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細菌性前立腺炎

【概念】
非細菌性慢性前立腺炎のお話をする前に、まず細菌性慢性前立腺炎について説明しなければなりません。
細菌感染による前立腺の病的反応=炎症を細菌性前立腺炎といいます。原因菌としては、一般腸内細菌・常在菌・淋菌・クラミジア菌などが挙げられます。
細菌性前立腺炎には、病気の進行速度によって、
●細菌性急性前立腺炎
●細菌性慢性前立腺炎
に分類することができます。

●細菌性急性前立腺炎
細菌感染により前立腺は極端に腫脹し、血尿、排尿障害、頻尿、強い排尿痛などの膀胱刺激症状を伴います。高熱を出すこともあり、入院で抗生剤の点滴治療をすることがあります。
検査は尿検査・血液検査で原因菌を確定することは容易です。
極端な場合は、前立腺内に膿瘍(のうよう)という膿(うみ)の袋ができ、それが直腸と尿道の両方に破裂することがあります。すると直腸と尿道に道(瘻孔ろうこう)ができて、排尿時に尿からおならが出るという恐ろしい合併症が起きます。
治療は徹底的な抗生剤投与のみで、必ず治ります。

●細菌性慢性前立腺炎
症状は軽微なのですが、気になって仕方がない症状です。例えば、軽い頻尿、会陰部の何となく重い感じ、大腿部付け根のしびれ感、肛門の痛みなどです。とりとめのない症状(不定愁訴ふていしゅうそ)から神経性と思われることもあります。
検査は前立腺マッサージ後の前立腺液検査で細菌を確定同定します。
原因菌として、クラミジア菌が多いようです。
治療は、根本治療として抗生剤、症状に対してはセルニルトンです。抗生剤で必ず治ります。
もしも、抗生剤を長期投与し、あるいは種類を変えて治療したにもかかわらず改善しなければ非細菌性慢性前立腺炎と判断し他の治療を考えます。いつまでも抗生剤の治療を行うことは無意味です。

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コメント

高橋先生
はじめまして。慢性前立腺炎について相談させていただけますでしょうか。
このたび他院で細菌性の慢性前立腺炎、尿道炎と診断されました。
尿検査の結果、ブドウ球菌ともう1種類の細菌が検出されたものです。(クラミジアなどの性病ではありませんでした)
結婚もしておりそろそろ子作りをと考えていたところなのですが、性交渉をすることで妻に影響(細菌が感染しないか、妊娠への影響)がないか心配しております。
現在通院している先生に相談したところ、「細菌そのものは精液には出るものの、精子には影響がないので、妊娠した場合でも胎児への影響はない」「奥さんにも影響はない」とのことでした。ただし、射精行為そのものが炎症に悪影響を与えることになるので、子作りと治療については夫婦で相談して決めた方が良いと言われました。
細菌性の慢性前立腺炎の状態で射精行為(自慰、性行為)はしない方が良いのでしょうか?
【回答】
全く心配無用です。

投稿: | 2013/06/02 23:16

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