マナーズサウンド#2 「宇宙は世界は細胞は踊る」
原子は中心に原子核が存在し、その周りを電子がある一定の距離で飛んでいます。
電子が飛んでいるといっても、人工衛星のように一定の軌道を一定の速度で動いている訳でもなく、速度を変化させ軌道を変化させて移動しています。
量子力学の世界では、電子の位置と速度を同時に定めることは出来ないとされています。位置が判明すれば速度は確定できず、速度が確定した時には位置が判明しないという訳の分からない現象が、極微の世界では起きているのです。
この電子の軌道を化学では雲のように見ています。原子核から一定の距離にあるまとまった雲が電子の存在・移動する場所なのです。ですから、電子は振動しているようです。
すべての元素の原子が同じ状態であり、原子核の周囲の雲が一部重なる程度の距離で、付いたり離れたりして分子を形成します。
分子は一定の法則で集合し、ミネラル・アミノ酸・タンパク質・酵素・ビタミン・ホルモン・細胞・組織・臓器・器官を形作り、集合体になって生命、人間が出来上がるのです。したがって、人間は髪の毛の一本に至るまで認識できないような振動の渦の中に存在するのです。
理科の実験で二つの音叉を離し、片方を鳴らすと、空気中を音叉の振動が伝搬し、もう片方の音叉が鳴り出します。この現象を共鳴といいます。両方の音叉が同じ形をしているから起きる現象です。音叉の形が異なれば起きない現象です。
人間の細胞・組織・臓器・器官は、人間の本来持っている「巧みな仕組み」によってコントロールされています。
それは、神経、免疫、ミネラル、ホルモン、血液、リンパ液、体液などです。
マナーズサウンド・セラピー
【マナーズ博士】
数年前、たまたま代替医療のある会合で、隣の席に座られたご婦人が、音響による治療で世界的に有名なイギリスのマナーズサウンドの日本代表の平田さんでした。音と病気の治療に興味を持っていた私にはドンピシャリで、話が弾み、高橋クリニックにお越しいただき、プレゼンテーションをしていただきました。
実は、以前に泌尿器科学会の発表で、メロディ(振動・周波数・音)と過活動膀胱についての仮説について報告したことがあります。学会場の聴衆は目が点になっていましたが・・・。そんな私にとって音響治療の存在はストライクゾーンでした。
日本では創世記のマナーズサウンドは、当時はそれほど知られてはいませんでしたが、平田代表の信念とたゆまぬ努力で治療機器も洗練されたものになりました。会員数も増え、治療効果のある音源の含まれた環境音楽CDがAmazonで発売され、会員でない一般の方にも聴けるようにまでなりました。マナーズサウンドを実践する会員も増え、現在ではかなり有名な代替医療です。健康雑誌「ゆほびか」にマナーズサウンドのCDが付録につくほど有名になりました。
男性の更年期障害#7 「症状のスコア」
男性の更年期障害の症状を下に掲げる項目で評価しスコアを合計します。
軽度:たまに、中等度:時々、重度:いつも、と言葉に置き換えて考えても良いでしょう。
26点以下が正常、27点~36点は軽度、37点~49点は中等度、50点以上は治療の必要があると考えます。
①体力の衰えを感じる
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
②関節痛や筋肉痛がある
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
③突然汗をかくようになった、寝汗をかく
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
④眠れない、睡眠が浅い
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
⑤いつも眠い
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
⑥イライラする,カッとなる
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
