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BOTOX治療の可能性・・・ α-ブロッカーと手術と仙骨神経ブロックの効果から

Cpmecha1千人以上の慢性前立腺炎や間質性膀胱炎の患者さんを診察・検査・診断・治療・経過観察するうちに、これら病気の病態が少しずつ分かってきました。
イラストで示すように、これら病気の本質は恐らく「膀胱頚部機能不全あるいは機能障害Bladder Neck Dysfunction)でしょう。つまり排尿の際に膀胱出口・膀胱頚部が十分に開かないことにあるのです。
十分に開かなければ、膀胱の収縮力と腹圧で無理に排尿することになります。無理に排尿すれば、膀胱出口・膀胱頚部は必要以上にブルブル振動します。
この振動が数年~十年単位で長期間にわたり繰り返し起きれば、膀胱出口・膀胱頚部は生体反応で硬化してきます。これが超音波エコー検査で診断できる「膀胱頚部硬化症Bladder Neck SclerosisあるいはBladder Neck Contraction)」です。
「硬化」して膀胱出口・膀胱頚部の柔軟性が欠如する訳ですから、尿の出が悪くなるのは当たり前です。これが「排尿障害」として自覚するのです。
膀胱出口・膀胱頚部の硬化は、膀胱三角部にも及びます。膀胱三角部は膀胱の感覚器=センサーとしての役目も担っていますから、硬くなればなるほど振動しやすくなり過敏になります。これが「頻尿・関連痛・自律神経症状」として自覚されるようになります。
また、膀胱出口・膀胱頚部の硬化は、排尿時の振動数を増やすようになります。振動数の増加=エネルギーの増加ですから、敏感になった膀胱三角部は振動エネルギーにますます被曝され、症状は増悪の一途です。

「排尿障害」「頻尿」「関連痛」「自律神経症状」などの症状の程度・組み合わせなどから、診察する医師の判断で患者さんを「慢性前立腺炎」「間質性膀胱炎」「過活動膀胱」「心因性頻尿」「神経因性膀胱」「前立腺肥大症」などと分類・診断されているのに違いありません。(もちろん、あくまでも私の仮説です。)

ここまでの理論は、今までのブログの中で解説してきたことです。
そして今度は診断・治療・経過観察するうちに、次第に全体像が見えてきます。長年、暗中模索の中で様々な治療を行ってきました。それぞれの治療法の効果や反応、治りにくさ、再発などをベースに上のイラストを作り、さらに治療法を加筆すると、下のイラストになります。

Cpmecha2【治療からフィードバックして考えた病態生理】
どんな治療法を選んでも、この病態の本質である「膀胱頚部機能不全」を治すことはできません。
しかし、「膀胱頚部機能不全」を「未病」とすれば、「病気」の状態=「膀胱頚部硬化症」から「未病」の状態に近づけることは可能です。

【α-ブロッカー】
以前にこのブログでご紹介したように、α-ブロッカー単独だけの服用で症状がコントロールされた患者さんを久しぶりに超音波エコー検査を行うと、膀胱出口の硬化像が軽減し、膀胱三角部の肥厚も改善していることが確認できました。つまりイラスト上で示された矢印は、必ずしも一方通行ではないことが証明されたことになります。
形態学的所見が改善されたということは、機能が改善されるのも不思議ではありません。膀胱出口硬化像周囲の平滑筋がα-ブロッカーで弛緩されれば、膀胱出口の振動数は減り、膀胱出口周囲の振動エネルギーも軽減します。膀胱三角部の平滑筋は感覚器であると考えれば、α-ブロッカーで平滑筋=感覚器の興奮が治まれば、頻尿・関連痛・自律神経症状がおさまります。

【デパス】
膀胱三角部からの自律神経を介しての情報は、脊髄神経回路を興奮させ症状を強く表現します。自律神経の安定剤であるデパスの服用で、頻尿・関連痛・自律神経症状が改善するのは納得いきます。

【手術】
α-ブロッカーやデパスで治療しても、なかなか治らない時もあります。その場合は手術の選択になります。
形態学的異常所見を治療するには、手術が直接的な治療です。
膀胱頚部硬化症を切開・切除することで、膀胱出口は広くなり、排尿障害は改善します。また、膀胱出口の排尿時の振動エネルギーも減衰します。肥厚して過敏になった膀胱三角部を切開することで、『感覚器を壊し、頻尿・関連痛・自律神経症状を軽減させます。』

