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ボトックス注射部位の疑問

Botoxinj専門誌Urology TodayのVol.20,No.3に実践マニュアル「膀胱のボツリヌス毒素療法」というレポートが掲載されていました。東大チームの業績です。

そこの記事に、間質性膀胱炎の患者さんに対するボツリヌス毒素(BOTOX)の注射部位が提示されていました。それが右の図4です。
この図を見ると、膀胱三角部を中心にBOTOXを注射しています。

しかし、ここで疑問を感じます。今までの大学病院で率先して実施されていた、間質性膀胱炎に対する標準的な治療、すなわち膀胱水圧拡張術は、膀胱全体を拡張して頻尿や尿意切迫感や痛みを解除しようとしていた治療法です。膀胱水圧拡張術で広がるのは膀胱三角部を除く膀胱体部です。膀胱三角部は膀胱体部に比較して筋肉強固・強靭なので、拡張してもビクともしません。今まで膀胱三角部に見向きもしないで、せっせと膀胱水圧拡張術を行っていたのに不思議です。
また、間質性膀胱炎の特徴とされているハンナー潰瘍の電気メス治療も膀胱体部に生じる潰瘍に施している処置です。突然と膀胱三角部にBOTOX治療を始めた根拠が?です。
もしも、膀胱三角部が間質性膀胱炎の症状を作る部位だと考えているのであれば、もっと前から電気メスを利用して治療していても良かったのにと考えるのは私だけでしょうか?

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コメント

先生 やっと膀胱三角部が痛みや症状をつくると考えるようになったと言うことでしょうか? でも三角部にボトックス注射するより内視鏡手術で切開するほうが効果はあるんではないでしょうか?
【回答】
BOTOXの効果は3ヵ月しかありませんから、手術の方が良いと私は考えます。

投稿: 匿名 | 2013/10/23 19:16

先生がやられている治療の成果を見て自分たちで実験的に試してみただけなんじゃないでしょうか?
【回答】
アメリカで、すでに実施されている治験の追試でしょう。

投稿: | 2013/10/23 22:13

高橋先生
慢性前立腺炎で20才前半からアルファブロッカーやベタニスなどなどを仮に平均寿命まで50年のみ続けるのは薬の蓄積 長期服用の副作用 何かしらの問題は起きないでしょうか?
【回答】
それは私にも分かりません。

投稿: かくかく | 2013/10/24 06:59

高橋先生から膀胱頚部硬化部分の手術を受けても改善しない原因として、膀胱三角部の過敏な部分が改善していないと言うことだと思います。そこで、膀胱三角部を集中的にボトックス注射で治療すると言うことは効果があることだと思いますが、高橋先生はこの治療法を行うことはないのですか?
【回答】
何人か実施して、効果がないか、あるいは効果があっても3ヵ月しか持続しなかったので、BOTOX治療は止めています。

投稿: | 2013/10/24 11:35

膀胱三角へのBOTX注射は、以前、高橋先生が慢性前立腺炎の治療として行ったが、効果は3ヶ月くらいしか続かなかったのですよね。間質性膀胱炎でも、同じことになるのではないでしょうか。
【回答】
その通りです。

投稿: ゆのみ | 2013/10/24 17:08

ボトックスのこの治療法は検索したら鳥取大学が最初に始められたということでした。最近になって東大のほうでいろいろやってみたらなんとなく膀胱三角部が間質性膀胱炎の症状を作る部分であるとわかってきたのでしょうかね。レポートを直接読んでいないのですが、、。医学と別の理系の分野でも突然今までの定説と違う話がポッと出てくることあります。ただそういう場合には論文の査読者がしっかりしていれば査読の過程でその辺について指摘がなされて、加筆されるはずですけどね。
【回答】
すべてアメリカですでに実施されている臨床治験の追試ですから、驚くほどのことではないレポートです。

投稿: じんぱち | 2013/10/24 18:04

アメリカの追試ですか、、、逆にアメリカがあせって追っかけてくることをやってほしいですね! 意義のあることについては追試も重要だけど、意義のなさそうなことを追試するのは筋の悪い追試だといつも思ってます。たとえ2番手でも前の人より意義のあることをやらないと。あと患者さんたちが健康になるためにということを考えているのかどうか。。。高橋先生がんばってください!!!
【回答】
ありがとうございます。

投稿: じんぱち | 2013/10/25 12:35

高橋先生の手術をしても3割の人が改善しないと言うことですが、手術をしても改善しない要因として考えられることはありますか?
【回答】
そりゃあ、私の未熟さと本質を未だに理解出来ていない無知さ故でしょう。』