⑦神経過敏である
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
⑧不安症である
なし(1点)、軽度(2点)、中等度(3点)、重度(4点)、辛い(5点)
男性の更年期障害#6 「ホルモンの作用・働き」
テストステロンのお話をしましたが、具体的にその作用や働きについて、もう少し深く調べてみましょう。
1〉テストステロン
頻繁に出てくる男性ホルモンの代表です。
①タンパク合成同化作用:
②骨形成作用
③基礎代謝亢進作用
④体毛増毛作用
⑤睾丸下降作用(停留睾丸改善作用)
⑥胎児期の生殖器発育刺激作用
⑦男性的攻撃性・活力の促進作用
2〉DHT(ジヒドロテストステロン)
末梢組織(前立腺)でテストステロンから合成されます。
前立腺肥大症の原因ホルモンです。
頭髪を減少させます。
男性の更年期障害#4 「うつ病」
慢性前立腺炎で通院中の60歳代の患者さんです。
以前から治療に対して反応が抵抗します。奥様も心配になり、時々ご一緒に来院されます。私が男性更年期障害の治療を行っていることを知り、奥様の方が積極的に質問されて来ます。
元気はなく、食欲はなく、顔には表情もありません。そこで手を診せていただきました。手相を観るのではなく、人差し指の長さをチェックしたのです。明らかに人差し指が薬指に比べて短いのです!そこで提案をしました。「更年期障害による心の病気かも知れません。男性ホルモンを注射してみましょう」と。「強い反応や副作用が出るとご心配でしょうから、少ない量を始めてみましょう」と言って、エナルモンデポー125㎎注射しました。4月28日(火)のことです。
男性の更年期障害#3 「注射のタイミング」
男性ホルモン(テステトステロン)の投与タイミングを考察しましょう。
データでは、健康男子にテストステロン100㎎注射すると、1週間後には血中濃度が最高に達し、3週間後には測定できなくなります。つまり、テストステロン100㎎注射であれば、2週間ごとに注射すれば血中濃度は一定に継続できることになります。
その結果から推理すると、テストステロン200㎎注射であれば、ピークは7×√2≒10日で、4週間後には生物活性が消失するでしょう。したがって、200mg注射の場合、3週間ごとに注射すれば」血中濃度は一定に保つことができます。
当院のテストステロンは商品名としては、エナルモンデポー120㎎注射とエアナルモンデポー250㎎注射の2種類がありますから、これを利用しています。
男性の更年期障害#2 「治療すべき人」
前回のテーマでを更年期障害を解説始めましたが、まずは自分の体がどうなっているかが興味が湧いてきます。そこで採血をしてみました。ホルモン検査です。
LH(黄体形成ホルモン・男性の場合は精子形成ホルモン)
FSH(卵胞刺激ホルモン・男性の場合は間質細胞刺激ホルモン)
テストステロン(男性ホルモン)
エストラジオール(E2・卵胞ホルモン)
DHT(ディヒドロテストステロン)
を調べれば、性ホルモンの力関係は理解できる筈です。
生理学の専門書・教科書で調べると図の様なフローチャート図になっています。
・・・で、私のホルモンの値を調べるとテストステロン=男性ホルモンは正常範囲内ですが、どういう訳かエストラジオール=卵胞ホルモンが高めなのです?そして、上位ホルモンであるLHとFSHも高めなのです。さあ理由が分かりません。
ここで熊本悦明先生の本の中にヒントがありました。
男性の更年期障害
更年期障害という言葉を聞くと、ご婦人の「更年期障害」を連想しますが、最近では男性の更年期障害も話題に上っています。
実は、私は最近まで男性の更年期障害なるものは「机上の空論」だとバカにしていました。そして男性ホルモンを注射している医師に対して疑惑の目を向けていたのです。ところがです・・・金沢で開催された日本泌尿器科学会で講演された三浦雄一郎さんの講演を拝聴し考え方が変わってしまいました。