【仙骨神経ブロック】
手術を実施しても、症状がなかなか改善しない患者さんがいます。そんな時に、仙骨神経ブロックを10回~40回程度繰り返し実施すると、症状が軽快します。
手術の項目で『感覚器を壊し、頻尿・関連痛・自律神経症状を軽減させます。』と書いたのは別の意味が隠されています。膀胱三角部から情報を得て、その情報に見合った症状を脊髄が作ります。脊髄レベルでソフトウエアーが作られたのと似ています。時間経過が長ければ長いほど、ぞのソフトウエアーはバージョンアップして、確固たる神経回路になります。手術で感覚器である膀胱三角部を壊したとしても、完璧に壊す訳ではありませんから情報は少しでも脊髄に流れます。すると脊髄のソフトウエアーはフル稼働して症状をつくるのです。手術に限界がある理由です。
ところが、定期的に繰り返し仙骨神経ブロックを実施することで、脊髄に情報が少しでも流れなくなると、脊髄レベルのソフトウエアーが稼働しにくくなるのです。

【高圧酸素カプセル】
新しい知見ですが、手術+仙骨神経ブロックを実施しても、症状が強く残っていた患者さんがいました。泌尿器科学会報告を理由に、術後の患者さんに考察酸素カプセルに入っていただいた当日から、残っていた不快な症状が改善したのです。おそらく末梢の組織・細胞隅々に酸素が行きわたること、患部組織の寛容さが増したのでしょう。

【新しい治療法の可能性】
以上述べてきたことを土台に、病態生理の要素と治療法による利点・欠点を総合的に考えてみると、下記にあげる事実から、新しい可能性を見い出すことができます。
①α-ブロッカーを服用するだけで、形態学的異常である膀胱頚部硬化症を手術したのと同じように改善させることができる。・・・薬剤治療の適応範囲の広がる可能性が見えた。
②手術という最終的ともいえる手段をもってしても、膀胱三角部の敏感さや脊髄レベルの興奮を完璧に抑えることはできない。・・・脊髄中枢神経回路の治療の難しさを痛感した。
③手術後という条件があるものの、仙骨神経ブロックという中途半端な治療を繰り返すだけで、なかば恒久的に脊髄の興奮を抑えることができる。・・・脊髄中枢神経回路を直接的に治療することはできないが、センサー(膀胱三角部)を一定時間完全ブロックに近い状態にすることで、神経回路は引き下がるのかも知れない。

Botoxzさて、話題が変わります。
BOTOXという薬剤をご存知ですか?
これまでも、私のブログの中でご紹介してきました。アメリカでは間質性膀胱炎の治療に臨床治験されているようですが、未だ確立はしていません。なぜなら、治療効果が不安定で、効果がある方もいれば、副作用として排尿障害になる方もおられるようです。
BOTOXは、ボツリヌス菌という病原菌から採取した毒素を抽出し、薬剤として弱毒化した化学薬品です。作用は神経筋接合部における神経作用活性物質の顆粒放出をブロックする働きがあります。

Before_botox斜頚(首が曲がって真直ぐにならない病気)、側湾症(脊椎がS字に湾曲する病気)などで、日本でも厚労省で認めらている薬剤です。美容外科の世界では、しわ取りのプチ整形の注射として有名です。
この男性の額の深いしわは、BOTOX注射すると・・・

After_botoxしわは消失し、若返りました。
これは、額のしわを作っている表情筋の緊張をBOTOX注射で弛緩(ゆるめる)させたことによる効果です。
骨格筋というシッカリした筋肉の緊張が緩むのですから、膀胱の平滑筋(内臓筋)がゆるまない訳がありません。
しかし、やみ雲に膀胱に注射するので安定した結果が出せないのです。

慢性前立腺炎・間質性膀胱炎の患者さんで一番重要なポイントは、膀胱三角部の平滑筋です。この平滑筋の異常な緊張が、患者さんの悩まれている辛い症状を作っているのです。ここの緊張を解除してあげれば、α-ブロッカー治療で見られたような膀胱頚部硬化症の改善も、膀胱出口の異常振動も、膀胱三角部の過敏症も改善されるでしょう。注射する場所は、解剖学的見地から考えて、膀胱三角部の、さらにその中のある一点です。アメリカの臨床治験のように手当たり次第に注射するのでは、副作用ばかり出現して効果は半減です。

今後は、α-ブロッカーの服用では改善しないが、手術はしたくない患者さんに、あるいは、手術したが症状が改善しない患者さんにも、BOTOX注射治療をすすめるつもりです。
軽い麻酔(手術麻酔の半分)で、BOTOX注射に要する時間は1分、術後の出血はなく、手術による後遺症も皆無でしょう。

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コメント

非常に興味深く期待していた治療です。この注射の恒常性はどれほどのものでしょうか?どれくらいの期間効果が持続しますか?

