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患者さんからのレポート#21

高橋先生

平成18年6月21日に手術していただきましたNo.・・・92の○○○○(36)です。
手術後8週目に入りましたので、現在までの経過をメールさせていただきます。

<高橋クリニックにかかるまで>
 昨年9月に飛行機の中で閉尿になって以来、尿が出始めるまでの時間が5~30分とものすごくかかったり、尿が出ても弱々しく、また常に強い残尿感があるので夜も眠れず、10~30分に1回の頻尿でとても悩んでいました。地元の泌尿器科に診察してもらったところ、膀胱頸部硬化症とそれに伴う慢性前立腺炎と診断され、抗生物質をはじめとするいろいろな薬が処方されましたが、症状はいっこうに改善せず逆に酷くなるばかりでした。またひどいときは自己導尿で排尿もしていました。
 約2年前からうつ病も患っており、精神科にも通っていました。「トリプタノール」「ワイパックス」「ベンザリン」など抗うつ剤や抗不安剤、睡眠導入剤なども飲んでいました。うつ病も泌尿器と連動して酷くなるばかりで、抗うつ剤や抗不安剤を飲んでもいっこうに不安感や睡眠障害は改善せず、排尿障害と重なり、今年の3月頃にはもうどうしたらいいのかわからなくなってしまい、気がおかしくなりそうでした。

<高橋クリニックにかかる~手術>
 3月後半に初めて高橋クリニックで診察を受けました。尿の流量検査の結果、膀胱頸部硬化症と診断され、ハルナールをのんで様子を見ようとのことでしたが、こんな辛い状況から一日も早く脱出したい思いで積極的な治療である手術をお願いし、3ヶ月後の7月に手術日が決まりました。正直3ヶ月待ちなんて長すぎてそれまで耐えられるだろうかと思いましたが、ゴールが見えたのでここは忍耐!待つことにしました。
そんな6月のとある日、先生から携帯に電話をいただき、「手術にキャンセルがありますがどうですか?」といわれ喜んで6月21日に手術をお願いすることになりました。

 手術は内視鏡で手術する様子がゴーグルで見られ、先生がメスを入れるごとに細かく説明をしてくれましたのでとても安心できるものでした。また手術後も妻と手術を録画したビデオを再度見せてもらいながら切開した部分などを丁寧に教えてもらいました。
術後2日目が尿パックがはずれるので頻尿と排尿痛が少し辛かったのですが、術後3日目にバルーンカテーテルがはずれ、何ともいえない爽快感がありました。

<術後~現在>
 術後~1週間は尿の出は悪く、血尿が続きました。血止めを飲んでも1日おきくらいに出血していましたが、粘膜を切開したのだからこんなものだろうと思っていました。強い痛みが何回かあったので座薬を使いました。これが結構効きます!

 術後1~3週間はだんだんと尿の出がよくなってきましたが、かさぶたがとれて出血するとまた元に戻ってしまい、やり直しという感じでした。また排尿痛も少しありました。
しかしながら、トイレに立ってから尿がでるまでの時間が劇的に早くなりました。力を抜くとすっと尿がでるようになったのです。またいきまなくても自然に尿がでるのでとても気分的に楽になってきました。残尿感や頻尿も徐々に消えていきました。

 また、不思議なのですが長年苦しんでいたうつによる不安感が消えていきました。夜も睡眠薬を飲まなくても眠れるようになったのです。精神的にすごく楽になってきており、精神科の先生に話すととても不思議がっていました。

 術後ちょうど1ヶ月目に再度診察していただきました。流量検査を行ったところ、尿の出がかなり改善されていました。

<術前>  排尿時間 52秒  尿量 144cc  残尿 113cc
<術後>  排尿時間 19秒  尿量 180cc  残尿   9cc

尿の出るまでの時間もかなり短くなりました。今のところ順調です。

射精も術後3週間後からならOKと言われ、1ヶ月後に実際に射精してみました。
前にも出ましたが1/3~1/4程度排尿後尿と一緒に出てきてます。すこし逆行性射精ぎみです。「逆行性になるということは膀胱の出口がそれだけ硬くなっている」と言われていましたので、今までの尿の出にくさを考えると以前の膀胱頸部はとても硬かったのだろうと感じました。

 現在術後2ヶ月がたちますが、尿が出るまでの時間が劇的に早くなったことでかなり精神的に楽です。まだ排尿後の痛み(一瞬)が若干残ります。頻尿は少し改善されました。また射精の後には必ず3~4日くらい膀胱出口がむくんでいる感じがし、痛みや頻尿の症状などにより調子が悪くなりますが、その間じっとしていれば元に戻ってくることがわかりました。またうつや不安感も非常に改善され、先日の精神科の受診でも抗うつ剤、抗不安剤、睡眠導入剤の処方を中止してもらいました。膀胱の粘膜の再生に3ヶ月はかかるといわれていましたので1ヶ月後を楽しみに待っております。
近日中にまた診察にお伺いする予定です。そのときはよろしくお願いします。

平成18年8月23日 

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コメント

手術を受けるにあたって、逆行性射精などの後遺症も当然考慮しなくてはいけないと思いますが、この方のように、完全な逆行性射精にならない方もおられるのでしょうか?
【高橋クリニックからの回答】
私の手技では90%は、大丈夫です。

射精時に膀胱の方に一部流れてしまうということもあるのでしょうか?
【回答】
あります。

この場合、肉眼で排尿時に尿に精子が混ざっていると確認できるのでしょうか?
【回答】
肉眼では確認できません。

もしこのように若干逆行性射精の場合でも通常の性行為で妊娠させられるのでしょうか?
【回答】
可能です。

この方の現状をお教えいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

投稿: スイカ | 2007/02/19 18:15

この方の場合もともとあった排尿障害が、飛行機に乗って尿閉になり悪化したということですか??ちょっと理解が難しくて。排尿障害→我慢をして尿閉→さらなる排尿障害を産んだということですか?
【回答】
排尿障害とは、膀胱出口が臨機応変に十分に開かないということです。
健常者であれば、膀胱の尿量が少なければ、それなりの開き方しかしませんが、尿量が多ければ、膀胱出口はもっと大きく開くのです。
排尿障害の人は、尿がたくさんたまっている時も少ない時も、膀胱出口は一定以上開きません。
すると、膀胱からすれば、たくさんたまっている時には膀胱出口が相対的に狭くなったということになり、辛い症状が出現します。
症状は脊髄内で作られるソフトウェアーですから、一度作られてしまった症状は消えることがありません。
それがこの患者さんの経過になるのです。
病気とは表面的な単純な現象ではありません。
心模様が単純ではないのと同じで、身体の仕組みも複雑です。
科学は複雑な物事を単純化して、それを重ねて総合的に理解しようとしますが、途中の論理の組み立て方を間違えると、間違った方向に向かうので注意が必要です。
教科書的な知識の組み合わせが、必ずしも正解になりません。

投稿: | 2012/10/02 21:56

ご回答ありがとうございます。

投稿: | 2012/10/03 20:13

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