ご存知の三浦雄一郎さんは80歳過ぎでエベレスト登頂に成功した著名人ですが、実はそれまでにはとてもご苦労があったのでした。60歳ころ身長165cm体重90kgの肥満体で高血圧・成人病、小高い山にも登れない体力だったそうです。不整脈があり、骨粗鬆症と骨盤骨折も経験したことがあるとか。
SAS簡易検査の実例
以前に睡眠時無呼吸症候群SASの検査で、簡易検査について解説しました。
実際に私が被験者となって、このSAS簡易検査を受け、その結果をここで解説します。
この表は私の検査結果です。私は睡眠1時間当たり平均10回も無呼吸か低呼吸であることが判明しました。つまり無呼吸低呼吸指数AHI(apnea hypopnea index)=10ということになります。そして長い時で76秒間も呼吸が止まっていたのです!私はこんなに質の悪い睡眠をとっていたのです。
しかし、AHI=10では、睡眠時無呼吸症候群SASの重症度からいうと「軽症」と判定されてしまいます。軽症ではCPAP療法の保険適応にはなりません。
「いびき」と病気
これまで「いびき」にまつわる解説をいろいろとしましたが、一歩踏み込んで病気との関連を説明しましょう。
①高血圧
睡眠中は体全体が休息を取ります。その状態は副交感神経が優位の状態です。この状態では血管の緊張も緩み、血圧は下がります。ところが、「いびき」や無呼吸症候群に陥ると、低酸素状態になるので交感神経が興奮し、副交感神経よりも優位になります。その状態は血管を収縮させますから血圧が上がります。つまり、寝ている間に高血圧が作られるのです。最近では早朝血圧が重要視され、医師は早朝高血圧を治すことを目標にしています。早朝高血圧の治療の為に、就寝前に降圧薬を服用するのが一般的ですが、降圧薬で治療してもなかなか血圧が下がらない患者さんの場合、無呼吸症候群を疑います。
②動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞・狭心症・解離性動脈瘤・脳動脈瘤・くも膜下出血)
高血圧を維持するためには、交感神経が興奮し血管が収縮し続けなければなりません。エネルギーが必要な現象です。生体は、定常状態を維持するためにはエネルギーの必要のない手段を選択します。つまり、血管を硬くすれば、交感神経が興奮して血管を収縮させる無駄な手順が省ける訳です。これが動脈硬化です。
動脈硬化の原因としてLDLコレステロールが有名ですが、この分子量の小さいコレステロールは血管壁に取り込まれます。取り込まれたLDLコレステロールは、血管壁に侵入した血液中のモノサイト単球というリンパ球によって貪食されます。モノサイトの貪食作用のある姿をマクロファージと言い、そのマクロファージがお腹いっぱいになると泡沫細胞になります。これが動脈硬化の本質です。さらに動脈硬化が進むと血管壁の平滑筋が興奮移動し、マクロファージに変身してLDLコレステロールを貪食します。そして平滑筋も泡沫細胞になります。
興奮した平滑筋は不安定なコラーゲン線維5型を形成し、ここで動脈硬化で有名なプラークの完成です。
不安定なコラーゲン線維で形成されたプラークは破綻しやすいので、血管内に剥がれると血栓が作られ心筋梗塞や脳梗塞になります。プラークが剥がれても血栓が形成しなければ、血行は戻りますから、臨床的に狭心症や一過性脳虚血発作TIAと診断されます。
プラークが血管壁に裂けて進行すれば、血管壁に空間ができ、それが解離性動脈瘤になります。
血管壁に伸展性がなくなり、外壁が裂けると、そこから血管内膜中膜が血管の外に露出し膨らみます。それが脳動脈瘤になり、破裂するとくも膜下出血になります。
「いびき」と体質
「いびき」やその究極形である睡眠時無呼吸症候群SASに共通した体質や性格があると言われています。
①日中我慢できないほど眠くなる。
例えば、昼食後に眠くなるのも、その範疇でしょう。また、電車の中で多く見かける居眠りをしている乗客も、単純に疲れているからだけではなく、もしかするとSASかも知れません。
②朝起きた時に頭が痛い。
酸素不足の影響で脳圧が上昇するためらしいとのことです。二日酔いのせいだと思っていると大変なことになりますね?
