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コレステロールから動脈硬化へ#9 「血管年齢から算出した寿命」

Fantasy27kensamyakuha加速度脈波を測定することで、現在の血管年齢を推定できます。
加速度脈波の算出した血管年齢と実際の年齢(実年齢)が一致していれば理想的ですが、血管年齢の方が実年齢よりもはるかに高齢であった場合は問題です。

Fantasy59kekkanlifejumyo_2例えば、59歳の男性で、血管年齢71歳とすると仮定します。
すると、この男性の実年齢・血管年齢直線は左方に移動し角度が急峻になります。血管年齢の寿命が80歳であれば、この男性は実年齢65歳くらいで天寿を全うすることになります。血管年齢の寿命が90歳であれば、この男性は75歳くらいで天寿を全うすることになるのです。

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コレステロールから動脈硬化へ#8 「代替医療的観察」

Fantasy5sekaikan更年期になり性ホルモンが低下する状態を私の生老病死の世界観で示すと右の図のようです。
自然現象である加齢により、性腺からのホルモン分泌は低下します。ここまでは正常な生理的な現象でしょう。加齢は病気ではありませんから。

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コレステロールから動脈硬化へ#7 「動脈硬化の集学的治療」

今まで、動脈硬化について解説してきました。それでは、どのように企画したら完全無比の有効な治療が出来るのでしょう。
考え方として、次のように考えられます。
①コレステロール値を適度に下げる。
②ARBを主軸に内皮細胞を保護するように血圧を下げる。
③心拍数を少なくする。
④交感神経緊張を緩和させる。
⑤糖尿病のシッカリした治療
⑥植物エストロゲンである大豆イソフラボンを利用する。
⑦一酸化窒素NOの補充を考える。
⑧定期的に血管年齢を測定する。

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コレステロールから動脈硬化へ#6 「接着分子の存在価値」

Fantasy49setyaku2以前に血管内皮細胞が作る接着分子について解説しました。
この接着分子が単球・リンパ球・血小板を血管壁に無理やりくっ付けて動脈硬化の原因になるという内容です。しかし、正常組織であった血管内皮細胞が病気の原因だけのために、接着分子が持っているとは思えません。

Fantasy54setyaku7bunsi_2接着分子には調べてみると様々なものがあり、また、たくさんの分子が関与しています。分かっているだけで7種類以上です。何故このような複雑なシステムを動脈硬化のためだけに作っておく必要があるのでしょう。

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コレステロールから動脈硬化へ#5 「動脈血管生理の本質と誤解」

Fantasy42keturyumyakuha動脈を伝わる脈波は、水道管を伝わる振動に例えられます。
血管を水道管に、血流を流れる水に、心臓の拍動を水道管をたたくハンマーに置き換えてみましょう。流れる水よりも水道管を伝わる振動の方が速いのは容易に理解できますね?血流は毎秒60cmで脈波は速くて毎秒15mにも達します。

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コレステロールから動脈硬化へ#4 「治療のエビデンス」

臨床現場で各々の医師が、良かれと思って実施している様々な治療を、治療別に分類して結果を評価すると動脈硬化の本質が見えてきます。私なりに次のように分類しました。
①ホルモンの補充 ②コレステロールの治療 ③血圧の治療 ④心拍数の治療 ⑤内皮細胞の補助
⑥NOの補充 ⑦糖尿病の治療

Fantasy33hoju【①ホルモン(エストロゲン)の補充】
ご婦人の更年期になると女性ホルモンは1/10に低下します。女性ホルモンを外から補充すれば動脈硬化を防ぐことが可能かも知れません。
エストロゲンの内服と外用とを比較したデータです。驚くなかれ、内服では効き目がなくパッチやシールなどの外用薬剤が動脈硬化の進展を防いでくれます。

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コレステロールから動脈硬化へ#3 「動脈硬化の進行・悪化」

Fantasy13assystem前回解説した動脈硬化の成り立ちをフローチャートで示します。
動脈硬化の原因の一つである低分子低比重コレステロール(LDL)の治療薬であるスタチン系薬剤で治療しても、コレステロール値は下がるかもしれませんが、動脈硬化の進行は抑えることができません。今までの模式図の解説中にたびたび出てきた内皮細胞の「傷害」が、動脈硬化進行・進展の主な原因と考えられます。そこで内皮細胞の「傷害」の原因を考えてみましょう。

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コレステロールから動脈硬化へ#2 「コレステロールと動脈硬化」

