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インフォームド・コンセント 慢性前立腺炎・前立腺肥大症編

手術に当たっては、インフォームド・コンセントが必要になります。私が手術する患者さんには、下記のインフォームド・コンセントに承諾されたら、署名していただいています。

【注意】
慢性前立腺炎に対して内視鏡手術を積極的に行うのは、日本でも(世界でも?)私一人です。
したがって、この治療法に関して私が手本にしている医師や文献的根拠はありません。全てが私独自のオリジナルな発想・考え方で実施しています。私が先駆者であり医学的根拠になろうと研鑽しています。ですから定期的に学会報告を行っています。
私の考え方や治療法を否定する医師も事実存在します。泌尿器科学会で広く認知された常識でもありません。
以上のことを納得した上で、ご希望の患者さんは手術に臨んで下さい。私の方から積極的に内視鏡手術をおすすめすることはありません。
□ 貴方の主病名は、膀胱頚部硬化症あるいは膀胱出口閉塞あるいは前立腺肥大症です。
□ 貴方の副病名は、非細菌性慢性前立腺炎です。

□ 治療として、経尿道的膀胱頚部切開切除手術あるいは経尿道的前立腺切除手術あるいは尿道狭窄内視鏡手術あるいは膀胱頚部薬剤注射手術を行います。関連痛治療のため膀胱三角部切開手術を適宜行ないます。
□ この治療1回による病気の治癒・改善率は、当院では【70%~80%】です。すなわち、【30%~20%】の確率で、この治療1回では治癒・改善しません。2回目も3回目も、治癒・改善率はその都度70%~80%です。つまり初めて手術を受ける人が1回目で十分な結果が出せなく、複数回手術を受けるとして、2回手術を受けても治らない人は4%~9%、3回目でも治らない人は0.8%~2.7%になります。
(ここまで記載しないと理解できない方がいるので、あえて明示します。残念ながら治療には絶対的な保証はありません。私が治せない患者さんも事実存在します。)

□ 手術後、膀胱カテーテルを【3~5】日間、尿道から留置します。
手術後に排尿障害が強く出ることがあります。その場合、カテーテルを1週間~2週間留置します。
□ 手術直後は尿意が強く感じられます。手術の傷跡の痛みが尿意に変わるからです。
□ 手術後合併症として、
   早期合併症(2週間以内):
急性前立腺炎・急性副睾丸炎・急性膀胱炎・尿道炎・術後出血・尿閉が【5%未満】の確率であります。
   晩期合併症(1ヶ月~2ヶ月間):
術後晩期出血・術後尿道狭窄・膀胱頚部再硬化が一般的に【10~15%】の確率であります。
   逆行性射精が一般的に【10%~1%】の確率であります。
注射手術の場合、薬剤の副作用として長くて3カ月間の排尿障害が出現することが稀にあります。
□ 合併症の治療として、その都度、適切な処置・手術を行います。
   例えば、抗生剤・止血剤・ステロイド・膀胱カテーテル留置・止血手術・尿道拡張術・尿道狭窄内視鏡手術などです。

□ 手術のための麻酔として、
   仙骨神経ブロック・硬膜外神経ブロック・脊椎麻酔があります。
□麻酔の副作用として、
   麻 酔 中 :
ショック・血圧低下・頭痛・吐気が【5%未満】の確率で
   麻酔後一週間:
頭痛・神経因性膀胱が【5%未満】の確率であります。
□ 安全を期して、止む無く手術を中止する場合があります。
□ 手術による合併症を極力避けるために、日時を変え別の機会にもう一度同じ手術を行うことがあります。
□ 手術後1ヵ月は、性行為(セックス)・射精(マスターベーション)は禁止します。過去の症状が強く出ることがあります。
□ 手術後1ヶ月~3ヶ月は症状が不安定な時期があり、その程度、期間には個人差があります。1年間経過して落着く方もおられます。
□ 症状が手術前よりも強く出現する患者さんが稀(1%以下)に存在します。
□ 複雑な人間に対する手術です。万全を期して全力で治療に臨みますが、予想外や想定外の経過や合併症が出現することがあります。リスクを回避したい人は手術を受けないで下さい。

□手術費用は、残念ながら【慢性前立腺炎=膀胱頚部硬化症】として健康保険で私の手術が認められないので、自由診療手術費用20万円になります。50歳以上は前立腺肥大症(中葉肥大)として手術できますから、健康保険適応で7万円前後です。
膀胱頚部硬化症薬剤注射手術の場合は、自由診療手術費用10万円になります。生命保険申請の病名および手術名に関しては、十分配慮します。

□ 私は、身長     cm、 体重    kgです。
□ 私は、アレルギー体質が、( あります。 ありません。)

□ 上記の全ての内容を理解し、手術を受けることに、承諾します。
平成   年   月   日

 ご署名
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