③夜間頻尿。
前立腺肥大症の症状で夜中に何回もトイレに起きるという症状があります。私のような泌尿器科医であれば、まず前立腺肥大症を疑って治療を始めますが、「いびき」や睡眠時無呼吸症候群SASが原因で夜間頻尿になるとは・・・。専門書には次のような理由が掲げられています。無呼吸による努力呼吸が胸腔内を過度に陰圧にします。すると、心臓に戻ってくる静脈環流が増加し、その刺激で心臓の心房から心房性ナトリウム利尿ペプチドという物質が分泌され尿量が増えるのです。もう一つの理由として、血液中の低酸素が交感神経を異常興奮させ、その結果、心拍出量の増加と腎血流量の増加を促し尿量が増えるというものです。私はもう一つの理由も考えたいと思います。脳血流内の酸素低下により、脳下垂体後葉から抗利尿ホルモンの分泌が低下して、その結果利尿作用が起きるというものです。
いびき(鼾)の功罪
【図:大阪がん循環器病予防センターHPから】
私も昔から「いびき」がひどくて、妻が一緒に寝てくれなくなりました。子どもたちは私の「いびき」を子守唄として聞いていたので、スヤスヤと寝入ってくれました。
高が「いびき」と思っていたのですが、最近、考え方を改めるようになりました。よく寝たつもりなのですが、日中も何となく眠くなることがあります。昼食後、ソファで横になると短時間で意識がなくなるのです。
そこで睡眠時無呼吸症候群SASなる病気に興味を持ち始め、ブログに知識を蓄積しているのです。
「いびき」は、寝ている状態で喉の奥、つまり舌根が後方に落ち込んで気道を不完全に閉塞して、睡眠時に振動することから発生する呼吸障害です。
気道抵抗が高く呼吸を誘発出来ずに停止した状態が「睡眠時無呼吸症候群SAS」になります。無呼吸の状態にならない状態であっても、呼吸するために努力呼吸をしていることにもなります。
どちらにしろ呼吸状態の悪化で、血液中の酸素濃度が低下します。酸素欠乏状態は交感神経を睡眠中も興奮させ、高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病の原因になっているとも言われています。睡眠中にもかかわらず交感神経が興奮している状態=睡眠中に戦闘態勢に入っていることと同じです。つまり睡眠中に体全体が休息を取っていないのです。
欧米の睡眠障害のデータでは、睡眠時無呼吸症候群の患者さんのリスクは、健常人に比較して高血圧が2倍、狭心症が3倍、心筋梗塞や脳梗塞が4倍にもなるそうです。
日本のデータでも、睡眠時無呼吸症候群SASの40%が糖尿病患者だそうです。
睡眠時無呼吸症候群SASとCPAP(持続陽圧呼吸療法)
シーパップ(CPAP)という言葉を耳にしたことがありますか?
CPAPは持続陽圧呼吸療法(Continous Positive Airway Pressure therapy)の略称で、睡眠障害の原因で有名な睡眠時無呼吸症状群SAS( Sleep Apnea Syndrome )の治療として脚光を浴びている治療法です。
睡眠中に何らかの原因でしばしば呼吸が停止し、胸郭内の肺・心臓・動脈・静脈・神経・食道などの機能を著しく低下させる病態です。つまり眠っているのに安静でない状態が作られるため、血液中の酸素濃度は低下し、質の悪い睡眠に陥り、その結果として日中の傾眠状態や突然の睡眠発作を招きます。場合によっては自動車事故や列車事故、商談中の居眠りなどを起こしてしまう笑えない病気です。
そのような明白な症状はなくても、血圧が高い、身体がだるい、疲れが取れない、集中できない、動悸がするなど、様々な不定愁訴の原因にもなります。
この図は睡眠時無呼吸症候群の簡易判定検査の様子です。手首の装置は心拍数・血液酸素濃度・呼吸数を記録します。鼻にはカニューレを置き呼吸の状態を、指には赤外線センサーで酸素濃度をモニターしています。
このCPAPは、保険治療が認められているのですが、その睡眠時無呼吸症候群SASの判定検査の基準が厳格であると、SASとは診断されなくなりCPAPの保険適応がなくなります。
