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教科書の常識

インターネットでネットサーフィンしていると、たまに掲示板を見ます。
慢性前立腺炎の掲示板の中に、私の慢性前立腺炎の考え方や治療法が話題になることがあります。
泌尿器科の医師と思われる掲示板の主催者が、私の考え方や治療法に対して否定的であることが容易に分かります。

この医師に限らず、日本の泌尿器科医のほとんどが私の考えに否定的でしょう。その根拠に教科書に掲載されていないからという理由がありました。
教科書とは、広辞苑によると、「学習用教材として使用される図書」と定義されています。つまり、現在常識と思われる必要最低限の知識を得るための「学習用」の教材ということです。すなわちその分野で素人同然の者が学習するための教材です。ここには確定したことしか記述してはいけないことになります。信憑性が疑わしい新しい知識は当然書かれていません。

私は、泌尿器科医の医師になって29年、来年で満30年になります。この私が教科書通りの診断や治療を踏襲せずに、オリジナルのことを考えたとしてもとやかくいわれる筋合いではないでしょう。

さて、教科書に準じて行なう検査や診断及び治療は、世界共通の検査や診断及び治療になります。・・・

・・・
そのような教科書に準じた治療で病気が治るのであれば、とても喜ばしいことです。教科書を横に置けば、どんな病気も治せることになります。それは真実ではないでしょう。
一般的な治療では、ある特定の病気が治らない時には、教科書に掲載されている知識や治療テクニックだけでは不十分だということに当然なります。そこで一般的な医師は現在認められている知識や治療法をさらに緻密に鋭利なものに研ぎ澄ませます。重箱の隅を突っつくような研究をする訳です。分子細胞学だ!遺伝子だ!サイトカインだ!電子顕微鏡だ!・・・。
私が研修医を終了してから25年以上経過していますが、その間、慢性前立腺炎の診断や治療法には目をみはる進歩が本当にないのです。クラビット・セルニルトンのオンパレードです。頭脳明晰な医師たちが一生懸命に研究し四半世紀経過しているのに、ほとんど成果が上がっていないのです。これは、研究の方向性が間違っていると私が推理しても不思議ではないでしょう。

私は、あるエピソードがあってから、そのような観点に立って慢性前立腺炎の治療に取り掛かりました。ですから、私の慢性前立腺炎の診断や治療法が、教科書に掲載された内容ではないことは明々白々です。四半世紀経過しても十分な解決策が得られない慢性前立腺炎を、自分の考えで診断・治療し、その結果をプライベートなブログという形、ほとんど趣味の世界でコツコツと報告しています。教科書の常識を覆そうとしているのが私の目標です。それをどこの誰だか分からない医師に、「教科書に書いていない」とか「データを発表しろ」と云わんばかりの内容にとても不愉快です。

この医師は、慢性前立腺炎に関する治療に当っては、動物実験などで基礎的データを取り、学会報告を行い、人間に応用しろなどと主張します。慢性前立腺炎の動物実験といいますが、前立腺の炎症組織像の有無で判断しろというのでしょう。私は前立腺の炎症は無視しています。慢性前立腺炎の頻尿や関連痛は患者さんの主観的な症状でもあります。動物実験で判断できる訳でもなく、もし、実験系が確立したとしても、いつになったら臨床応用ができるというのでしょうか?これから後何十年患者さんを無策のクラビット・セルニルトンで放置するのでしょうか?悪者は私一人で構いません。私がコツコツ研究して、内容が熟したら私なりの形で報告すればよいでしょう。ブログは単なる日記です。学会報告でもありません。アクセスする方は、私の考えを知るだけです。現在の私の仮説が真実だとは限りません。それは以前から十分にお断りしています。信じない人は信じないで結構です。

初めから教科書に書いていないことを行なっていると、断っています。学会のための研究ではないので、いちいちデータを出そうという義務感も持ち合わせていません。年に数回の学会の準備のために体裁を整えて学会報告するのにどれだけのエネルギーが必要かお分かりですか?私はそれ程器用でもなく、頭も良くありません。臨床医にはその環境に応じた臨床医の研究の仕方があるでしょう。学会に発表するだけが患者さんに有益だとは限らないでしょう。学会発表の内容で、どれだけ患者さんに有益になる即戦力の報告がありますか?400~500近い演題の中で臨床現場で直ぐに役立つと思われる発表は20分の1以下です。私はブログという形で毎日のように内容を更新をし、私が臨床で経験した常に新しい情報や知識、アイデアをオープンに情報発信しています。一般の人には理解しにくい学会報告よりも、このブログというメディアの方が比較にならないほど有意義だと考えています。

