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関連痛・関連症状

C663fdf9ba444b12aa891601b09be46f医学用語で関連痛という病名があります。
一番有名なのが、心筋梗塞の症状です。心筋梗塞の患者さんの中には、心臓発作の胸が痛くなく、左手の小指が痛かったり、左五十肩や左の歯の痛みが出る人がいます。何故そのような現象が起きるかと言えば、脊髄レベルの心臓の神経支配の近くに、左手の小指・左肩・左歯の神経中枢があり、そこに心臓の情報が流出するために、心臓とは無関係の発作症状が出るのです。
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そのような現象は、心臓だけではありません。例えば、胃潰瘍の人は背中が痛くなります。膵ガンの人も背中が痛くなります。下顎の歯が虫歯なのに上の歯が痛くなることがあり、間違って虫歯でない上の歯を抜歯されてしまうことがあります。

本題に入りましょう。
膀胱や前立腺の症状は、頻尿や残尿感、尿意切迫感、排尿後の疼痛があります。それが、代表的なオモテ面の症状です。裏面の症状が関連痛・関連症状なのです。陰部の痛み、痒み、痺れ、手足の痛み、痺れ、胃痛、肛門の痛み、痒み、首の痛み、舌の痛み、取れない臭いなどです。

これらの症状を聞いた医師が『この患者さんはストレスが溜まっていて、精神的に病んでいるんだ。』と思われても不思議ではないでしょう。しかし、医師の理解できない事を患者さんの「心の病気」と判断するのは、医師としてふさわしくないと思います。医師の理解できる事だけを病気と認め、理解できない事は「気のせい」とすることに憤りを感じます。当院に来院するたくさんの患者さんは、それまでの医師の診断・検査・治療により、大多数の方が精神的に抑圧状態です。

患者さんは常に正直なこと、常に正しいことを述べていると、腹をくくって真摯に聴き取るべきです。私の大学のモットーである「病気を診ずして、病人を診よ❗️」です。

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