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患者さんからのレポート#49

術後の経過報告が少ないというコメントを読まれた患者さんから、以下のメールが届きましたのでご紹介します。

★★★★★★★★

カルテNO. 〇〇891の〇〇です。

高橋先生大変お久しぶりです。ご無沙汰いたしております。その節は大変ありがとうございました。
ご連絡は取っておりませんでしたが、ブログの方はほぼ毎日楽しみに拝見いたしております。

最近高橋先生が目が加齢黄斑?患われている。月日も経ち体力も衰えられているだろうとのことから患者さんの一部に「高橋先生現役引退した時は患者はどうしたらよいのだろう」
「OP後の患者のレポートが少ない」との不安のコメントを見て、長期の患者として重い腰を上げ今回メール作成した次第です。
約3年前の3Dエコー導入された頃に3回目の膀胱頸部硬化症のOPをしていただいた患者の一人です。
近年は再診に伺う時間もなかったので、近況報告も伸び伸びになり本日報告となりました。

私事ですが、最後のOPの時までは宮崎県在住でした。医療従事者にもかかわらず、勤め先院長が病気も理解してくれないとの理由等もあり、宮崎の職場を離れ単身で北海道に移住しました。
ご承知の通りこの病気には寒さはよくないとはわかっておりましたが、職が見つからないこともあり北海道に縁があり行くところがみつかり定住して約3年が過ぎました。落ち着いたこともあり近況報告いたします。

現在フリバス75ミリ服用続けております。OP後もこれだけを飲み続けるだけでかなり軽快していますと言いたいところですが、最後のOPの後、職場とのトラブル等色々ありIBS便秘型が以前からあった上に、多大なストレスから身体表現性疼痛障害も発症してしまいました。発症から上記の薬に加えパキシル、リボトリール、ハルシオン等である程度痛みが軽快してきました。

3回の膀胱頸部硬化症のOPである程度軽快いたしましたが、痛みが残るたちでした。
最近の高橋先生がブログで仰る通り、αブロッカーは不可逆性ではなく飲み続けることで、膀胱頸部に対し可逆性がありOPの補完的な要素があるのが実感です。壊れたシャッターは壊して開くことができるが元のきちんとした開閉はできないと思っておりましが、OPでシャッターを壊し、αブロッカーを飲み続けつ事で頸部にある程度柔軟さが出てくるのだろうと、私も思います。
早期の膀胱頸部硬化症であればOPなしでもαブロッカーの投与で軽快するのもうなずけます。
また膀胱三角部刺激症状が脳に過剰に刺激信号を送り続け、仕事トラブル等のストレスもさらにプラスされ、脳内異常興奮混信状態の結果、身体表現性疼痛障害も発症したと考えます。
歯痛、舌痛、大後頭神経痛、腰痛などありとあらゆる痛みに悩まされ、身体表現性疼痛障害と診断受けてから、投薬受けて仕事環境を大きく変えるのと、ある程度時間はかかりましたが、かなり症状が軽快し、寒い北海道でもやっていけている状態です。

私なりの解釈なんですが、膀胱三角部からの刺激症状による脳異常興奮による関連痛はパキシルが有効だと実感します。現在はパキシルは服用しておりませんが、痛みの増幅回路を立つ手段の一つだと考えます。
痛みゼロを目指すため、新薬ベタニスも試してみたいところですが、発症初期の痛みから考えるとかなり軽快しているので現在の服薬フリバス。リボトリール、眠剤、IBS治療薬でそこそこ安定です。大豆イソフラボンも気になります。ただαブロッカーを一生飲み続ければならないと考えると憂鬱ですが、可逆性があると見えてきたので、仕方ないかと・・・・

慢性前立腺症状の膀胱頸部硬化症でお悩みの皆様、高橋先生を信じて不安はありませんよ。
未だに他医院の泌尿器科医はエピデンスが確立していないからと言って否定的な医師が多いのが事実です。
高橋先生を信じて治療受けてきた一人として感謝いたしております。大変ありがとうございます。