しかし、・・・
オゾン療法とプラズマ療法
オゾン療法という治療が存在します。イギリスでは保険診療として認められている治療です。日本では代替医療の専門の先生たちが行っています。別名、「血液クレンジング療法」としても有名です。この治療法の研究会もあります。
オゾン療法の方法は以下のように行います。
患者さんから血液を100cc~200cc採血します。その採取した血液にオゾンガスを封入・暴露・暴気処置してから、再度患者さんの体に戻します。
血液中のオゾンO3は、図に示すように様々な変化・反応をして体に有益な作用をもたらします。
その結果、下記のような疾患の治療に応用されます。
(研究会資料より)
1.がん、悪性リンパ腫
2.自己免疫疾患(慢性関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、アトピー性皮膚炎、エリテマトーデス)
3.線維筋痛症
4.ウィルス性疾患(B型,C型肝炎、HIV、パピローマウィルス、帯状疱疹)
5.慢性腎不全
6.慢性疲労症候群
7.脳神経退行性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、痴呆)
8.呼吸器疾患(肺気腫、COPD )
9.真菌感染症
10.眼科疾患(白内障、緑内障、加齢性黄斑変性症)
11.動脈閉塞性疾患(心筋梗塞、脳梗塞)
12.下肢静脈瘤
13.糖尿病(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性壊疽)
若返り プラズマ療法 患者さんの体験談
高橋 知宏 様
いつもお世話になっております。
9月14日(金)に、包皮裂傷の修正手術をしていただいた〇〇です。
再三再四にもかかわらず、快く引き受けてくださり誠にありがとうございました。
今回は別件で相談させて頂きたいことがあります。
術後1ヶ月が経ちましたのでSEXしたところ、「中折れ」してしまいました。
入れた状態でしばらく動いていると、次第に小さくなってしまいます。
硬さや反りも以前より悪くなっています。
亜鉛サプリ、レバニラ炒め、エナジードリンクを摂取しましたが効果ありませんでした。
おかげさまで痛みは軽減されているのですが、それでも挿入時にまだ痛みがあり、それも萎える要因のひとつです。
ぜひ改善したいのですが、どのような手順を踏めばよろしいでしょうか?
教えてください。宜しくお願い致します。
【返信】
お答えします。
サプリメントや食事では改善しません。
時間が治療です。
どうしても改善しないのなら、プラズマ療法があります。
説明が難しいので希望であればお越しください。
若返り プラズマ療法
還暦を過ぎると、健康をどんなに気遣っても、体力の衰えは避けて通れません。いわゆる老化現象です。
筋力は低下するし、大臀筋(お尻の筋肉)は痩せたので固い物の上に座ると坐骨が痛くなるなどの経験を通して、日々進む加齢を否が応でも自覚します。
以前に紹介したプラズマ療法は、間質性膀胱炎や慢性前立腺炎の患者さんの辛い症状を軽快させるために、現在実施していますが、その効果は今ひとつです。
元々は癌患者さんのための代替療法ですから、いろいろな病気の患者さんに試しています。
マイナス電子を放出するパッドを体の4か所に装着し、30分間治療します。大量のマイナス電子は体の中に浸透し、血液中の水分子・酸素・窒素を電離させ、プラズマ状態にします。その間に電離した酸素と窒素は生物活性を持った一酸化窒素に変化し、血管拡張作用などの作用で体内の内部環境を改善させます。
同時に器械内で純水をマイナス電子過飽和状態(プラズマ水)にし、治療後に服用してもらいます。また、作成中のプラズマ水からはマイナス電子が空気中に放出され、空気をプラズマ状態に変化させ、それを治療している患者さんが呼吸吸入するシステムになっています。
私も5年前から右手の薬指と小指がしびれていて、何かと不自由です。また、網膜黄斑変性症の持病もあるので、自分を実験台にして治療を体験しています。
