数独 すうどく

数独というパズルをご存知ですか？
小さなマスがが縦9個横9個合わせて81個あり、9個単位の大きなマスがやはり9個あります。
このパズルゲームのルールは簡単です。
１．9個単位のマスには、1から9までの数が入る。
２．縦の列には、同じく1から9までの数が入る。
３．横の列にも、同じく1から9までの数が入る。
４．上記のルールに沿うように、数を埋める。
ルールは簡単ですが、全体の整合性がとれるように埋めるのが、結構難しいのです。

縦の列1本が完成しても、横の列が数字が1個でも重なるのであれば不正解です。縦の列9本、横の列9本、大きな９マスがすべて整合しなければならないのです。
妻と私の二人は、夕食後競って、この数読をしています。

一生懸命に数独を解いている内に、『まるで臨床診断と同じだなぁ』と思うようになりました。数独は8割ほど解いたところで数字を埋められなくなってしまうことがあります。全体を完全にの整合できなくなるのです。もちろん途中で判断にミスがあったということです。病気に関して言えば、8割説明がつけば、その病気はほとんど理解されたと考えます。しかし、このゲームは、埋めた数字が、このルールにすべて整合しなければ、完成しないのです。

病気の診断も同じようなもので、特に慢性前立腺炎はその典型です。

前立腺マッサージ後の前立腺液に白血球を認めれば、慢性前立腺炎と診断されます。抗生剤・抗菌剤を服用して白血球が消失しても、症状が軽快しなければ、非細菌性慢性前立腺炎という診断に変化します。あるいは、「心因性」と診断されて、心療内科や精神科を紹介されてしまいます。
頻尿という下部尿路症状があるにも関わらず、検査もしません。検査をして異常が発見されても「タマタマでしょう。」とか「緊張したのでしょう。」などと言われて、貴重な検査結果が無視されます。そして診断結果が、「気のせいでしょう。」「気にしないようにしなさい。」・・・開いた口が塞がりません。

まるで数独の最中に、縦横どれか1本でも数字が埋まると、他の列や大きなマスが合わなくてもお構いなしに、「ゲームが終わった」ことにしているように思えて仕方がありません。