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逆子の修正方法

55689372f8eb41fabd09f2accfb2d138お産の直前に逆子が確認されて困ることがあります。逆子は頭の位置がお母さんと同じで、子宮の出口にお尻が向いているのです。この状態で出産すると、頭が出口に引っかかり死産になってしまうのです。それを回避するために帝王切開という手術になります。

C91bfa524633427c852a717a7a03380d97605bf1037d44beaeddada6af609c70調べてみると、いろいろな逆子対策があります。寝る前にお腹の胎児を逆立ちをさせるような姿勢をとる体操があります。

鍼灸のツボ刺激で、子宮を支配する経絡のツボを処置する方法などです。

Sakago私が整体術で習った逆子の修正方法は次の通りです。

まずは、妊婦さんにイスに真横に腰かけて頂きます、術師が両手を使って、お腹と腰に手を当てます。腰椎2番とおヘソの辺りです。そして、その両手から「気」を注入します。赤ちゃんに『姿勢が悪いですよ。産まれるのがスムーズに行くように、頭の位置を直しましょう。』と心の底から気持ちを伝えます。

そして、後頭部の左右にあるズブズブした場所(玉枕ぎょくちん)を指圧して、胸椎11番と腰椎12番に愉気(ゆき)をするのです。

【備考】❶「玉枕」とは、後頭骨突起の左右横に位置します。大腸膀胱経の一部です。

❷「愉気」とは指圧ではなく、気のエネルギーを注入するイメージです。簡単に言うと、気を注入して愉快にするイメージです。

❸「気の出し方」は、鼻から息を吸い下腹部の丹田(たんでん)に気のエネルギーをためます。そして、口からエネルギーの空っぽの息を吐きながら、手から気のエネルギーを放出するのです。

❹「丹田の位置」は膀胱の底、つまり膀胱三角部周辺のイメージです。

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「寝違え」の治し方

整体術や指圧を勉強なさっている読者が何人かおられるので、「ギックリ腰」と同じように過去の記事を再掲載いたします。

Netigae老若男女問わず、「寝違え」て首が回らないと訪ねて来る患者さんがおられます。 通常、医師は湿布薬と鎮痛剤を処方して「安静にして下さい」と言われます。頚椎のレントゲン写真を撮影して、「頚椎の生理的前弯がなくなり、真っ直ぐになっています。」と大きな顔して診断します。しかし、痛いから頚椎の生理的前弯が消失するのですから、当たり前の事を言っているだけで、何の解決にもなりません。 でも、患者さんにしてみれば、今にでも直ぐに治して欲しいとお思う筈です。 

 

Armps西洋医学では、この程度です。私が学んだ東洋医学の整体術では、次のように処置します。 

手のひらを上に向けて、首の痛みのある側の肘関節から指幅3本分上に、トリガーポイントがあります。トリガーポイントは、ある意味で気の流れのポイント=ツボと考えでください。トリガーポイントを刺激することで、気の流れを改善させると考えます。このトリガーポイントは、東洋医学で言うと「手五里」と呼ばれるツボでしょう。このツボを10回ほど強く押します。結構痛がります。 

次に、手のひらを下に向けて、上腕二頭筋の真ん中(腕の力こぶ)にトリガーポイントがあります。東洋医学で言うと「天泉」と呼ばれるツボに近いです。先ほどと同様に10回ほど強く押します。これも痛いです。 

ここまでは、首に一切手を触れません。 他にトリガーポイントがあと2つあります。痛みと反対側の膝関節の内側のちょっと上を押さえます。やはり痛みの出るトリガーポイントです。

Tumamu最後のトリガーポイントが、痛みのある側の胸鎖乳突筋を上から順番に3箇所指でつまみます。患者さんは、結構痛がりますが我慢してもらってください。これが終了したら、治療前と同じように首を動かしてもらいます。自由に動けます。