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漢方の真実
漢方は中国発祥の医学です。
中国4千年の歴史があるとされています。しかし、当時の病気のほとんどが急性期の病気でした。例えば外傷・インフルエンザ・急性感染症などです。あけても暮れても戦争でしたから、ケガや生傷は絶えませんし、それがもとで亡くなる人が多くいた筈です。したがって外傷学として漢方が存在します。
定期的に流行するインフルエンザで栄養状態の悪い民はバタバタと死んでいました。そのためにインフルエンザの対症療法の漢方が必要になります。
漢方を知る上で重要な文献として「傷寒論」があります。「傷」と「寒」とは的を得た言葉です。当時の医学の状況が垣間見えます。
日本に西洋医学が入ってくると、急性期の疾患・病気はほとんどが駆逐されてしまいました。外傷は西洋医学の外傷学の分かりやすいノウハウで治ります。感染症は抗生剤の登場で、やはり容易に治ります。インフルエンザに至っては、抗ウィルス剤の投与でタイミングさえ誤らなければ根本治療が可能です。
ここに至って漢方薬の出番がなくなってしまいました。急性期疾患のほとんどが西洋医学で治るからです。しかし、西洋医学で完治に至らない病気、つまり慢性疾患が残されました。
4千年前の漢方医学の得意分野は急性期の病気でした。中年や老人の少なかった時代には、現代の慢性的な病気はそれほど重要ではありませんでした。需要が無かったからです。明治以降の漢方は、残された慢性疾患を相手にシフトせざるを得ませんでした。当然、過去のわずかな慢性疾患に関する知識や治療を拡大解釈して現代の治療に応用していったのです。
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血管年齢と癌
脳梗塞や心筋梗塞の原因が動脈硬化であることは、すでに周知の事実です。
脳梗塞や心筋梗塞の家系の方の血管年齢を測ると、実際の年齢よりも高齢である場合が多いのです。例えば、実際の年齢(実年齢)が40歳で、血管年齢を測ると60歳という具合にです。このような患者さんで血圧が高いのであれば、血圧の薬を服用すれば血管年齢は若くなります。つまり動脈硬化の家系の患者さんには、様々な手段で血管年齢が若くなるようにすれば、脳梗塞や心筋梗塞を避けることができると考えられます。
それでは、もともと血管年齢が若い人はどうでしょうか?例えば実年齢が40歳で、血管年齢を測ると20歳という具合にです。
血管年齢が若い人たちを何人か調べました。すると驚くべきことが分かりました。
この患者さんは間質性膀胱炎の治療で通院中です。血管年齢を測定すると、実年齢53歳なのに血管年齢が43歳と10歳も若いのです。血管年齢の90歳が寿命と考えると、実年齢の予想寿命は何と120歳にもなります。患者さんに乳癌の既往があることは承知していましたが、詳細にお聞きすると明らかに癌家系です。
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船酔い・乗り物酔いの「特効薬」
「酔い止め」の薬を服用しても、乗り物酔いを防げないのが現実です。
実は、私が小学生~中学生のころ、長距離のバスで必ず「乗り物酔い」をしていました。薬局で「酔い止め」の薬を購入して服用しても気持ち悪さや便意・下痢が催してくるのです。
大人になってからは「乗り物酔い」はしなくなりましたが、その頃の気分の悪さや恐怖感は今でもトラウマとして残っています。
慢性前立腺炎の患者さんで、たまたま海上自衛隊の自衛艦に勤務している人がいます。
その患者さんが「酔い止め」のお薬をついでにと希望されました。話の中で、「酔い止め」を服用しても、海が荒れていると、なかなか船酔いを抑えることができないということでした。そこで、一般的には絶対に処方されないであろう「特効薬」を患者さんに十分に説明して処方しました。