【回答】
BOTOXそのものの効力は、3カ月間くらいしか持続しません。
なぜなら、BOTOXで障害を受けた神経組織が、3ヵ月ほどで再生するからです。
ところが、3ヵ月の間、脊髄中枢内の神経回路には、BOTOXを注射した場所からは、情報が全く流れなくなります。
つまり、完全な神経ブロックが、1日24時間3ヵ月間も持続することになります。
すると、脊髄中枢内の神経回路は委縮し機能ダウンします。
また、膀胱出口の硬化像や膀胱三角部の肥厚も薄くなるので、病気が発症した時期以前の状態にリセットされたことになるはずです。
もしも、10歳代で機能異常が存在し「未病」の状態が続き、30歳代で膀胱頚部硬化症になり「発病」したとすると、機能異常の「未病」から、膀胱頚部硬化症の「発病」まで20年間かかったということになります。
BOTOX治療は、この「未病」の状態にリセットしたのと同じと考えれば、かなりの長期間(10年単位)を期待できる筈です。

投稿: スイカ | 2010/09/04 13:26

最高に期待しています。いつ頃から開始されるよっていですか?

【回答】
患者さんが希望されれば、いつでもできる体制にはなっています。

投稿: | 2010/09/04 18:26

この治療は、手術のように予約が必要になりますか。

【回答】
予約が必要です。
その都度、薬剤の調合が必要ですし、また手術台で麻酔をしてから注射しますから、他の手術の時間と重なると実施できません。

投稿: poncho | 2010/09/08 06:02

非常に興味の有る治療方法ですが、先生のクリニックでの現時点での効果はどうですか?
後、費用ですが健康保険の適応は無いと思いますがいくら位の費用になりますか?

【回答】
まだ結果は出ていません。
10月には分かると思います。
料金は10万円です。

投稿: | 2010/09/11 09:58

お久しぶりです。
希望が持てる治療法ですね。

また、光が1つ増えた気がしました。
しかし、治療前には仙骨神経ブロック注射をすると思いますが、これには、痛くて医師を困らせ前科がありますので、心配ですが(学生時代から腰痛の為色々な脊髄ブロック注射を受けたが)これが一番辛かったです。
尚、当方は現在足、特に足先の冷え性になっております。昨年よりは、まだ軽いのですが。
今月、来院するのを楽しみにしております。
先生もお身体ご自愛下さいませ。


投稿: 大ダテ45歳 | 2010/09/14 22:56

ボトックス治療を受けた場合手術した時のように術後3日通院1週間後1ヶ月後3ヶ月後通院と必要ですか?
【回答】
ボトックスの短期の効果や後遺症をチェックする必要がありますから通院が必要です。

もちろん経過観察の受診は必要かと思ってますが。仕事復帰の事を考えれば やはり1週間程は休みをとる必要があるのでしょうか?
【回答】
そんなには休みを取る必要はないでしょう。

また自費診療というのは問題ありませんが民間保険会社にボトックス治療に対する手術と言うことで保険請求はできるのでしょうか?質問内容が適切じゃなかったらすいません。
【回答】
請求できるように、何とか配慮はします。


投稿: kaeru | 2010/09/19 22:39

基本的な事が分からず質問があります。
ボツリヌス菌=毒素を抽出した弛緩作用のあるボトックス注射とまでは理解できますが膀胱に注射した場合ボツリヌス菌による尿道炎とはならないのでしょうか

【回答】
病原性細菌は、細菌が存在してこそ病原性を持つのであって、毒素だけでは病原性を持ちません。
また、ボツリヌス菌は食中毒の病原菌であって、消化管に特に選択性があり、尿路粘膜には興味を示さず尿道炎は起こしません。
例えれば、咽頭に存在する髄膜炎菌は、髄膜に選択性があり髄膜炎の原因になります。
同じく咽頭に存在する肺炎双球菌は、肺に選択性があり肺炎の原因になりますが、髄膜炎の原因にはなりません。
細菌の病原性は、細菌の核に含まれる遺伝子情報によって性格が形成されます。
ですから、食中毒の原因菌は、尿道炎にはなりません。
また、病原性細菌の武器である毒素は、細菌が強い意志を持ってその毒素を粘膜に注入してこそ有効であり、毒素単独では粘膜に吸着しません。

