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Oリングテスト

Oリングテストをご存知ですか。
代替医療の医師や治療師が行う検査法の一つです。

人差し指と親指で輪を作り(Oリング)、もう一方の人差し指を自分の気になる体の部分(病気の個所)や体に良くない食べ物に当てて、先ほどのOリングを第三者に開くように力を出してもらうと、簡単に開いてしまう場合は悪い個所・不健康な食べ物と診断する方法です。逆に体に良いもの・病気でない部分であればOリングは簡単に開きません。
Oリングテスト oring.jpg


1年前にある泌尿器科で有名な病院で内視鏡手術を受けた膀胱ガンのご婦人が私のクリニックにセカンドオピニオンのために来院しました。
簡単にできる超音波エコー検査を行うと、膀胱の左壁にわずかにガンの影が見えます。
手術を受けた病院に行きなさいと指示した所、今有名な代替医療の医師にかかっていて、その医師がOリングテストで病気は治っていると判断したと言うのです。そのため、私の言葉には聞く耳持たずで、口では「はいはい」と言っていましたが、結局ご婦人はそのまま様子を見てしまいました。

1年後、頻尿が強くなり再度受診、超音波エコー検査で見たところ、膀胱の半分以上が膀胱ガンに置き換わっていました。
ご婦人は、つい最近もその有名代替医療の医師がOリングテストで大分治ってきたと診断したそうです。
ご婦人にもう一度前の手術をした病院に行くように強く勧めました。

私は代替医療も行っていますから、Oリングテストを全面的に否定するわけではありません。
しかし、どんなに素晴らしい検査でも完全無比な検査はこの世には絶対存在しません。
私の自論としてはどんな検査でも30%の確率でウソをつくものだと思っています。一つの病気に対して色々な検査法を行い、総合的に病気の判断材料にするのです。検査とはそういうものです。
そんなことも分からないで、一つの検査に固執するのは、医師を信じる患者さんに対して犯罪であり、その有名医師の存在そのものが悪です。(怒り!)

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コメント

今年の3月主人を尿膜管癌で亡くしました。
主人の妹二人は、主人の親戚の歯科医がO-リングテストを用い、癌がどの程度進行しているかが解り、歯並び及び、かぶせてある金属を変えれば、癌が治ると言っているから、是非行くようにと、主人を説得してしまい、私がいくら、主人を説得しても、「親戚なのだから、僕をだますわけがない。」と言って聞きませんでした。
もちろん、主治医を信じ、適切が医療を手放さずに、化学療法の合間以外は、絶対に行かせる事はしませんでした。(本当は、それも、絶対反対だったのですが・・。)
再発した尿膜管癌は治らないと、真実を誠意を持って、言葉を選んで、確かな知識と技術を持っている主治医の真実の言葉より、病気をも見ずに、「治る」と言い切る親戚の歯科医を本当に、罪人だと思いました。「化学療法をやったら、死んじゃうから、絶対に病院に行ってはいけない。」と言い切った歯科医。自分の親族または、他人だったら、絶対に告訴しているところでした。
本当に困った物だと私も思います。
【回答】
お察しします。

投稿: 美音ちゃん | 2006/08/20 16:55

先生、私もオーリングで判断していただく、鍼灸の有名な先生に治療を受けて、癌ではないと判断されているのですが、大学病院のMRIでは顔が大きくなっているのです。統計的に判断すると、やはり、オーリングだけの判断は強いかもしれないと、この記事を読ませていただいて思いました。代替医療の有名な先生は、日本の医師免許を持った方でしょうか?それとも鍼灸関係の先生でしょうか?
【回答】
医師免許を持った立派な医師です。

投稿: ルナ | 2015/02/22 12:41

o ring test、偶然に受ける機会がありました。膵臓の腫瘤が画像検査で指摘され、膵癌疑いと診断名がつき、遺伝子検査を行うクリニックに問い合わせたところ、勧められたのでした。
結果は、「がん活性無し・腫瘤は嚢胞だろう」ということでした。念のため、1ヶ月後に再度、画像検査をお願いしたところ、結果は、膵癌疑い、でした。その点をo ring testを行った医師に確認も、絶対にがんではない、の一点張りでした。経過観察でいいと強調されました。
納得がいかなかったため、別のクリニックを介して生検を受けたところ、腫瘍病変は指摘され、おまけに腫瘍の大きさは拡大、リンパ節転移までありました。
o ring testを受けなければ、そして経過観察を強調されなければ、防ぐことができました。本当に悔しいです。一つの検査だけに頼ることの危うさ、他を排除して評価してしまうことのリスク、これは本当に大きいと思います。
医師免許を持った方に、こんなことはして頂きたくないと強く思います。
【回答】
世の中に多種多様の検査が存在しているということは、どれ一つを選択しても完全完璧な検査ではないということです。
一つの検査に固執する医師の暴挙は、犯罪に等しいことです。


投稿: 平田 | 2017/04/26 00:51

o ring testについてご回答をありがとうございました。
きっと臓器、癌種によって精度が異なるのかもしれないと思います。o ring test,CEAT療法で検査、治療を標榜するならば、科学的にデータを分析し、理論として打ち出せるくらいになる必要があるようにも思います。仲間うちの学会に類したサークルの中だけで、発表していくのは危険です。
私の場合、膵臓がん疑いの中、絶望を味わっていた時でしたので、束の間の心の平安を得られた(但し、直ぐに打ち破られた)ことは唯一、プラスと考えられなくもないかと思うようにしています。対価として、数万円支払ってのことですが。

投稿: 平田 | 2017/04/26 19:25

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