医師が100人いれば100色の医師がいるのです。身勝手な標準の医師像を私に押し付けないで下さい。私は理想的な医師ではありませんから無視してください。
私は外科医でもあり整形外科医でもあり、内科医でもあります。学校医・東洋医学・代替医療も行い忙しいのです。泌尿器科単科で診療している訳ではありません。もしも興味を抱いたのであれば、黙って追試をなさって下さい。恐くて追試ができないのであれば、黙って観ていて下さい。

掲示板の中で「肉柱形成」と膀胱壁の膀胱平滑筋の「網目構造」について、「参考に・・・」といいながら私をたしなめるように丁寧に解説していただきました。しかし、泌尿器科を1年も研修していれば、膀胱全体が網目構造だろうと研究を行なわなくても誰でもが自然に思う筈です。29年も泌尿器科を生業にしている私に、あえて解説するのは疑問で仕方がありません。3D4D画像で膀胱を確認するまでは、私も膀胱全体が均等に膀胱平滑筋の網目構造だと思い込んでいました。ですから3D4D画像を見て「あり得ない!」と驚いたのです。泌尿器科医であれば、あの画像を見て「!」と驚かない医師がいるとすれば、「あり得ない!」。新しい発見かも知れない事象・現象に医師として何故?驚かないのでしょう?本当に貴方は泌尿器科医ですか?

さて、私から一言。細々と営業しているちっぽけな「街の開業医」の趣味に毛の生えたような研究に、素人みたいにいちいち興味を示さないで下さい。私はとても非常識な人間です。一般的な常識は私には無縁です。どうぞ大学病院や研究所の動物実験主体のデータ重視の常識的な文献や報告だけに興味を持って下さい。
掲示板の中では様々な人が意見を言うでしょう。たとえ私が手術した患者さんの意見であっても、貴方が非常識だと思われる意見は無視して下さい。貴方は掲示板を主催する医師であって、その道の常識的なプロなのだから・・・。

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コメント

私は高橋クリニックの隠れ排尿障害という見解がこの病気の本質に一番近い所にあるという感想です。

ある有名大病院の医師から私は気にしすぎだと言われました。とても激しい下腹部痛、下半身かゆみ、陰茎痛、首痛、足裏痛があったのに。

大病院だから、既存の教科書にあるから正しい病理の見識なら、とうの昔にこの病気はこの世から無いでしょう。

【高橋クリニックからの回答】
確かにその通りだと思います。


投稿: 高橋クリニック受診者より | 2008/03/08 22:40

10年、20年、30年後ではなく、 目の前の患者に 手を差し延べてくれる

『神の手ドクター』

『高橋知宏』先生☆☆

先生のご活躍、ご健勝を

心からお祈り申し上げます☆☆

お体には気をつけて、

お仕事 がんばって下さい ☆☆

【高橋クリニックからの回答】
応援ありがとうございます。
しかし、「神の手」は幻想です。

投稿: あき | 2008/03/09 17:54

高橋さんあなたの理論はくどすぎる。手術で削るなら削る理由がなければただの対症療法だ。
したがって、あなたが細菌説を否定し非難するも他何もしない医者と変わらんという事ですな。対症療法もないこの病気に対症療法がみつかるのは大きな前進ではあるが、話が極端にくどすぎる。自分の性格をネットに書くやつはいないね。やるなら徹底的にやって、日本一の
前立腺炎研究者となれば全ての医者はあなたを
認めるだろう。

【高橋クリニックからの回答】
あなたがどう思おうと、「くどい」のが私の取り得です。
「くどい」性格を私から取ったら、私ではなくなります。
「くどい」私の性格があるから、この程度の頭でも医師になれたのです。今後もこの性格を変えるつもりはありません。
単純に考えるから、この慢性前立腺炎という病気が難治性になるのです。物事はうわっつらの症状で理解できるほど簡単ではありません。
日本中の医師が私のように「くどい」性格で、一生懸命に治療に当れば、慢性前立腺炎のもっと的確な治療が確立しているでしょう。
私のように「くどい」ほど掘り下げるから、概容がおぼろげながら見えてくるのです。そのうちハッキリした輪郭が見えるでしょう。