体力の続く限り発信しつづけてくださいませ。長文おつきあいありがとうございました。
機会探して再診と思いますのでその時はまたよろしくお願いいたします。

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コメント

 地方の慢性前立腺炎患者です。このブログを見て、地元の泌尿器科医にαブロッカーの処方をお願いしましたが、断られてしまいました。
【回答】
それが現実です。」

 地元にはかかりつけの内科医と呼吸器科医がいまして、この2人の先生とは話しやすく処方をお願いしようと思うのですが、そもそもこのαブロッカーは泌尿器科ではない他の科の医者の先生でも処方できる薬なのですか?
【回答】
私は泌尿器科医ですが高血圧の薬も処方します。
何科の医師でも処方できます。」

投稿: 地方患者 | 2011/12/06 15:05

コメント失礼致します。
現在フリバス、デパス、ベタニスを服用しているのですが残念ながら僕の症状にはベタニスの効果をあまり感じる事ができませんでした。とても期待していた薬なのに残念です。ベタニスは2ヵ月とちょっと服用しました。(50mg)そこで先生に質問があります。
ベタニスの服用をやめて、 大豆イソフラボンに切り替えようと考えているのですが、どうでしょうか?先生のアドバイスを お聞かせ下さい。
【回答】
OKです。

投稿: 東京タワー | 2011/12/07 02:32

書き忘れました。
本当はフリバス、ベタニス、大豆イソフラボンを 全て服用したいところなのですが僕は30代で、しかも地元の内科の医師に無理を言ってフリバスとベタニスを処方してもらっているので両方とも 保険外という事もあり、金銭的にキツイので、このような質問を高橋先生にしました。
お忙しい中、すみません
m(__)m アドバイス よろしくお願い致します。

投稿: 東京タワー | 2011/12/07 03:02

 初めてコメントします。今まではこのブログを読むだけでしたが、思うところがありコメントさせていただきます。

 私は若年の患者です。未婚ですし子供もいません。この病気になりまして半年です。症状自体は落ち着いていますが、やはりいつも尻や絵陰部に軽い違和感がありますし、座ると熱感や鈍痛です。こちらも軽いですが、尿道の不快感や排尿痛もあります。

 この先どうなるか不安です。将来的に悪化する可能性はもちろんありますし、薬でいつまで症状を抑えられるかもわかりません。もちろん痛みや不快感だって少ない方が越したことはありませんし。

 だから私としては、年齢は若いですし他の方々より症状は軽いですが、早めの対処として手術を希望します。手術を早期の段階でしてしまう方が、硬化が進んだり症状が悪化する前に根本的な対処が出来ると思いますから。副作用である逆行性射精は1%程度ですが、ほとんどの患者さんは手術に効果があるわけですし、もはやこの病気からは今のままでは逃げられないことは確実です。

 お聞きしたいのですが、手術は早期の方が効果はあるのでしょうか?ブログを見ていると、どんどん病気が進むにつれて神経回路がしっかりしてしまい投薬や手術によっても症状が取りきれないことになってしまうと思います。だから病気が発症から早期でも、手術をしたほうがこれからの長期的な自分の人生を考えるといいように思います。

 あと、αブロッカーの長期投与による器質的改善の記事がありましたが、あの器質的改善は手術をしたのと同じ効果があるのですか?
【回答】
器質的改善があろうが無かろうが、症状が改善するのなら、手術も内服薬も同じです。」

 また投薬を続けることと手術ではどちらが効果がありますか?
【回答】
どちらも効果があります。
逆行性射精の危険率が少ないとはいえ、手術を希望された未婚でお子さんがいない患者さんの場合、原則として、結婚して子供が出来てから手術をするように勧めています。
それまで薬で治療します。
薬での効果が全くみられなく、このままでは人格破壊の可能性がある場合に限り、親御さんの承諾も得て、内視鏡手術を行います。」

投稿: ココア | 2011/12/07 14:05

回答 ありがとうございました★

投稿: 東京タワー | 2011/12/07 23:52

 ご解答ありがとうございます。

 先生のブログを拝見していると、症状が重い方でも手術によりほとんどの方が改善しています。そして病歴が長ければそれだけ硬化も進み神経回路もしっかりしてしまうというということも分かります。