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加速度脈波による血管年齢の違いと病気の違い
動脈硬化を研究して血管年齢を測定するようになり、色々なことが分かるようになりました。
血管年齢だけを算出しても、それだけでは意味がありません。そこで、もう少し広い考え方をしてみました。
血圧のコントロールが悪い方は、当然のことながら血管年齢が高く出ます。
例えば、実際の年齢(実年齢)が50歳であるのに、血管年齢が65歳という風にです。20歳から老化が始まると考え、血管年齢の寿命が90歳として計算すると、実年齢50歳で血管年齢65歳の人の血管年齢90歳の時の実年齢は65歳です。つまり、この50歳の人は65歳の頃に「心筋梗塞」や「脳梗塞」によって寿命が来ることが予想できます。
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更年期障害のサプリメント:大豆イソフラボン
このブログの中でも、更年期障害に関連した記事をいくつか書きました。
ご婦人の卵巣の機能が落ちていくと、卵巣から分泌される女性ホルモン(主にエストロゲン)の産生低下で、全身の女性ホルモンが低下します。50歳を境に±5歳、つまり45歳~55歳の間の期間を更年期と呼びます。この期間にほとんどのご婦人が閉経(へいけい:生理がなくなること)になるため、女性の人生でのターニングポイントになります。
この時期を経ると、女性ホルモン(エストロゲン)は、100%から10%~20%にまで低下するのです。ご婦人の体はこの女性ホルモンによって円滑に管理されていましたから、10%まで減少されると制御不可状態になります。この状態で出現する様々な不快な症状(寝汗・顔の火照り・足の火照り・イライラ・動悸・頻尿・立ちくらみ・めまいなど)を「更年期障害」といいます
エストロゲンの低下に呼応するかのように血液中の悪玉コレステロールが上昇し、ついには動脈硬化へと進行・悪化することは、これまでにも解説しました。
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喘息とアトピー性皮膚炎の療養
先日、ある幼稚園の卒園18年後の同窓会に参加しました。
当時園児だった子供たちが、今や24歳~25歳の立派な社会人です。本人を始めお母さんやお父さんも参加してのにぎやかな総勢70人以上の同窓会でした。今は大人の彼らが、一人ひとり当時の思い出と、現在の状況を詳しく自己紹介してくれました。自分の意見をしっかり持った子供たちを見て、親御さんはもちろんのこと、幼稚園児を指導して下さった先生方も大喜びです。
同窓会は午後2時から午後4時だったのですが、久しぶりに集った子どもたちは、そのまま2次会に流れました。親御さんたちも、このままお別れするのも寂しいので、有志だけの2次会を急遽設けました。
たまたま妻が知っている六本木のタイ料理のお店を、会場にしました。入店した5時過ぎは空いていたのだけれど、7時ごろには広い店内が満席の賑わいようでした。たくさんのご馳走をたらふく食べ、定番の生春巻きをはじめ、トムヤンクン・ラーメンが絶品でした。
さて、ワイワイ話しをした中であるママが昔、タイに長期滞在していたことを語られました。
彼女の友人がご主人の仕事の都合でタイに派遣されていました。ご家族も一緒にタイに住んでいらしたそうです。その間に、喘息やアトピー性皮膚炎を持病に持っていたご子息が、治ったというのです。そして、薬も必要なくなり完全治癒したのでした。
その友人が、彼女の息子さんの喘息とアトピー性皮膚炎についてたまたま知り、「だまされたと思って夏休みにタイに長期間滞在してみて」と言うのです。
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便秘の解消
便秘の解消には、日常生活の中で野菜などをよく食べ、ジョギングやマラソンなどの有酸素運動が勧められます。【写真】
そして水分を多く取れば便秘が治ると思われています。本当にそうでしょうか?
