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3つの膀胱炎

ブログを書いていると、ヒラメクことがあります。
今回は、膀胱炎をついて、最近私が思い付いたことを掲載したいと思います。

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膀胱炎には、経験上、次の3タイプがあると思われます。あくまでも私の分類です。
❶急性細菌性膀胱炎
性行為で誘発された細菌性膀胱炎です。
❷偽細菌性膀胱炎
性行為がなかったのに起きる細菌性膀胱炎です。
❸無菌性反復性膀胱炎
細菌が原因ではない反復する膀胱炎です。

それぞれ詳しく解説しましょう。
❶急性細菌性膀胱炎
抗生剤・抗菌剤で簡単に治る膀胱の感染症です。5日も薬を服用すれば、症状は治ります。
性器皮膚粘膜に存在する雑菌が、性行為によって女性の膀胱内に大量に侵入し起きる細菌性性感染症です。性行為が盛んな若い女性が発症する病気です。
症状としては、血尿、尿混濁、排尿痛、残尿感、頻尿です。これらの症状が揃っていれば、尿検査をしなくても診断できます。
Img_0291❷偽細菌性膀胱炎
症状と検査所見は、前述の膀胱炎と同じです。やはり雑菌が検出されます。何故「偽」という病名が付くのかと言えば、性行為を行なっていないにも関わらず、細菌性膀胱炎になるからです。性行為をしていないので、膀胱内に大量の雑菌が侵入した訳ではありません。
Img_0407では何故、細菌性膀胱炎になるのでしょう。これには他の理由があります。膀胱内には、わずかながらですが、常に常在菌が存在しています。気圧・温度・湿度の変化で体調が崩れると、体を防御しようと白血球が過敏になり興奮します。すると、膀胱内にいた雑菌とたまたま遭遇します。『こいつは、ヤバイ奴だ!』と白血球は誤解し、一斉に雑菌を攻撃するのです。攻撃された雑菌は反撃する手段を持っていませんから、生き残っている雑菌が寄り集まり増殖で対抗します。雑菌が増えれば増えるほど白血球は興奮し攻撃を掛けるので負の連鎖が始まり、見かけ上、細菌性膀胱炎になるのです。

❸無菌性反復性膀胱炎
これまでの膀胱炎は、原因はともかくとして雑菌が関与した膀胱炎です。次に解説するのは、雑菌が関与しない「膀胱炎」類似症状です。症状は細菌性膀胱炎と違い、血尿、尿混濁、排尿痛、残尿感、頻尿の症状が全て揃っている訳ではなく、血尿を除く1つか2つの症状が突出するのです。そして、その症状が執念深くて頻尿が毎日40回とか、尿道や陰部が排尿に関係なく常に痛いとか、症状が1カ月以上続くとか、年に何回も繰り返すなどです。尿がキレイで雑菌が検出されなければ、精神科の患者さんと医師が誤診するのも、不思議ではありません。
これらの症状のある人が、心因性膀胱炎、過活動膀胱、間質性膀胱炎、膀胱疼痛症、陰部神経症、慢性骨盤疼痛症、神経因性膀胱と診断されて、原因を追求されないまま大した治療もしないで放置同然にされてしまうのです。
患者さんのほとんどが自覚しない、診察する医師も無視するような軽度の排尿機能障害が原因です。若い頃から何十年も、排尿機能障害が続くと、さすがに膀胱も疲れて来ます。患者さん本人に、現状の辛い現実を教えようと症状を作るのです。そのために膀胱粘膜(特に膀胱三角部)が過敏になり、そこを支配する脊髄神経が症状を作るための複雑で高度の神経回路を築き上げるので、チョッとやソッとでは治らないのです。
治療目標が3つあります。⑴排尿機能障害 ⑵過敏になった膀胱三角部 ⑶脊髄神経回路の3つです。これらの治療法は、今までも何回もブログ記事で解説しているので、そちらをご覧ください。

★★★前述の❶❷の膀胱炎も、その根底に排尿機能障害が隠れている可能性があります。排尿機能障害で膀胱が疲労していますから膀胱粘膜下に白血球が常に警戒しているのです。また、排尿機能障害のために尿が勢い良く排出されませんから、雑菌が残り増えてしまうのです。

★★★膀胱炎の仕組みを解説ように、男性は❶と❷の膀胱炎にはなりません。同じ症状が発症したとすれば、それは急性前立腺炎です。また、その原因は、表向き雑菌ですが、実は膀胱炎と同じ排尿機能障害が原因です。❸の膀胱炎と同じ現象が、男性の場合は非細菌性慢性前立腺炎です。

★★★膀胱炎=細菌性、細菌が確認出来なければ心因性とワンパターン・チャート式の診断する医師が世の中には多いにで注意が必要です。明確な原因が見えないと、この様に誤診されますから、その際には医師を変えましょう。病気の原因が単純だと思うのは、医師の思い込みです。自分の知っている知識や文献だけを頼りにするのではなく、目の前の患者さんをシッカリと診ることです。それこそが、母校のモットーである「病気を診ずして病人を診よ!」です。

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