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慢性前立線炎の気持ち?

病気の複雑な振る舞いを考える際に、自分が病気そのものになって考えると、病気が見えてきます。
私が前立線の意志の立場になって物語を書きます。

私、前立線が所属する人間は、以前から尿の出が悪いのです。理由は、膀胱出口が充分開かない状態で排尿するのです。おかげで、膀胱からの駆出力が膀胱出口から尿道にかけてスムーズに通過しないのです。そのため、わずかな力で有っても、その力が作用反作用の法則で、膀胱と前立線に物理的な負荷として、絶えず負担になっています。本当に辛いです。この状況を症状として、宿主の人間に知らせたいのですが、これと言った症状が出せないで困っていました。

この負担が、長期に渡り繰り返し襲いかかってくるので、膀胱も前立線である私もダンダンと辛くなってきました。これ以上我慢出来ません!この現状を打破するために、膀胱三角部が肥厚し過敏になりました。前立腺の私も、力に負けないように少し肥大傾向にあります。

人間に現状を知らせる手段として、通常は、頻尿や残尿感になるのですが、私の宿主である人間の神経回路がユニークで頻尿や残尿感になりません。仕方がないので、情報をさらにたくさん脊髄回路に送信しました。数打ちや当たる的ですね。

すると、脊髄回路がいくつか反応してくれて、色々な症状を作ってくれました。痛み、痒み、シビレ症状などいろいろです。この症状を訴えて、この人間はやっとの事で病院を受診しましたが、医師は尿の検査だけで「異常なし」「気のせいです」「慢性前立線炎で治らない病気です。」と診断してしまったのです。「原因不明の病気です。」と言って、それ以上調べもしもしないでワンパターンの診断をするのです。「念のため抗生剤を処方しましょう」で終わりです。原因不明なのに、なんで抗生剤だよ!前立線から言わせると、この医師の馬鹿野郎!です。もっと忖度しろ!有名な大学病院の医師たちも、この程度です。

Cp35399m55uonomeこの人間は、苦しいために病院を転々としました。前立線の私から言えば、よく努力したね?です。しかし、どこに行っても同じような診断でした。人間も私も諦めていた頃、インターネットで無名のクリニックを見つけました。ダメ元で受診したところ、超音波エコー検査で、初めて排尿障害を指摘されました。排尿障害が原因で、前立線が丸く膀胱出口に突き出ていて、膀胱三角部が肥厚していると言われました。そして、排尿障害の治療薬と、膀胱の過敏さを和らげる薬を処方したのです。

おかげで、排尿の負荷が軽減しました。膀胱も前立線の私もホッと一息です。まだ安心は出来ません。症状は少しずつ少なくするつもりです。もう少し監視しながら様子を見たいと思います。安心するなよ!人間。

この物語はフィクションです。信じるか信じないかは、貴方次第です。

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コメント

ちょっと笑いました🤣

投稿: 頻尿大学生 | 2017/07/06 01:10

とてもわかりやすい先生ならではの物語、ありがとうございます。
参考になります!

投稿: | 2017/07/06 21:48

自分の股間に同居している前立腺が、この様な意志を
持っていたとは!(笑)
この様に持病に対して接せられるのも、先生の施術で
症状が軽快しているからに他なりません。

先日は、術後三ヶ月検診でお世話になりました。
最新型のエコー機でも検査して頂けて、切除された
膀胱頚部がフラットに写っていました。
もちろん、術中のライブでもその瞬間を見ていた訳
ですが、あのエコー写真を見た時に、妙に実感が
湧いたのも事実です。
検診時にもお伝えしましたが、非常に調子が良くて
もう8割から9割近く軽快しています。
本当に感謝しております。ありがとうございました。

それでも、術後二ヶ月くらいまでは、やはり辛い
日々も多々有りました。
そう言う時には、手術の諸先輩の方々の書き込みを
拝読しては、励みにして来ました。

先生も言われていた様に、その症状は百人百様。
同じ経緯をトレース出来るはずもないですが、
それでも経過の似ている方を励みにしていた処、
二ヶ月目を境にしてみるみるうちに症状が軽快して
行ったのは驚きでした。

先生のブログを読んでいる患者さんたちの中にも、
今この瞬間に辛い症状を耐えている方がたくさん
おられるかと思いますが、少しでも自分の「治る」
と言う体験が励みになってもらえたら、と思います。

まだこれから症状の波は襲ってくるかも知れませんが、
先生のアドバイスを守ってコントロールし、この
持病と上手く付き合って行くつもりです。

定期診察時に面白く奥深いお話を聞かせて下さい。
また、先生ご自身のお身体も、くれぐれもご自愛
下さいませ。
お腹のカテーテルが抜けたからと言って、露天風呂
とかではしゃいではいけませんよ(笑)
【回答】
ご報告ありがとうございます。
症例として、このブログの次の新しいブログで、貴方を紹介しています。

投稿: NT | 2017/07/14 01:22

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