トップページ | 2004年9月 »

光学異性体

分子には光学異性体・鏡面体と呼ばれる存在がある。

 分子は三次元的立体構造を持っています。分子が複雑になれば、同じ構造式でも立体的に見ると、光学異性体、つまり鏡に映した本体と全く同じ左右反対(鏡面体)の分子が存在します。その光学的特性の違いで二つをD型とL型と分類します。D型とL型は構造式は全く同じですが、鏡で反射させた物のように左右が正反対になります。そしてD型とL型の物理的特性は全く同じですが、化学的特性や生物活性は異なります。

 実例を挙げるのなら、自然界のアミノ酸は全てL型ですし、ブドウ糖は全てD型です。当然私たち生物の必要なタンパク質は、筋肉・細胞膜などの構造タンパク質も含めて全てL型アミノ酸で合成されています。生体がエネルギーとして利用するブドウ糖は全てD型になります。もしもD型アミノ酸とL型ブドウ糖を食事として摂取しても、私たちは利用できません。

 人間が人工的に全て作り上げることのできる、自然界の物に似せた多くの物質は鏡面体であると耳にしたことがあります。安価な合成ビタミン剤など多くのサプリメントは、これら光学異性体を考慮しているのでしょうか。もし合成サプリメントが自然界のサプリメントの鏡面体であるならば、摂取しても全く意味がない、場合によっては害になるのかも知れません。

 以上のような理由から、ビタミンなどのサプリメントは、天然果実・野菜を材料にした製品をお薦めします。ただし合成サプリメントに比べお高いのが玉にキズですが...。

参考書籍 sayuu.jpg

| | コメント (0) | トラックバック (0)

異端児・千島学説

千島学説をご存知ですか?
千島博士が提唱した学説です。「千島学説」を要約すると次のような内容になります。
●赤血球は食べ物を原料に小腸柔毛で造られ全身の細胞の元になる。
●全身を何回か巡回した赤血球が、臓器情報を獲得し個々の臓器の細胞になる。
(例えば、赤血球が何回か肝臓を巡るうちに肝臓細胞の情報を獲得し、最終的には肝臓細胞になる。)
●食事内容が不健康であると、赤血球が不完全で将来的には癌細胞になる。
●精子や卵子も赤血球から造られる。

血液は骨髄で造られると信じている現代医学からは異端視された学説です。実際、上記の内容を簡単に容認できる医師は極少数でしょう。
ノーベル賞で有名な湯川秀樹博士の言葉「真理は常に少数派とともにある」というのが本当であれば、現代医学は根底からひっくり返ります。

【写真】は赤血球が骨髄から出ようとする瞬間だと云われる有名な電子顕微鏡像です。赤血球が骨髄で造られる証拠とされています。
しかしよく見ると赤血球が骨髄に侵入しようとする瞬間にも見えます。
rbc.jpg


千島学説に興味ある方はHPをご覧下さい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

Oリングテスト

Oリングテストをご存知ですか。
代替医療の医師や治療師が行う検査法の一つです。

人差し指と親指で輪を作り(Oリング)、もう一方の人差し指を自分の気になる体の部分(病気の個所)や体に良くない食べ物に当てて、先ほどのOリングを第三者に開くように力を出してもらうと、簡単に開いてしまう場合は悪い個所・不健康な食べ物と診断する方法です。逆に体に良いもの・病気でない部分であればOリングは簡単に開きません。
Oリングテスト oring.jpg


1年前にある泌尿器科で有名な病院で内視鏡手術を受けた膀胱ガンのご婦人が私のクリニックにセカンドオピニオンのために来院しました。
簡単にできる超音波エコー検査を行うと、膀胱の左壁にわずかにガンの影が見えます。
手術を受けた病院に行きなさいと指示した所、今有名な代替医療の医師にかかっていて、その医師がOリングテストで病気は治っていると判断したと言うのです。そのため、私の言葉には聞く耳持たずで、口では「はいはい」と言っていましたが、結局ご婦人はそのまま様子を見てしまいました。

1年後、頻尿が強くなり再度受診、超音波エコー検査で見たところ、膀胱の半分以上が膀胱ガンに置き換わっていました。
ご婦人は、つい最近もその有名代替医療の医師がOリングテストで大分治ってきたと診断したそうです。
ご婦人にもう一度前の手術をした病院に行くように強く勧めました。