細菌説を全て否定するつもりはありません。一部の慢性前立腺炎は、確かに細菌が原因でしょう。しかし、抗生剤が効かない慢性前立腺炎を細菌が原因とするのは、常識的に考えて根拠にかけます。時たま検出される常在菌を根拠にする医師も存在しますが、常在菌を根拠にする考え方に無理があるとは思いませんか?もしも常在菌であるとしても、一般的には弱い菌ですから、抗生剤でイチコロです。
前立腺組織に抗生剤が届かないというご説もありますが、組織学的に観察して、一般な分泌腺組織でしかありません。どこにもバリアーは存在しないのです。血液に溶け込んだ抗生剤・抗菌剤が組織内に移行しないという理由が荒唐無稽です。

このブログは私の「ひとり言」です。どのような記述をしようが私の勝手です。自分の言いたい事が言えない個人的なブログを貴方は要求するのですか?不愉快であれば、無視して下さい。

街の開業医が日本一の研究者になれる訳がないでしょうし、そのつもりもありません。こんな私に日本一を望むのですか?

この慢性前立腺炎のブログをお読みになれば、削る理由は「くどい」ほど掲載していますし、対症療法と考えてもいません。私は根治療法だと信じています。
下記のブログを詳細にすべてお読み下さい。
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/cp/
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/cc/

投稿: りんりん | 2008/05/16 23:27

いーや根治療法なわけないでしょう。術後再手術する人もいるでしょ。それにくどいは患者を弱らせるだけだ。患者はあなたのくどい説明より完治に託してるんでしょ。
町医者だって研究はできるだろ。ブログに
書いてある内容を研究したなら日本一になったっていいでしょ。少しは聞き入れなさいよ。ほんとに................
あと常在菌には耐性菌がある以上、抗生剤が効かない菌も存在します。全部排尿障害のわけないでしょう。言い方は全部のようにすぐ聞こえます。

【高橋クリニックからの回答】
『・・・』
根治療法は、病気の原因を治療することをいうのであって、再発したから再手術したから根治療法ではないといえません。
また、耐性菌だから悪さをするという根拠もありません。風邪などの病気で抗生剤を服用していますから、身体に生息している常在菌のほとんどは耐性菌です。だからといって、ほとんどの人は各臓器の感染症を起こしません。

投稿: りんりん | 2008/05/28 12:55

先生!!この意味は??
前立腺組織に抗生剤が届かないというご説もありますが、組織学的に観察して、一般な分泌腺組織でしかありません。どこにもバリアーは存在しないのです。血液に溶け込んだ抗生剤・抗菌剤が組織内に移行しないという理由が荒唐無稽です。

質問-1でもこんなことあるのですか?
まずなぜ前立腺内部には薬品の移行が悪いという定説ができたのでしょうか?
抗生剤が効かないからですか?

【高橋クリニックからの回答】
実験動物に抗生剤を投与して、一定時間が経過してから屠殺し、前立腺を取り出し抗生剤の含有比率(組織重量1グラム中の抗生剤の量)を測ります。他の臓器との含有比率を比較すれば、各臓器への組織移行性が判断できます。
抗生剤の臓器組織移行性を比較して前立腺が悪いといっても、前立腺にとって十分だとすれば、どうでもいい訳です。抗生剤の有効血中濃度というものにしばられるから、有効組織濃度というおかしな論理が働くのでしょう。
慢性前立腺炎に抗生剤が効かないのは、ほとんど細菌が原因ではないからなのですが、それを抗生剤が前立腺に移行しないからだという思い込みがあるからでしょう。
急性前立腺炎になって組織構築が壊されたから、抗生剤が浸透しなくなるという論理もいい加減です。同じ患者さんが2度目の急性前立腺炎になった際にも抗生剤はよく効く訳ですから、組織構築がうんぬんというのは嘘になります。

投稿: モーリー | 2008/06/11 11:18

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