ドラマ
慢性前立腺炎や間質性膀胱炎のさまざまなテーマの中で、いかにももっともらしく、客観的にさらに論理的に私は解説していますが、それは「私なり」の思考スタイルです。ある意味、「独りよがり」の考え方です。私の考え方は一般的でも、正しいとも限りません。私が医師だからといっても、くれぐれも注意して下さい。このブログは私の考え方の情報発信の場であり、私の世界観を皆さんにご紹介しているだけです。
医学は科学だから「とても客観的で真実は一つだ」と、あなたは思われているでしょう?その中に従事している医師を含めた医療従事者も真実のみに身も心も捧げているとお思いでしょう?
ところが常に真実は一つではありません。ん~・・・少し言い過ぎかも知れません。真実は一つかも知れませんが、多面性があり、さまざまな顔を持っているかも知れません。科学はその一つ一つを調べては確認し、再現性を確証しては、一つの真実・命題を見つけます。多面性がいくつ存在するか分からない場合は、延々と調べては確証しなければならず、ある意味真実の正確な全体像を見つけ出すのは困難なことにもなります。
例えば、慢性前立腺炎は原因不明の慢性化した炎症です。一般的には尿検査や前立腺マッサージによる前立腺液検査で白血球や細菌を調べて、その炎症の程度や原因菌を調べます。検査や診断までの流れは、とても科学的で何の落ち度もありません。しかし、それは感染症にどっぷりつかった医師の世界観から見たでの話です。
慢性前立腺炎と称される患者さんは、独自の症状を訴えて来院されます。会陰部痛や睾丸痛などの「痛み系」、1日に10回以上の頻尿や飲酒後の頻尿などの「頻尿系」、朝のオシッコが出にくい「排尿障害系」、下痢症・多汗や尿道からの分泌液が出る「自律神経系」などいろいろです。
急性前立腺炎と一部似ている症状(頻尿・残尿感・痛み)などがあり、なかなか治らないので慢性の前立腺炎とされ、急性前立腺炎を基盤においた検査や治療を行います。その他の症状は「気のせい」「精神的」「無関係」とされるのが落ちでしょう。
繰返す難治性の慢性前立腺炎は、細菌性の感染症という立場から見た、一見科学的な思考プロセスが生んだ医師の偏見でしょう。同じような症状だからといって、原因を同じだと思い込んだところに、根本的な誤解があるのです。感染症が頭から離れられないから、解決の糸口が見つからないのです。
病気の成り立ちもドラマが出来上がっていく工程と同じで、原作が脚本化され俳優が手配され、舞台の大道具・小道具が調達され美術監督がそれを総合的に指揮し、最後に舞台監督がOKを出してドラマは始まります。ドラマだけを観照して、「あーだ、こうだ」と言っている観客が現在の医師のように思えます。【内容と写真は無関係です】
ドラマの出来上がる工程・過程を総合的に観察するように、難治性の慢性前立腺炎・間質性膀胱炎などの病気を診なければ解決しません。ドラマの原作や脚本を調べてドラマ全体を見るが如く、病気の成り立ちをもっと深読みしなければなりません。
医師の皆さん!特に開業医のみなさん!もっと病気をドラマチックに観察しましょう。例えば風邪などの常識的な病気にさへ新しい発見がまだまだある筈です。
・・・私のひとり言です。聞き流して下さい。
| 固定リンク
コメント
いつもお世話になっております。
診察券NO.28193の木村〇〇〇〇です。
先週の土曜日に受診させて頂き、全身に関連痛がでてしまったことをお話して、デパスを1ヵ月分処方して頂きました。
以前も処方して頂いたのですが、ボーっとしてしまい、子育てに影響が出るので服用をやめていましたが、今回そんなことを言ってる場合ではなくなり、夜寝る前にだけ服用しています。
やはり波があるようで、年末〜お正月にかけてのあの全身に及ぶ関連痛は徐々に和らぎ、今は主に背中、首にきています。
それほどつらい痛みではありません。
デパスが効いているのでしょうか。
全身に関連痛が来ていた頃は、このまま動けなくなってしまうのかと絶望的で精神的にもまいっておりました。
またいつあの全身の関連痛が襲ってくるかと考えただけで恐ろしいです。
7歳と3歳の子供がおりますので、手術はもう少し先にと思っていましたが、高橋クリニックを初めて受診した昨年夏〜ずっとどこかしらの関連痛に悩まされていること、毎月膀胱炎になってしまうこと、唾液の減少で耳下腺炎を繰り返してしまう・・・など、状態が悪くなっていっています。
日常生活にも支障が出てしまう日もありますので、手術をお願いしたいと決意致しました。
先生のご予定はいかがでしょうか?
決めたからにはなるべく早く受けたいのですが、夫に、手術当日、その後何日かは仕事を休んでもらわねばなりませんので、夫の仕事の関係で3月に入ってからと言われております。
4月6日には娘の幼稚園の入園式があり、園生活がスタートしますので、3月のなるべく早い日にちでお願いできましたらと考えております。
手術の曜日は決まっているのでしょうか?
【回答】
3月は中旬以降しか手術はお受けできません。』
手術の前に何か検査など必要でしょうか?
【回答】
必要ありません。』
生理の前、後、どちらのほうがいいなどありますでしょうか?
【回答】
どちらでもOKです。
投稿: 木村 | 2013/01/16 14:49