私は代替医療も行っていますから、Oリングテストを全面的に否定するわけではありません。
しかし、どんなに素晴らしい検査でも完全無比な検査はこの世には絶対存在しません。
私の自論としてはどんな検査でも30%の確率でウソをつくものだと思っています。一つの病気に対して色々な検査法を行い、総合的に病気の判断材料にするのです。検査とはそういうものです。
そんなことも分からないで、一つの検査に固執するのは、医師を信じる患者さんに対して犯罪であり、その有名医師の存在そのものが悪です。(怒り!)

| | コメント (4) | トラックバック (0)

癌治療の3割理論

現代医学では、ガン治療分野に外科手術・抗ガン剤治療・放射線治療の三大癌治療があります。
それぞれの治療は完全治癒率は30%(3割)程度と考えます。
もちろん病気によっては100%治る治療も存在しますが、でもその場合でも一時的なものです。
全てのガン治療を全経過から観るとせいぜい30%程度です。
今流行の代替療法で利用される機能性食品や健康食品もどんなに頑張っても治癒率30%程度でしょう。

誇大宣伝で、あたかも100%治るか如くの内容の書籍がちまたには氾濫しています。
私も何冊かの書籍に監修者として名前を出しています。
でも、あのような類の書籍には、効き目があった患者さんのことしか記載されていません。
なぜなら、その健康食品を売ろうとするための広告書籍だからです。
その健康食品が全く効かずに苦しんでいった患者さんのことは一言も記載されていないのです。
文面の行間の中から、それを読み取ってください。

仕事柄、多くの癌患者さんからご相談を受けます。
そんな時には、たとえ私が監修した書籍をご覧になって来院した方であっても、話3割と正直にお伝えしています。
この記事をお読みの方は、「30%(3割)の治癒率?」は、意外に少ないようにお思いでしょう。
でもそれが現実です。しかし、想像してみてください。イチローや松井などのプロ野球選手で3割打者は強打者です。
この強打者を監督は適宜起用してチームを勝利に導く訳です。

ichiro.jpg

しかし、外科手術・抗ガン剤治療・放射線治療は何度も起用できませんから、そこで何度でも起用できる機能性食品や健康食品の出番がくるわけです。

現代医療でさじを投げられた患者さんほど惨めなことはありません。
そんな時に機能性食品を試しては如何でしょう。あれもこれもと手を出さないで、一番気に入った物を一つ選んで、3ヶ月だけ続けて下さい。
効果があればラッキーです。そのまま続けて下さい。効果がなければ、それには見切りをつけて次を選びましょう。
3ヶ月もヒットのないバッターは2軍に落としましょう。
そして新しい可能性のある選手を選んで下さい。
いつまでも効かない高価な健康食品を続けるのだけは止めましょう。
健康食品会社の格好の餌食になるだけです。
数多の健康食品を前にして、ご自分の目で見て、熟慮して、実感して、最後にご自分の勘で選んで下さい。
医師の意見は参考程度にして、貴方の眼力による勘がきっとその時点で最良の選択だと私は思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

漢方の誤解

漢方薬は副作用が出ないと誤解なさっている患者さんが数多くいます。

漢方薬は、患者さんの体の状態(証・しょう)を十分に把握して、治療薬を選択しなければなりません。証の判断には幾つかの要素があります。「虚・実・血・気・水」の5要素です。それに五臓六腑が加わり証の診断をさらに複雑にします。

例えば風邪の場合、西洋医学では風邪の対症療法であればどんな時期の人にも同じ症状であれば同じ薬が処方されます。
ところが漢方では症状が同じでも風邪の時期や体調に応じて判断しますから、同じ風邪でも処方する薬が異なります。
例えば肥満で熱っぽい赤ら顔の風邪の患者さんであれば小柴胡湯(しょうさいことう)を処方しますし、憔悴しきった風邪の患者さんには補中益気湯(ほちゅうえきとう)を処方します。

