「陰嚢掻痒症」と排尿障害#2
以前に皮膚科の病気である「陰嚢掻痒症pruritic scrotum」について排尿障害と関係が深いと解説したことがあります。
今回、学会報告のデータを集計している際に「陰嚢掻痒症」が28例も集まっていることに気付きました。そこで「陰嚢掻痒症」のデータだけを簡単な統計にしてみました。
番号 氏名 年齢 大きさ 型 治療 転帰
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19286 Y氏 78才 24cc full α-ブロッカー 軽快
19427 T氏 55才 25cc boo α-ブロッカー 軽快
19639 I氏 29才 17cc bns α-ブロッカー 軽快
19995 K氏 46才 20cc bns α-ブロッカー 軽快
20266 O氏 48才 19cc bns α-ブロッカー 軽快
20309 I氏 67才 17cc boo α-ブロッカー 軽快
20501 O氏 20才 09cc bns 手術 軽快
20786 Y氏 62才 24cc boo 手術 軽快
20923 I氏 44才 21cc full 手術 軽快
21191 Y氏 57才 22cc boo α-ブロッカー 軽快
21344 I氏 59才 26cc boo α-ブロッカー 軽快
21389 S氏 63才 17cc bns α-ブロッカー 軽快
21741 I氏 65才 15cc bns α-ブロッカー 軽快
21908 H氏 43才 31cc bns α-ブロッカー 軽快
21929 S氏 53才 16cc bns α-ブロッカー 軽快
21941 I氏 61才 18cc full α-ブロッカー 軽快
22060 M氏 42才 22cc boo α-ブロッカー 軽快
22063 S氏 38才 15cc bns α-ブロッカー 軽快
22066 G氏 32才 16cc bns α-ブロッカー 軽快
22088 I氏 43才 18cc bns α-ブロッカー 軽快
22283 M氏 37才 28cc bns α-ブロッカー 軽快
22290 W氏 68才 25cc boo α-ブロッカー 軽快
22301 U氏 72才 15cc full α-ブロッカー 軽快
22365 I氏 30才 16cc bns α-ブロッカー 軽快
22431 S氏 64才 24cc bns α-ブロッカー 軽快
22488 I氏 39才 14cc bns α-ブロッカー 軽快
22489 T氏 62才 10cc bns α-ブロッカー 軽快
22495 T氏 41才 17cc bns α-ブロッカー 軽快
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陰嚢掻痒を主に訴える患者さんは28例で、平均年齢50歳(20歳~78歳)です。
罹患期間(病気発症から高橋クリニック受診するまで)は、平均2年11ヵ月です。
前立腺の大きさ平均は、19.3ccで正常が20cc~25ccとされていますから、正常域よりも小さいことになります。
排尿障害の形態は、膀胱頚部硬化症型(bns)が17例、膀胱出口閉塞症型(boo)が7例、前立腺肥大症型(full)が4例でした。
最大尿流速度の平均は15.7ml/秒(正常で少なくても20ml/秒以上、希望としては25ml/秒以上)、平均尿流速度の平均は8.0ml/秒(正常で少なくても10ml/秒以上、希望としては15ml/秒以上)でした。
我慢してもらって(正常であれば300ml~500ml)排尿したにもかかわらず、自排尿量の平均は247ml、排尿直後の残尿量測定平均が48ml(正常はゼロ)でした。
患者さんの28例中9人(32%)の方が過去に脊椎麻酔で虫垂炎手術(6例)・痔核手術(3例)を受けていました。先進国での虫垂炎手術罹患率は15人に1人(6.7%)以下ですから28人中6人(21.4%)の虫垂炎手術罹患率は3倍以上で有意に高い確率です。脊椎麻酔と排尿障害に深い関係を示唆するものです。
病気の原因も分からないまま、ただひたすらに皮膚症状(掻痒)のみに目が奪われるので治せないのです。皮膚症状は身体の警戒警報の場合があることを医師は注意する必要があります。
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