また、高橋先生の手術は、膀胱頚部硬化部分の切除と膀胱三角部の電気メスによる治療も併せて行うということですか?
【回答】
はい。

投稿: | 2013/10/25 16:58

東大チームのこの報告を読んで、間質性膀胱炎と診断している患者の膀胱三角部にBOTOX注射を試してみる泌尿器科医が出てきそうですね。仮に効果があっても3ヶ月しか続かないのでは、患者にとって苦労に見合わない有害無益な医療行為と思いますが、我が国では最高の頭脳集団と思われている東大医学部の研究チームが、何故このような役に立たない報告を公表するのでしょうか?
【回答】
毎年、日本中で泌尿器科に限らず様々な学会が開催され、各学会で何百もの報告や発表が行われます。
でも、そのほとんどが数年後には影も形もなくなってしまうような内容の報告です。
中には、生き残る内容もありますが、ほんの一握りの報告しかありません。
教科書的な発想のアイデアで着想した研究や報告は、教科書的な内容の範疇を超えることが出来ないのは、不思議ではないでしょう。
医師や研究者は、長年の学校教育で育ち勝ち抜いてきた教科書的知識の結晶でしかありません。
そのような人間の思いつく着想に驚くべきものがあるとは思えないでしょう。

投稿: ゆのみ | 2013/10/26 08:32

役に立たない研究結果も100か1000か集まれば何かしらの答えが出てくれば良いのかもしれないですね。出てくれば・・・・
【回答】
その通りです。
『数撃てば当たる』です。

投稿: | 2013/10/26 22:24

バルーンカテーテル手術ですが、今までに受けた方の人数とその後の経過について教えて頂きますか?
【回答】
以前に報告した以降、実施していません。

投稿: | 2013/10/30 10:31

今年の八月上旬に突然右下半身が熱感覚としびれがでておかしくなり毎年一回の整形外科の黄色靭帯骨化症の検査のとき先生に話しましたところMRI検査することになり十月末に検査しましたが異常なしの結果が出るました。インターネットで慢性前立腺炎のブログを見ましたところほとんどの症状が当てはまりました。以前に泌尿器科で前立腺炎と言われとこがありますがくすりなどの処方はありませんでした。別の泌尿器科では、前立腺肥大と言われましたが現在は通院はしておりません。別の気になる症状は、陰嚢湿疹で二年ほど前から皮膚科に通っていますが原因は不明とのことでした。この熱感覚異常としびれ感覚はしゃがんで仕事をすると酷くなります。前立腺炎影響でしょうか。
【回答】
可能性は高いでしょう。

投稿: ハリスの風 | 2013/11/03 20:58

先生
星状神経ブロックのほうが仙骨神経ブロックより痛みなどに効果がある患者さんがブログにてレポートありましたが どうでしょうか?
【回答】
星状神経ブロックは、自律神経疾患に効果があります。
慢性前立腺炎や間質性膀胱炎の患者さんで、自律神経症状が優位な方には、星状神経ブロックで効果があるのかも知れません。

投稿: | 2013/11/04 11:42

膀胱に最新式のNBIという機能を搭載した内視鏡システムで見るとヘモグロビンが浮き出て見えるので、潰瘍や点状出血等の典型的所見がなくても、間質性膀胱炎の所見が判断できるとのことです。
【回答】
潰瘍といわれるものや点状出血は、間質性膀胱炎だけの所見ではありませんから、所見の有無は無意味と考えます。』

東大も、もっと新しい方法で病巣を見つける手段を取り入れて欲しいものだと思います。
間質性膀胱炎の患者が鍼治療で病気が改善したとの事例を聞きましたが、先生は間質性膀胱炎も排尿障害から来ているとのお考えでしょうか?
【回答】
はい。
点状出血は、膀胱粘膜の伸展性と毛細血管の伸展性の差によって生じる毛細血管の破綻が原因です。
つまり物理的な機械的な現象に過ぎません。
排尿障害で膀胱が過敏になると、膀胱容量限界まで膨らむ前に尿意を感じ排尿します。
長期間繰り返されると、膀胱粘膜の毛細血管の伸展性の余裕がなくなります。
ある意味、毛細血管の廃用性委縮です。
ところが、膀胱水圧拡張で普段以上に膀胱を膨らませると、膀胱粘膜にはまだ余裕があるので伸展しますが、毛細血管には余裕がなく膀胱粘膜の伸展に負けて切れてしまします。
それが点状出血です。
鍼治療によって毛細血管の伸展性が獲得できるのであれば、点状出血はなくなるでしょう。

投稿: | 2013/11/09 13:17

先生
痛みや頻尿などが改善したら完治ではないんでしょうか? 前立腺石灰 石などや頚部硬化であっても
【回答】
はい、寛解状態です。

投稿: | 2013/11/19 14:06

高橋先生
泌尿器科で原因不明の場合便宜上慢性前立腺炎症と病名をつけるのでしょうか?
【回答】
おそらく。

投稿: | 2013/11/23 11:44

高橋先生
他の泌尿器科で原因不明、高橋先生のところで、エコーで膀胱頸部硬化症と診断。しかし、内視鏡で癌だったというような患者様はおられるのですか?心配で。
【回答】
癌で症状があるのであれば、かなり進行している状態です。
心配無用です。