投稿: kaeru | 2010/09/25 00:02

ボツリヌス菌=生物兵器のイメージが強いため安全性があってもボツリヌス菌による尿路感染症等があるのかと思ってましたが詳しい説明ありがとーございました。

投稿: kaeru | 2010/09/27 17:31

地方(岡山)に住むものにとって、単身上京しての手術はやはり心理的にもハードルが高く躊躇っていましたが、これなら安心して治療を受けられそうです。
初診からのスケジュールとしては
1、診察(BOTOX適応の可否)可の場合治療予約
 ↓
2、BOTOX治療 数日間東京に滞在して経過観察
 ↓
3、適宜先生の指示で上京の上受診

このように考えておけば良いように思うのですが、そこで質問させて頂きます。
1、は一日で可能でしょうか?
【回答】
はい。

3、の受診サイクルは凡そどの程度必要なのでしょうか?
【回答】
3ヵ月~半年です。
必要に応じて、電話で術後の状態の報告をしていただきます。

投稿: cat3 | 2010/10/31 15:43

先生こんにちは。
先の質問でありましたが、その後、治療効果の方は分かりましたでしょうか?
「10月には分かる」と回答をされていましたが、如何でしたでしょうか。ものすごく興味があります。
【回答】
10月の中旬頃の時点で4人の患者さんに処置しました。
手術経験者が3人で、未経験者が1人です。
手術経験者の1人の女性は、処置が1週間以内に症状が劇的に改善しました。
未経験の男性は、1ヵ月近く経過しても治療効果は得られていません。
手術経験者の男女各一人ずつは、やはり治療効果が得られていません。
現在、処置する膀胱と前立腺の場所の特定と注入する単位量の特定を試行錯誤しているところです。
最近の治療体験から、薬剤の単位量を増やす方が効き目が良いように思えます。
治療法としては発展途上です。

投稿: OCT | 2010/11/04 21:32

現在(11月初旬)でBOTOX治療を受けられた方は多数いらっしゃるのでしょうか?
クリニックでBOTOX治療を始められて2ヶ月前後になると思いますが、受けられた方の経過は良好なのでしょうか?
【回答】
上記のコメントをご覧下さい。

それと、手術かBOTOX治療のどちらかを迷われる患者様は多いかと思いますが、より恒久的な効果を期待するならば、手術の方が効果的なのでしょうか?
【回答】
現時点では、判断できません。

BOTOX治療はあくまでも、手術後の後遺症回避の為の安全な治療法と言うことでしょうか?
【回答】
手術の電気メスが及ばない箇所にまで効果があるかもしれないという意味では、どちらでも利用できると考えています。

投稿: 匿名 | 2010/11/07 12:28

BOTOX治療には今後個人的に期待しています。

質問なのですが、私の病状は膀胱括約筋の辺りが筋肉痛のようにこっていて、それが不快感となっているように感じます。膀胱括約筋部(恥骨の上?)を皮膚の上から引張ると不快感が消失したりもします。

高橋先生は膀胱三角部の平滑筋の異常な過緊張を解除することで、前立腺症状を改善させるとのことですが、そこを治療することで私のような症状を訴えている患者さんにも効果はあるのでしょうか?

素人考えなので、先生からしてみれば変な質問とは思いますがよろしくお願いします。

【回答】
効果はあると思います。

投稿: 山井 | 2010/11/10 22:50

 こんにちは、質問させてください。

 現在このボトックス治療の成果はいかほどですか?効果があった方はどれくらいでしょうか?試された方は何人ほどですか?
【回答】
治療したのは10人です。
5人には効果がありましたが、5人には効き目がありませんでした。
また、効き目があった5人も3ヵ月以内に効果が薄れて元に戻りました。
結論として、ボトックスは確かに効果はありますが、残念ながら有効率50%ですし、効果は短期間です。


 