そのような方法で便秘が解消できるのは、欧米人などの白人だけでしょう。なぜなら、欧米人は元々狩猟民族で野山を駆け回り生活していました。そして主に動物性タンパク質を多く摂取する肉食系の人類です。
そのような民族を祖先に持つ現代の白人が、運動もせずに高カロリー・高タンパク・高脂肪の食事をしていれば、便秘にもなります。祖先と同じように運動して、肉ばかりでなく野菜も食べれば、祖先の便通の良さに立ち戻れるのです。
ところが日本人はどうでしょう。元々、農耕民族で有酸素運動など祖先の時代から行っていません。また、主な食事は粟・稗・団栗(あわ・ひえ・どんぐり)などの雑穀でした。そのような雑穀を消化吸収するために、小腸・大腸などの消化管は白人よりもとても長いのが解剖学的特徴です。
そんな祖先を持つ日本人が、運動をしても、あるいは野菜程度のものをたくさん食しても、祖先の便通の良さに立ち戻れる訳もありません。水分をたくさん摂取しても、白人よりも消化管が長いので十分吸収されてしまい、便は軟らかくなりません。
白人と日本人の体質が同じだという誤解が生んだ誤った健康法です。
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コレステロールから動脈硬化へ#9 「血管年齢から算出した寿命」
加速度脈波を測定することで、現在の血管年齢を推定できます。
加速度脈波の算出した血管年齢と実際の年齢(実年齢)が一致していれば理想的ですが、血管年齢の方が実年齢よりもはるかに高齢であった場合は問題です。
例えば、59歳の男性で、血管年齢71歳とすると仮定します。
すると、この男性の実年齢・血管年齢直線は左方に移動し角度が急峻になります。血管年齢の寿命が80歳であれば、この男性は実年齢65歳くらいで天寿を全うすることになります。血管年齢の寿命が90歳であれば、この男性は75歳くらいで天寿を全うすることになるのです。
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コレステロールから動脈硬化へ#7 「動脈硬化の集学的治療」
今まで、動脈硬化について解説してきました。それでは、どのように企画したら完全無比の有効な治療が出来るのでしょう。
考え方として、次のように考えられます。
①コレステロール値を適度に下げる。
②ARBを主軸に内皮細胞を保護するように血圧を下げる。
③心拍数を少なくする。
④交感神経緊張を緩和させる。
⑤糖尿病のシッカリした治療
⑥植物エストロゲンである大豆イソフラボンを利用する。
⑦一酸化窒素NOの補充を考える。
⑧定期的に血管年齢を測定する。
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コレステロールから動脈硬化へ#1 「更年期とコレステロール」 (未病から病気へ)
コント55号の坂上二郎さんが、脳梗塞の度重なる再発で他界されたのは記憶に新しいことです。
二郎さんが現代医療を否定していた訳ではなく、真面目に治療や日常生活に気をつけていたにもかかわらず、脳梗塞が再発したのです。
ここに、ある地域のデータを元にグラフを作成してみました。
脳梗塞の再発率は、1年で10%、5年で34%、10年で50%にまで達します。脳梗塞の治療は、コレステロールを下げ、血圧を下げ、血液が固まらないようにする治療が全国どこでも同じでしょう。にもかかわらず、脳梗塞患者さんの50%、2人に1人が10年後には再発するのです。
ところが、心筋梗塞の再発率は、1年でほぼ0%、5年で6%、10年で21%にしか過ぎません。違う病気だから当然だとお思いでしょうが、脳梗塞も心筋梗塞も原因は同じ動脈硬化です。ですから、ほとんど同じ治療を行っているにもかかわらず、10年で再発率が何故30%も異なるのか、疑問を持ちます。
動脈硬化の原因が、加齢・高脂血症・高血圧・糖尿病・肥満・喫煙・運動不足・ストレスなどいろいろ上げられていますが、それら原因がどのように動脈硬化にかかわっているのかをハッキリ明記している専門書が少ないのも現実です。肝心な理由を漠然とぼやかしているとしか思えません。素人でも思いつきそうな原因にもかかわらず、専門医が言及しないところに、この病気の再発率が高くなる理由が隠れていちのです。
そこで、動脈硬化に関して、専門外(私は泌尿器科医)の私なりにいろいろ調べて明らかにできたことをここで解説したいと思います。
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