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「前立腺肥大症」 2D画像の解析#9

Bph22808m652d65歳の男性患者さんです。
2年前から排尿後の尿意切迫感と尿の出の悪さを感じていました。1日11回以上の頻尿と夜間は1回~2回オシッコで目が覚めます
まったく治療せずに我慢していましたが、我慢できずに高橋クリニックを平成20年12月に受診しました。
前立腺の大きさは36ccと前立腺肥大症の所見です。

Bph22808m65flow尿流量測定ウロフロメトリー検査はご覧のような勢いのない排尿曲線です。

Bph22808m652dpp一番目立つのが膀胱括約筋の肥厚です。
まるでこん棒のように大雑把な陰影として観察できます。
次に前立腺被膜が二重に見えることです。通常一重としてみることのできる構造が、二重に見えるということは何らかの理由があるからです。恐らく前立腺内の密度が高いために、被膜周囲の循環不全が起こり、浮腫あるいは静脈のうっ滞を起こしているのかも知れません。ですから前立腺被膜の二重構造=前立腺肥大症と考えて良いでしょう。

α-ブロッカーの処方で、1ヵ月後には、1日の排尿回数は7回になり、突然の尿意切迫感は消失しました。

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