トリガーポイントの別の考え方があります。痛みの患部からの情報が脊髄を介して別の場所の痛みとして錯覚するのです。トリガーポイントを刺激することで、脊髄を介して病気の本質を刺激してゆるめるのです。それで緊張がゆるんで、関節のズレが矯正されて痛みが取れるのです。この方法は、私が弟子入りした唐山流整体術の応用です。

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ギックリ腰の治し方

私は整形外科も行なっています。ギックリ腰の患者さんも時々来られます。そして、その場で治します。

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先ずは、うつ伏せに寝てもらいます。左右の骨盤(腸骨)の位置・高さを確認します。すると、左右の高さが違います。高い方が病的に緊張しているのです。そこで、高い方の大腿の裏側・大腿二頭筋を指圧します。患者さんは結構痛がりますが、反対側の大腿二頭筋を指圧して痛くないことを自覚させ、今痛い場所が病的部分であることを認識させるのです。この部分が大腿二頭筋でトリガーポイントです。片側の腸骨がズレて上位に位置したために、大腿二頭筋が必要以上に引っ張られて過緊張になるからです。

 

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そして再び、腸骨の左右の位置を確認します。高さがまだ違うのであれば、背骨を両手のひらを重ねてユックリ・ジワーッと圧迫し、パッと離します。イラストは心臓マッサージの際の手の使い方と同じです。

それを腰椎の5番から1番にかけて脊椎の中心部の棘突起毎に一つ一つ丁寧に繰り返します。さらに患側の横突起も親指を使って一つ一つ同じように圧迫してパッと離します。何故パッと離すのかとうと、同じ速度で戻しても関節がゆるまないからです。体内の反射反応で関節が緊張するからです。しかしパッと離す瞬間では、反射反応が遅れるので関節がゆるむのです。パッと離すのは、上の手だけです。下の手はそのままです。さらに患側の肩甲骨下端の上下の反対側の胸椎の6番〜9番の横突起を、親指で指圧してください。圧痛があったら、それもトリガーポイントです。そして再び腸骨の左右を確認します。

 

17ff4a05af504e4cbeaf26fa83e59b69最後に患者さんを横になっていただいて、患者さんの肩とお尻に手を当てて、一瞬でひねります。するとコキッとクリック音がします。そして反対側にも横になって同じ操作をします。仙腸関節の矯正された音です。最後に腸骨の左右を確認して、同じ高さになったことを確認して終了です。


ほとんどのギックリ腰の患者は、この操作でその場で治ります。原因は、脊椎横突起関節と仙腸関節のわずかなズレが原因です。ギックリ腰が起こりやすい人は、ズレやすいのですから、普段から対策を取らなければなりません。お相撲さんのトレーニングの四股踏みをやるといいでしょう。脊椎関節と仙腸関節を柔軟になります。

E9ba9146add247488e9d06223c975598私は泌尿器科医師ですが、整体術の師匠に弟子入りして、いろいろ教わったのです。一般の整形外科の先生は、レントゲン検査で異常がなければ、痛み止めのクスリや湿布薬でおしまいです。その後はリハビリ機械で治療します。目の前の辛い患者さんを一瞬に治すことが出来ないのです。そこに疑問に思った私は、カイロプラクティックや鍼灸を学び、最後は有名な整体術の師匠に弟子入りしたのです。その師匠の肺ガンを私が発見しました。…師匠は肺ガンでお亡くなりになりました。…悲しい😭

もちろん、ギックリ腰の治し方はいろいろあります。私の方法は参考になさってください。

 

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治らない五十肩の治し方

E05287e428da4f82ad2404f50b41e39dこ五十肩のほとんどは、棘上筋腱炎です。棘上筋は上腕骨を常時支えている筋肉です、この筋肉の力で上腕を水平から上に持ち上げるのです。ですから、この筋肉の腱が炎症を起こすと、水平から上に腕を挙げることが出来ないのが五十肩です。