患者さんの「証」判断を間違えて、病名だけで薬を処方すると、漢方薬でも肝機能障害や間質性肺炎などの重篤な副作用が出ることがありますから医師の責任は重大です。

【参考】//www.tsumura.co.jp/kampo/

【写真】多くの毒草・薬草を食べ、作用・副作用をご自分で実験し苦しんだ中国の漢方と農業の始祖「神農」は半獣半人の神
sinno.jpg

また、漢方薬は長期間服用しないと効かないとか、体質改善のためには服用するということを耳にします。これも誤解です。
漢方の有名な著書に「傷寒論(しょうかんろん)」という古典的名著があります。日本の漢方はこの名著を根拠にしているところが多くあります。もちろん漢方の流派によって別の文献を根拠にしている場合もあります。
この「傷寒論」は読んで字の如く、「傷=外傷」と「寒=インフルエンザ・風邪」のための治療法を論じています。古代中国では、慢性疾患でなくなる方はごく少数で、ほとんどの方がケガやインフルエンザでバタバタ人は死んでいました。そのため確固たる根拠で治療に当らなければならず、患者さんの診かたや薬草の煎じ方などを記したのが「傷寒論」なのです。
ですから「傷寒論」は救急の治療法を論じた著書であって、「長期間服用すれば・・・」とか「体質改善のためには・・・」などと悠長なことを言っているような文献ではありません。
ところが西洋薬の効き目や治療法が素晴らしく、現代では漢方薬の出番がなくなってしまいました。そこで西洋薬ではなかなか治せない慢性疾患や原因不明疾患だけが残され、そこに漢方薬の登場となったのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

NK細胞の利用

リンパ球は今現在、4種類の存在が判明しています。T細胞・B細胞・NK細胞・NKT細胞の四つです。それぞれ身体を護る免疫システムを担っています。

●T細胞:キラーT細胞とヘルパーT細胞に分けられ、これらの共同作業で細菌・癌を駆逐します。攻撃目標が初めての場合、マクロファージ(樹状細胞)からの詳細な情報を吟味し準備するので、攻撃成立まで1~2週間かかります。

●B細胞:免疫抗体を産生して寄生虫・ウィルスを駆逐します。アトピー性皮膚炎・蕁麻疹・喘息などのアレルギー反応はこの細胞が過敏になった結果です。攻撃目標が初めての場合、やはりマクロファージからの情報が必要になります。

●NK細胞:単独で攻撃目標を認識し癌細胞やウィルス感染した細胞を破壊します。マクロファージからの情報がなくても独自に動けるので、時間的ロスがなく俊敏に攻撃できます。

●NKT細胞:T細胞とNK細胞の中間的な能力を持つことからこの名前があります。

NK細胞 nk.jpg


新しい癌免疫治療では、患者さんから採血した血液を培養、患者さんの癌細胞免疫に関与するT細胞・NK細胞を2週間かけて増やし(NK細胞で10億個)、再び患者さんに戻して癌細胞を攻撃する方法(活性化自己リンパ球療法)が現在注目を浴びています。残念なことは、治療費相場が一回20万円の1コース:6回で何と120万円!と高額なところです。

患者さんから採血した血液中の免疫細胞を薬剤で人為的に無理やり増殖させた場合、その増えた免疫細胞に増やす前の能力と同じ能力があるのか?という疑問が私には残ります。足手まといの兵士1千人よりも優秀な工作員一人の方が効果的であると考えるのは私の考えすぎでしょうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

代替医療とは

古くはドイツ医学、近年はアメリカ医学を代表とする欧米医学=西洋医学が日本の現代医学の礎(いしずえ)です。国も西洋医学を基本として国民の保健衛生を築いています。
この西洋医学を基本としない伝統医学・伝承治療を代替医療と呼びます。大雑把に次のような医学・治療が含まれます。

●漢方(中国伝統医学)
●東洋医学(日本伝統医学)
●中医(中国現代医学)
●整体術
●気功(中国)
●鍼灸(中国)
●指圧
●カイロプラクティック(ヨーロッパ・アメリカ)
●ヨガ(インド)
●アーユベーダー(インド)
●エネルギー治療(赤外線・紫外線・太陽光・温熱・マイクロ波・微弱放射線)
●温泉
●自然食品を中心とする機能性食品・サプリメント
●その他

現代医療で見放された癌患者さんが代替医療にその救いを求めるのは自然な流れでしょう。その代替医療の世界に、利益が生じる訳ですから中には悪意に満ちた医師や業者が出てきても決して不思議ではありません。蜜に群がるアリのようです。
代替医療をお受けになる方は、この点を心の隅に置いて下さい。非常識な治療・高額な対価に対しては、常に「?」を持ち、いつまでも続けないように注意しましょう。

【注意】私は代替医療を否定している訳ではありません。現に私も代替医療の世界にドップリと浸かっています。でも法外な治療費を平気で請求する輩が存在しますから、このようなメッセージを発信しています。

続く

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トップページ | 2004年9月 »