投稿: | 2013/11/25 19:19

学会や論文での発表で、東京大学医学部による発表であると、それだけで注目が集まる・信憑性の高いものだと思われる、というような風潮はあるのでしょうか?
【回答】
最高学府ですからね。』

上記のような風潮があるならば、天下の東大が膀胱三角部に注目しているというのはいい傾向かもしれません。
それに一般の泌尿器科医も追随して従来の効果のない治療が改められる方向に向かっていけばいいと思います。

東大がわざわざ、このブログ記事にあるような研究をしているということは、今までの三角部を無視した治療に疑問を持ち始めているという表われでしょうか。
【回答】
そうとは思いません。
膀胱三角部が敏感であるというのは生理学にも解剖学にも記述があります。
つまり、100年以上前から知られた事実ですが、それを治療に結び付けなかっただけでしょう。』

しかしながら、今頃になって疑問を持ち始めるというのも遅すぎるように思います。実際の間質性膀胱炎の治療の現場で、良い効果が上がって来ていないことはよくわかっていたはずです。
しかも、アメリカ等では様々な治療法が考案されていて、従来の治療法が間違いであることが示されていたことも知っていたはずです。

なぜ日本トップの頭脳を持つといわれる東大が、そのような姿勢でいるのか疑問に思います。
医師としてのプライドがあり自分の考えに固執するのでしょうか?
【回答】
もちろん。』

従来の治療が間違いであることはわかっていたが、癌治療等の華々しい(?)直接的に生死に関わるような研究が優先され、膀胱炎・前立腺炎等は軽く扱われているのでしょうか?

投稿: レイニーブルー | 2013/12/06 22:02

高橋先生
質問に答えていただきありがとうございました。癌かどうかと心配していたものです。経過が長く、微妙な症状がぐずぐず出ていて、精神的にも参っておりました。高橋先生を信じて、頑張ります。

投稿: | 2013/12/07 13:39

お返事ありがとうございます。

膀胱三角部が敏感であることは100年以上前から知られた事実なのですね。
そうしますと、ますます、なぜ膀胱三角部を無視した処置を続けてきたのかが疑問に思えます。

何らかの明確な考えを持っていてそれに固執しているというよりは、

研究者としては、
1.医学の基礎である生理学や解剖学で学んだことを忘れてしまった。

2.あまりに複雑怪奇で解明の困難な慢性前立腺炎という病気を研究するモチベーションが保てない。
だから、あまり深く研究していない。

泌尿器科臨床医としては、
3.敏感な部分である膀胱三角部に手を付けて、何か副作用が生じて医療過誤として訴えられたら困る。

という部分が大きいように思えます。

実際のところは研究者や泌尿器科臨床医に訊いてみないとわかりませんが・・・。
【回答】
私に膀胱三角部の治療のヒントを授けてくれた恩師でさえも、膀胱三角部の治療はしていませんから、論理的に矛盾しない治療法であっても、常識を覆すような治療法になるのです。

投稿: レイニーブルー | 2013/12/09 19:28

はじめまして。
20代前半なのですが、中学生ころから陰部がかゆくステロイドでだましだましやってきました。しかし先生のブログを拝見し、排尿障害の症状とぴったり当てはまるので地元のお医者さんにエブランチルをなんとか処方していただきました。しかし、飲み始めて5日たったころから体にできものがで始めました。肩や首、おへその下(陰毛の部分)です。これは薬の副作用のような気がしますが、副作用がある以上飲み続けるのはあまり気乗りがしません。そのため今薬を中断しています。どうすればよいでしょうか?合計で10日ほど飲みましたが、少し残尿感が減ったような気がするくらいで陰部への効果はあまり見られませんでした。
【回答】
薬は中止してください。
水分(お茶・コーヒーを含む)を極力控えて1日1㍑以下にして下さい。

投稿: 佐藤 | 2014/01/04 15:30

ご回答ありがとうございます。
この年代でエブランチルがだめとなると
次ぎ試すならデバスでしょうか?
【回答】
ベタニスかデパスです。」

しかし、あまり薬に強い体ではなさそうです。
以前マイスリーを服用したときやセルニルトンを服用したときに腕に湿疹ができました。
水分制限はするとしても陰部がとても
かゆいので困っています。
一応大豆イソフラボンは10日ほど服用していますが
まだ効果があるのかないのかよくわかりません。
よろしくお願いします。

投稿: 佐藤 | 2014/01/06 13:22

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