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舌痛症glossodyniaと慢性前立腺炎

舌が痛くなる病気で、舌痛症glossodyniaという病気があります。原因は不明です。

その病気の概要は次のようです。
・歯科心身症の代表的疾患である。
・患者の65%が口腔乾燥感(ドライマウス)を伴う。
・口渇の副作用を持つ抗うつ薬が有効であり、口腔乾燥感は改善するという逆説的な現象がみられる。
・口渇感は脱水による血漿浸透圧の上昇を視床下部の受容器が反応して起きる。自覚症状と局所所見の乖離(かいり)は、視床下部より上位中枢での情報処理プロセスの障害を示唆。
・本症の病態は、口腔固有感覚の障害が中心で、神経伝達物質や受容体の生化学的異常、思考・判断、記憶との照合などの高次脳機能(連合野機能)の障害という2つの側面がある。

サッと読んで、パッと理解できないでしょう?私もそうです。
要するに、視床下部高位の中枢神経と舌の下位末梢神経の混乱や異常でおきる錯覚症状でしょうということです。

当院では、慢性前立腺炎・間質性膀胱炎の患者さんで排尿障害を目標に治療します。たまたま舌痛症を以前から持っている患者さんには、必ず症状軽快・消失という嬉しいおまけ的な効果が認められます。
その効果から、舌痛症は慢性前立腺炎・間質性膀胱炎の排尿障害による関連痛であることが想像できます。

Tanguepain関連痛でおなじみの図式です。
膀胱・前立腺からの情報は、脊髄の中を上向しながら脳に到達します。その間に余分な神経の枝を出し、尿路の感覚とは全く関係ない神経と連絡することがあります。その無関係な神経が痛みの感覚神経であれば、それが関連痛になります。
延髄レベルで舌の感覚神経に連絡すると、舌痛症になるのです。

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