投稿: 山〇 | 2011/11/29 13:18

 そうですか・・・。上記のコメントの解答(一番上のスイカさんへの解答です)からはすごく効果がありそうだと思いました。
  
 このご解答の理論からすると効きそうですが、短期間の効果しか得られなかったのは、なぜなのでしょうか?期待しただけに非常に残念です。先生の1つ1つの理論としても不合理なところはなさそうなのに・・・
【回答】
ボトックスは、神経終末の組織破壊薬です。
ところが、神経終末の近くから新しい神経終末の芽が出て成長し、最終的には新しい神経終末として完成します。
その期間が約3ヵ月です。
完成された時点で情報は流れますから、症状は元にもどります。
本来は神経と骨格筋との接点を破棄するための薬ですが、過敏になっている膀胱三角部の平滑筋間の情報を遮断する目的で使用しました。
膀胱平滑筋の場合は、神経と骨格筋との場合とはシステムが異なるので、長期間に作用が効くと考えていたのですが、実際は上述の通りです。
ボトックス治療は、一時的な仙骨神経ブロックほどの効果はなかったということになります。残念です。」

 注射するポイントが違うのか、ボトックスが膀胱平滑筋にに合わないのか、いまいち膀胱にボトックスが定着してくれなかったのか素人には分かりませんが。。。

投稿: 山〇 | 2011/11/29 18:42

 このブログのどこかのコメントで先生がこれまで行ってきた膀胱頸部の手術が1000件ほどだとの回答がありましたが、これらの方の中で、1度しか手術していない方でその後クリニックに診察(手術直後の診察ではなく、その後の通常の診察です。)にも来なくなった方はけっこういらっしゃるんでしょうか?
【回答】
はい。」

 その後の経過報告やお礼のメールが時々ブログに載りますが、ブログに載る以上にたくさんそうゆう報告やお礼は来るのですか?それともブログに掲載されている程度しか来ないのですか?
【回答】
いちいち文書でお礼や報告をする人は、ホンのわずかです。
患者さんに頼んで報告してもらう場合もあります。

投稿: 山井 | 2012/01/29 11:20

 そうなんですか。それぞれの患者さんにはそれぞれの事情があると思いますからなんとも言えませんが、みなさん良くなったら恩を忘れてしまうのでしょうか。手術に踏み切る方はそれなりに症状も重いはずですから、症状が軽減した喜びも大きいと思うのですが、薄情なような気もします。こんなこと言っても始まりませんが。
【回答】
手術をして管が抜け、遠方の自宅に帰宅してから、その後一切の連絡をよこさない患者さんもいます。
数年してから、再び症状が再発し連絡をよこし、私に注意される患者さんも複数おられます。

投稿: 山井 | 2012/01/30 11:20

 この数年後再発と言うのは、再硬化ですか?つまり術後数か月のうちの傷口の治癒による再狭窄をうまく回避したとしても、その後数年以内にもう1度器質性排尿障害により再硬化をしてしまったということでしょうか?
【回答】
色々です。
純粋に再硬化で排尿障害になる人もいれば、軽度の硬化部がトリガーポイントになり症状を形成する場合もあります。

投稿: 山井 | 2012/01/31 08:22

古い記事ですが、「岡山大病院と川崎医科大付属病院が、ボツリヌス菌を使った臨床試験に取り組んでいる。」という記事を見つけました↓
http://iryo.sanyo.oni.co.jp/hosp/h/055/c2007100904325814

効果は約六カ月間持続するということで、それならば年に2回の注射で済むのでいいかなあと思いました。
ただ、そこまで長期間効果が続かない人もいるかもしれませんから何とも言えない部分もありますが・・・。
【回答】
私が治療した経験では3ヵ月です。」

“欧米との大きな違いは、岡山大大学院の小熊恵二教授(病原細菌学)が精製した神経毒素のみを活用している点だ。

 ボツリヌス毒素は、毒性を発生する「神経毒素」と、毒素を保護する「無毒成分」で構成されているが、これまでの治療はこの複合体が用いられてきた。小熊教授が精製し、両病院が使用しているのは複合体ではなく、「神経毒素」だけを取り出した製剤。効き目を低下させる「抗体」ができにくくなり、繰り返し投与できると期待されている。”
【回答】
一定期間でボトックスが効かなくなるのは、抗体ができる訳ではなく、ボトックスで死んでしまった神経末端組織に、新しい神経が発芽して神経末端組織が再生されるからです。」

ということで、使用するボツリヌス毒素に工夫がされているようです。
【回答】
工夫では難しい領域です。

投稿: レイニーブルー | 2012/05/30 12:53

 手術未経験者ですが、ブロック注射はやってもらえますか?

投稿: | 2013/04/26 22:21

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