 ということは症状が軽くても早期の手術をすれば、これ以上硬化したり、しっかり神経回路が出来上がる前に病気を阻止できると考えたのです。さらにアルファブロッカーもこの記事のレポートの方のように飲み続ける。この早期の手術という考えは間違っていますか?
【回答】
治すことを第一義的に考えれば、そうです。
しかし、その考えは治せばいいんだという治療者の立場です。
合併症や後遺症を全く配慮しない考え方です。
物事には、裏と表が存在し、そのバランスを考えながら総合的に考えなければなりません。」

 私は未成年ではありませんから親の同意はいりませんし、そもそも子供のことを考える前に、自分の未来が病気によってどうなるのか分かりません。先生の理論によれば硬化が進めば進むほど、振動は強くなるからさらに硬化も進むのですよね?とすると他のコメントにもありましたが、薬でじわじわ硬化を止めるより、手術で硬化を一気に処置してしまい、再硬化を防ぐためアルファブロッカーを飲み続ける方が効果的と思います。これは間違っているのでしょうか?
【回答】
間違いではありませんが、「薬でじわじわ硬化を止める」ことが悪いとは私は思いません。
病気は人の頭で予想・想像できるほど単純ではなく、複雑で混沌としています。
病気にとっては「じわじわ」と漫然と治す方が効果的な場合もあるかも知れません。
また、人の気持ちも虚ろで不安定です。
「治るためなら精液が出なくても仕方がない」と事前に宣言しておきながら、いざ出なくなると手のひらを返したように不平・不満を訴える患者さんは実際にいます。
ですから、内服薬で症状が改善する患者さんに無理して内視鏡手術はしません。
理想は理想です。現実とは明らかに異なります。
理想には病気を左右する変数が少ないのですが、現実には想像できないくらいのたくさんの病気を左右する変数が存在し、治療の方向性を不安定にします。
治療者である医師は、石橋を叩くように慎重に治療を進めるしかありません。

投稿: ココア | 2011/12/08 12:21

 ご返信ありがとうございます。先生のお考えは大変分かりました。

 逆行性射精やインフォームドコンセント記載のもの以外で、術後の患者さんに認められた後遺症は何かありますか?
【回答】
特にありません。」

 尿道狭窄は手術の何が原因で起きてしまう可能性があるのですか?メスなどの器具を入れて傷つくことがあるからですか?
【回答】
反応性の炎症が尿道狭窄を作ります。」
 
 また、手術後逆に症状が悪化し、その後も悪化し続けたままの患者さんはいらっしゃるのですか?
【回答】
残念ながら、お一人います。」

投稿: ココア | 2011/12/08 16:52

高橋先生!大豆イソフラボン恐るべしです!
フリバス、デパス、ベタニスで様子をみていた僕ですが、先生にアドバイス頂き フリバス、デパス、大豆イソフラボンを服用したら明らかに痛みも軽減して排尿もスムーズになっているのが実感できます。うれしくなって コメントしてしまいました★ これからも大豆イソフラボンを服用していきたいと思います。
ありがとうございました★
【回答】
良かったですね。
大豆・・・不思議でしょう?

投稿: 東京タワー | 2011/12/09 16:54

本当〜に不思議ですね! 大豆イソフラボンの効果を身をもって実感しました★もちろん人それぞれだと思うので、「ベタニスの方が効く」という方もたくさんいると思いますが★高橋先生、アドバイス ありがとうございました★

投稿: 東京タワー | 2011/12/09 22:03

 おはようございます。
 
 先生は慢性前立腺炎・膀胱頸部硬化症の手術をこれまでに何人の患者さんに行ったのですか?
【回答】
正確には数えていませんが、この7年間で恐らく1千人以上でしょう。」

 そのうち再手術をした方、再々手術をした方は何人でしょうか?
【回答】
再手術が50人~70人前後、再々手術がその半分くらいでしょう。」

 あと、大豆イソフラボンがかなり効果ありそうですが、このイソフラボンのように他のサプリで理論的に効く可能性がありそうなもの、または先生が最近注目なさってるサプリなどはありますか?
【回答】
今のところ、まだ見つかりません。」