Fantasy10cholas生命現象は決して手を緩めてくれません。
肝臓でいくらコレステロールを生産しても、肝心の性腺が加齢委縮のために性ホルモンを作れません。肝臓で作って利用されないコレステロールは、当然余ってしまいます。コレステロールは体にとっては必須の重要な物質ですから、捨てるに捨てられません。仕方がないので体に貯蔵しようと考えます。貯蔵場所の一つが血管壁なのです。コレステロールはドンドン作られますから、血管壁にドンドン蓄えられます。これが問題の「動脈硬化」の原因になります。

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コレステロールから動脈硬化へ#1 「更年期とコレステロール」 (未病から病気へ)

Fantasy1sakagami55コント55号の坂上二郎さんが、脳梗塞の度重なる再発で他界されたのは記憶に新しいことです。
二郎さんが現代医療を否定していた訳ではなく、真面目に治療や日常生活に気をつけていたにもかかわらず、脳梗塞が再発したのです。

Fantasy2brainhertsここに、ある地域のデータを元にグラフを作成してみました。
脳梗塞の再発率は、1年で10%、5年で34%、10年で50%にまで達します。脳梗塞の治療は、コレステロールを下げ、血圧を下げ、血液が固まらないようにする治療が全国どこでも同じでしょう。にもかかわらず、脳梗塞患者さんの50%、2人に1人が10年後には再発するのです。
ところが、心筋梗塞の再発率は、1年でほぼ0%、5年で6%、10年で21%にしか過ぎません。違う病気だから当然だとお思いでしょうが、脳梗塞も心筋梗塞も原因は同じ動脈硬化です。ですから、ほとんど同じ治療を行っているにもかかわらず、10年で再発率が何故30%も異なるのか、疑問を持ちます。
動脈硬化の原因が、加齢・高脂血症・高血圧・糖尿病・肥満・喫煙・運動不足・ストレスなどいろいろ上げられていますが、それら原因がどのように動脈硬化にかかわっているのかをハッキリ明記している専門書が少ないのも現実です。肝心な理由を漠然とぼやかしているとしか思えません。素人でも思いつきそうな原因にもかかわらず、専門医が言及しないところに、この病気の再発率が高くなる理由が隠れていちのです。
そこで、動脈硬化に関して、専門外(私は泌尿器科医)の私なりにいろいろ調べて明らかにできたことをここで解説したいと思います。

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未病と病気

Mibyobyoki動脈硬化を深く考える機会を得て、慢性的な治りの悪い病気の原因は、恐らく右の模式図のようになっているという考えに落ち着きました。
人は「オギャー」と生まれてすくすく育ちます。ある一定期間は「健康」という状態が続きます。しかし、正常な生理的現象が必ずしも生体にとって健康をいつまでも維持してくれるとは限りません。「様々な要因」、ここでは仮に「老」と呼びましょう、が「機能性障害」を生みだします。
「機能性障害」は機能検査を初めは精密に実施しなければ分かりませんが、同じ要因が常に継続しますから、機能性障害は次第に「器質性障害」へと変容します。この時点で機能検査はもちろんのこと、画像診断でも異常所見がでます。しかし、この時点でも患者さんに症状が出ていなければ、患者さんは放置します。この状態を「未病」と定義されます。
「器質性障害」は常に同じ要因で被曝され続けられますから、次第に状況は悪化します。結果、「器質的膠着状態」になります。さすがにこの時点で、多くの方がハッキリした症状を自覚します。
例えば「心筋梗塞」や「脳梗塞」や「慢性前立腺炎」「間質性膀胱炎」がそうです。(ちなみに「機能性障害」では「狭心症」や「脳虚血発作」や「心因性頻尿」「過活動膀胱」「気のせい」として診断されるでしょう。)
しかし、「器質的膠着状態」は一般的に表面的な治療に終始し、本質的な原因である「要因」には全く手をつけないので、最終的には「致命的障害」に陥り、難治性の病気あるいは死に至る病気になるのです。
例えば、コレステロールの治療、血圧の治療、抗血小板治療などが「器質的膠着状態」に対する表面的な治療です。これらの治療で「脳梗塞」の再発率が1年で10%、5年で30%、10年で50%にものぼり、決して本質的な治療でないことが分かります。
泌尿器科的には、「前立腺肥大症」や「神経因性膀胱」「膀胱委縮」と診断されるのが、この範疇の病気です。

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