この治療は、炎症を起こしている棘上筋腱にステロイド注射をするか、レーザー光線を当てるか湿布薬で容易に治ります。

しかし、様々な治療をしても、なかなか治らない患者さんが、たまにお越しになります。このような患者さんは、肩の痛い部分的指で押して圧迫しても、痛がりません。

炎症を起こして痛い部分なのに、押しても痛くないのは、疑問に思いませんか?そうなのです、この患者さんの痛みを感じる肩の部分は、嘘の感覚=錯覚なのです。この患者さんの腋の下の筋肉を押し圧迫すると、とても痛がります。

 

ある程度の年齢になると、肩が痛くて腕が上がらなくなる病気があります。いわゆる「四十肩」「五十肩」という名で知られている病気です。専門用語で「肩関節周囲炎」です。
一般的に上腕骨をぶら下げている蕀上筋腱が炎症を起こした病態を意味します。蕀上筋は上腕をイラストのように外転させる(水平から上に)時に利用する筋肉です。そして上腕が重力の重さで下の方に引っ張られているのを支えているのも蕀上筋の仕事です。寝ている時を除いて、何もしていない時にも蕀上筋は働いているのです。
イラストのように蕀上筋は解剖学的に非常に狭い部分を走行しています。上腕骨に付着する近辺は段々細くなります。その部分は栄養する血管は当然細い血管1本になります。40年も50年も負担を掛けると、細い血管もつぶれ血液がいかない状態になります。すると虚血性の炎症を起こし、「四十肩・五十肩」になるのです。
症状としては、腕をイラストのように上げようとすると痛くなるというものです。炎症を起こしている蕀上筋の部分を抑えると圧痛という痛みを感じます。治療は、消炎鎮痛剤の服用と湿布です。ステロイドの局所注射かレーザー光線治療も短期間に治ります。痛いからと言って肩を動かさなくなると、関節が癒着して肩が動かなくなります。これを「フローズン・ショルダー(凍結肩)🍧」と呼びます。

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適切な治療を行えば、四十肩・五十肩は1ヵ月程で治ります。
しかし、治療しているにもかかわらず何カ月も治らない患者さんがいます。ドクターショッピングを何軒もしながら治らないので、当院を受診する患者さんがいます。そのような患者さんは、不思議なことに四十肩・五十肩のように肩が上がらない症状がないのです。簡単に肩を上げることは出来ますが、チョッとした動作で肩が痛くなるのです。そして、腕を後ろに回そうとすると肩が痛い、あるいは仰向けに寝ていると肩が痛くなるので、横向きにしか寝ることが出来ないと訴える患者さんが時々存在します。

Dde2879f2bfb4f358d9fb5578136aff4このような場合、ほとんどが小胸筋か前鋸筋のいずれかの炎症です。小胸筋も前鋸筋も肩甲骨の動きに関与している筋肉です。しかし、その筋肉は傷めても自発痛がないのです。その代わり、肩や腕の痛みとして錯覚する関連痛として痛みが出ます。当然に痛い肩を押しても痛くないのですが、わきの下に隠れている小胸筋と前鋸筋を押さえると、押さえた所に明らかな激痛😣😖😫の圧痛が走るのです。

治療としては、わきの下の筋肉を患者さんが痛がりますが、十分にマッサージし、わきの下に湿布をすれば軽快します。結局、患者さんの訴える関連痛の肩だけを一生懸命に治療するので、治らないのです。この場所が整形外科医の盲点です。

貴方の周りで、肩の痛みが治らない人😞がいたら、腋の下を押してみてください。とても痛がれば😖、そこの筋肉が肩の痛みの原因です。そして、その直後に腕を回してもらってください。痛みが取れて、その人はビックリしますよ🤗😍🤗。

【参考図表:動きの解剖学Ⅰ 科学新聞社ほか】

 

 

 

 

 

 

 

 

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