投稿: ココア | 2011/12/10 10:55

 先日そちらで診察を受けました。その際はお世話になりました。先生にご教授いただきました水分制限を実施しております。

 冬になったこともあり、喉もあまり乾かないことから1日の水分摂取量は1リットルくらいです。そうしたところ、排尿回数がめっきり減りまして、朝8時ころに1回、夕方3時ころに1回、夜8時か9時ころに1回、就寝前の11時半ころ1回と、計4回ほどで済むようになってしまいました。

 この程度の排尿回数、排尿感覚で適切でしょうか?ある程度溜めてジャーッと出すようにしていますが、特にこの排尿回数で自覚症状として異常は無いのですが、今までに比べて半分程度の排尿回数なためご相談させていただきました。
【回答】
自然体で結構です。
「・・・ある程度溜めてジャーッと出すようにしていますが・・・」
これは不自然です。
溜めることにより、膀胱頚部や膀胱に負荷を掛けることもありますから、自然体でお願いします。

投稿: 匿名 | 2011/12/13 14:40

 質問させてください。

 再硬化ですが、手術によって硬化を取ったとしても元々その人が持っている膀胱頸部の開きにくさという状態は変わらないとのことだったと思います。
【回答】
その通りです。」

 とすると手術しても元々の頸部の開きにくさにより、再度微細な排尿時の振動で数年から数十年かけて徐々に再硬化してしまうのではないですか?
【回答】
再硬化をしても、その部分と神経が接合してスイッチを形成しなければ症状は出現しません。
また、本来の自然な膀胱出口が硬化した場合と、手術で人工的に作った膀胱出口の硬化が同じになる訳ではありません。
再硬化は起きる可能性はある訳ですが、それが病気・症状の再発に結びつかなければ問題ない訳です。」

投稿: ココア | 2011/12/14 13:15

 御返事ありがとうございます。自然体が一番という事ですね。

 あとベタニスを飲み始めてから、尿線がおしっこ出始めの数センチ部分が平たくなってしまっていて、尿線分裂とまではいきませんが尿線が綺麗に1本にならなくなってしまいました。これは良くないのでしょうか?
【回答】
問題ないでしょう。

投稿: 匿名 | 2011/12/15 22:16

 横からすいません。

 「また、本来の自然な膀胱出口が硬化した場合と、手術で人工的に作った膀胱出口の硬化が同じになる訳ではありません。」

 これにすごく興味を持ったのですが、どうゆう意味でしょうか?先天性の硬化と手術後の再硬化とでは同じ硬化でも何か違いがあるのですか?
【回答】
先天性の硬化は、先天性あるいは後天性の機能障害が原因で、一見正常な形の膀胱出口が長い年月(数年~数十年)をかけて硬化してくるものです。
手術後の再硬化は、比較的短期間(数ヵ月)に生じる傷の治癒過程で瘢痕化する硬化像です。
明らかに別物ですが、超音波エコー検査上では、単にハイエコーで見える同じ所見でしかありません。
また、正常の形の膀胱出口の硬化像と、手術して解放された膀胱出口の硬化像とでは、3D超音波エコー検査では、当然同じには観察されません。

投稿: とし | 2011/12/16 08:13

 手術後の短期的な傷の癒着による硬化と違って、手術後にもう1度生まれつきの機能障害による硬化が起こることはあり得ますか?
【回答】
あり得ます。」

 手術によって膀胱を処置すれば、生まれつきの機能障害による再硬化は防げる又は防ぎやすくなるのでしょうか?
【回答】
膀胱の処置は、過敏になった膀胱三角部を破壊することが目的であって、機能障害を治すことではありませんし、治すことはできません。」
 

投稿: とし | 2011/12/16 20:45

 手術を行った後にもアルファブロッカーを飲み続ける患者さんはどれくらいいらっっしゃるのですか?
【回答】
3割くらいです。

投稿: 匿名 | 2012/01/01 17:05

パキシルが有効と書かれてますが先生はパキシルは処方しないのですか?
【回答】
パキシルは明らかな抗うつ剤です。
慢性前立腺炎は精神科の病気ではないので、抗うつ剤を利用する気になれません。
デパスの場合は、自律神経の安定剤として利用していますから、抵抗なく処方します。

投稿: なす | 2012/10/16 12:35

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