、精神的に落ち込んでいる方だけ治療します。
純粋に美容外科の領域で私のテリトリーの診療ではありませんから気が進みません。
それでもどうしてもという方だけ、当院では足元を見て手術料金12万円です。
(・・・金額の割には、手術はとても簡単で短時間です。傷もほとんど残りません・・・お金が勿体ないですよ・・・)

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海外からのお便り

高橋先生、こんにちわ。

沢山メールを貰っておられる中、読んで下さりありがとうございます。
私は○○○○在住が長い、36才ですが、最近気になる事で考えていた所、先生のサイトを拝見いたしまして、安心して産婦人科に足を運べました。ありがとうございます。
性病ではないはずなのに、おかしい、そんな覚えは無いと数日考えていて、アメリカのサイトとかも色々研究したのですが、アメリカの場合はすぐに法律沙汰になる為か、表面上の情報がご存知の通り限られていましたので、とても参考になり、また勉強にもなりました。
実際に一般の私達の中途半端に得る情報では、混乱が多い中、色々なケースの拡大写真付きで詳しく、ハッキリと説明をしてくださっている先生は、高橋先生だからこそ出来る事では無いでしょうか。
私自身は、あくまでも勉強をしたくなり、色々と自分以外の症状のケースも全て読ませて戴きました。医学は面白いですね。
高橋先生の様な先生が日本にもっと増えればいいですね。また、海外在住の私達、日本人にとり、先生の様なサイトがもっともっとあると、どれだけ助かる事でしょう。
今回は、お礼を言いたくて、メールを書いてしまいました。私は世界を飛び回る仕事を持っていた者です。前年も○○○○とか○○○○とかもいきました。○○○○も数え切れない位いきましたので、今36才ですが、これが何したいとか言う事も、欲も無いのですが、勉強だけには欲がいつもありますが。

先生も、もし○○○○に奥様、御家族と足を運ばれます際は、御声をお掛けください。なんて、ただ厚かましい事言っていますが、ただ単に、海の向うより、海外在住日本人を代表して?ありがとうの声を差し上げたかったのみです。私の写真添付もどういう人物が記載したメールなのかを、礼儀がてら、御送りした迄ですので、変にお取りにならないで下さいね。先生のご活躍、御家族の健康をお祈り申し上げます。

ありがとうございました。 

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陰茎のイボ(尋常性疣贅)

19324m49ibo性器に生じるイボが必ずしも性行為感染症・STDとは限りません。性行為感染症・STDのイボで有名なのが、尖圭コンジローマとボーエン様丘疹症です。
しかし、性器は一般的な皮膚で覆われていますから、普通のイボ(尋常性疣贅)も出来ます。性器に尋常性疣贅が出きると、みなさん尖圭コンジローマと思い込んで来られrます。
【写真】の患者さんは49歳男性です。陰茎環状溝下に1年以上前から気付きましたが、大きさも数も変化がないので放置していたのですが、最近心配になって来院されました。
これは、一般的なイボ、尋常性疣贅です。

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★お知らせ★

4月23日(水)・4月25日(金)は、院長が学会出席のため臨時休診です。

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膣前庭乳頭症の発生原因(仮説)

病気ではない、生理的現象である膣前庭乳頭症のご婦人が、「尖圭コンジローマ」と誤診され、悩んだ末、婦人科ではない当院を訪れます。
女性の外陰部にイボイボがあると、即、尖圭コンジローマと診断し、病理組織検査でも尖圭コンジローマだったと患者さんに自信を持って告げる医師の多いこと!

「尖圭コンジローマ?」と迷った時には、ほとんどが膣前庭乳頭症です。尖圭コンジローマの場合は、迷わず診断できます。また、病理組織検査を行ったという事実も、「尖圭コンジローマ?」と迷ったことに違いありません。
私は、尖圭コンジローマの確実な診断は、「肉眼的な視診だけ」と考えています。もちろん例外はありますが、わずか(1%以下の確率)です。

さて、膣前庭乳頭症という生理的現象がなぜおきるのでしょうか?産婦人科の教科書を調べても、その発生原因についてどこにも記載がありません。私の少ない臨床経験(私は泌尿器科医です!)から、私は次のように考えています。オリジナルに作ったイラストを利用して解説しましょう。
Vpvshema_2セックスそのものの回数が数えるほどしか経験していない女性、あるいは30歳前後になってボーイフレンドができ、久しぶりにセックスを経験した女性に、はたまた性器の大きいボーイフレンドとのセックスの後に、この膣前庭乳頭症という現象が多く認めます。
来院されたご婦人の問診から、以上のような背景が分かったのです。そのような背景から、膣前庭乳頭症は女性の膣壁細胞の膣前庭部への自家移植現象だろうと考えています。
Vpvshema2_2セックスの男性性器のピストン運動により、女性の膣壁の細胞がこそぎ落とされます。その脱落した膣壁細胞は、男性性器に大量に付着しながら何度も何度も女性性器に接触します。
Vpvshema3_2この男性性器の激しいピストン運動により、女性の外性器(膣前庭や小陰唇)は傷つきます。
要するに皮膚・粘膜に無数の亀裂が入るのです。
Vpvshema4_2男性性器に付着した多数の膣壁細胞が、何度もピストン運動するうちに外陰部の亀裂に移植され生着するのです。
ただ単に膣の細胞が膣の外(膣前庭・小陰唇)に移植されるだけなのです。
Vpvshema5_2移植された膣壁細胞はそこで成長しイボイボになり、一見、尖圭コンジローマと見間違われるのです。
膣壁細胞は膣の時と同じようにグリコーゲンを大量に含んでいるので、透明感があり芯のない柔らかなきれいなイボです。尖圭コンジローマは色が汚く透明感がなく芯があり硬いのです。
しかし、この透明感のある細胞を病理の医師が、尖圭コンジローマのコリオサイト(尖圭コンジローマのウィルスに侵された表皮細胞)と勘違いするのです。

また、生理周期によって膣前庭乳頭症のイボイボは大きくなったり小さくなったりします。痒みを伴うのも膣前庭乳頭症です。
尖圭コンジローマは増大・増殖のみで、小さくなったり数が減ることはありません。痒みもありません。

産婦人科の先生にくれぐれもお願いします。
確かに女性は強いです。しかし、ご婦人をもっといたわって下さい。安易に尖圭コンジローマと診断しないで下さい。
門外漢の泌尿器科医の私が、膣前庭乳頭症についてこのような自論を展開するのを恥ずかしいことだと思ってください。膣前庭乳頭症はささいな現象でしょうが、発生理由をいい加減にしているから、尖圭コンジローマと多くの誤診が起きるのです。

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