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シアリスが排尿障害治療薬になる!

バイアグラと同じED治療薬であるシアリスが2011年アメリカで前立腺肥大症の排尿障害の治療薬として承認されました。
勃起不全の治療薬が、排尿機能障害の治療薬に変身したのです。不思議でしょう?それには、それなりの理由があるのです。
平滑筋は一酸化窒素NOで弛緩します。シアリスはバイアグラ同様に一酸化窒素分解酵素の働きを抑制する作用を持っています。つまり、一酸化窒素NOの働きを増強するのです。
一酸化窒素NOの働きが増強すると言うことは、平滑筋が十分に弛緩する=陰茎動脈が拡張し勃起を促すという仕組みです。
前立腺肥大症などで排尿障害がある場合は、膀胱・前立腺・尿道の平滑筋が緊張していますから、排尿障害になるのです。それらの平滑筋を弛緩させれば、排尿障害は改善すると言う理論です。
アメリカで承認が得られた訳ですから、かなりの効果があったのでしょう。恐らく、ハルナールと比較しての臨床治験だったと考えられます。ですから、ハルナールよりも効果が高いと考えられます。

以前にも、一酸化窒素NOと平滑筋の関係を解説したことがありました。
平滑筋を弛緩させるには一酸化窒素NOが重要な役目を果たしていることは認識していても、その一酸化窒素NOを増強させる手段はなかなか思いつきませんでした。

患者さんに理由を話し、ニトログリセリン系統の薬剤を服用していただいたこともありましたが、その効果は今ひとつでした。また、シアリスを短期間ではありましたがED治療用量10mgも服用していただいたこともありましたが、その効果は感じられませんでした。
しかし、低用量(5mg)を長期服用することで効果があるのであれば、慢性前立腺炎や過活動膀胱、間質性膀胱炎の患者さんの治療の選択肢が増えたことになります。
来年には、日本でもシアリスの前立腺肥大症に対して保険適応になる予定です。中高年の男性患者さんであれば、処方できますが、若年者やご婦人には処方できません。もちろん自費であれば可能ですが、1ヵ月分で1万円は超えてしまうでしょう。

昨日、城南地区の泌尿器科医のクローズの研究会があり、懇意にしている先輩医師の患者さんが、過活動膀胱でベタニスを服用していた十分にコントロールできなかったが、今ではシアリスの服用だけでコントロールできるようになったと報告されました。

もしかすると、α‐ブロッカー(エブランチル・ハルナール・ユリーフ・フリバスなど)やベタニスやデパスでも十分な治療効果が得られなかった慢性前立腺炎・間質性膀胱炎・過活動膀胱の患者さんに朗報かも知れません。

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コメント

高橋先生女性の間質性膀胱炎にもシアリスが効きますか?
【回答】
はい。

投稿: | 2013/09/29 12:23

高橋先生こんにちは。
今年の4月からエブランチルを服用しています。陰部の関連痛も良くなったのですが…ここ最近また、痛みが出てきました。水分量もちゃんと守ってます。
生理中とか一時的に症状が強くなるとかありますかぁ?
【回答】
あります。』

エブランチルの服用してるのに症状が悪化する事ありますかぁ?
【回答】
あります。』

症状が強くなるようなしてはいけない事はありますかぁ?
【回答】
水分だけです。』

先生の所で手術も考えています。
よろしくお願いします。

投稿: | 2013/10/07 16:32

先生ありがとうございます。
それとサプリメントなんですがぁ、
セルスムーサーというむくみのサプリメントがあるのですが、やっぱりそうゆうサプリメントは良くないですか?
立ち仕事なので足がむくんでしまい1,2回程飲んでしまいました。
利尿作用があるみたいで。
質問ばかりですいません。
よろしくお願いします。
【回答】
利尿作用のある薬剤は、この病気にはマイナスです。

投稿: | 2013/10/07 19:08

高橋先生たびたび質問すいません。
膀胱頚部硬化症は関連痛の他に例えば
小陰唇にデキモノが出来て腫れたりとかそういったのも出ますかぁ?
前までなかったのですが最近腫れたりします。産婦人科に行ったのですが、ストレスとかで出来ると言ってましたが、膀胱頚部硬化症との関連性はありますかぁ?
お忙しいとは思いますがよろしくお願いします。
【回答】
水分を多く摂取する人にオデキ(粉瘤・アテローマ)が出来やすいです。
膀胱頚部硬化症と直接は無関係です。

投稿: | 2013/10/08 13:04

先生本当にお忙しいのにありがとうございます。
先生みたいなすばらしい医師が身近にいないがとても残念です。
また、来院させて頂きます。

投稿: | 2013/10/08 20:19

先生 男性の間質性膀胱炎はすべてが排尿障害でしょうか? また間質性膀胱炎の特徴的症状などありますか?
【回答】
間質性膀胱炎は原因不明の病気です。
私は間質性膀胱炎=膀胱頚部硬化症だと思っています。
過去に間質性膀胱炎と診断された患者さんを排尿障害の治療で何人も治しています。
特徴的な症状がどうであっても、原因が分からない病気の治療法はナンセンスでしょう。

投稿: | 2013/10/21 12:42

こんばんは
お世話になっております。

10月18日(土)午前中に手術の件で電話した
診察券NO.30420 のY.Iです。

先生に、不安な気持ちがあるのなら、手術をキャンセルしてください と言われ、もう一度私なりに考えメールした次第です。

再度、高橋クリニック様のブログを見て私なりに理解を深め、家族と相談しました。

今の私は、神経因性膀胱の病状を少しでも軽減したいと強く希望しています。
その為には、やはり高橋先生を信頼し、手術をすることが、私にとって必要だと確信しました。

先日の予約通り、11月7日の手術という事で、よろしくお願い致します。
【回答】
不安が生じると言うことは、『手術してはいけない患者さんだ』と私は感じます。
ですから、手術は絶対に中止です。
少し間を置きましょう。

投稿: | 2013/10/21 23:11

手術をしてはいけない患者さんだという理由はどこからきますか? 神の啓示でしょうか?
【回答】
内視鏡手術には必ずリスクが付き物です。
出血が止まらない、術後出血がある、麻酔でショックを起こすかも知れないなどのリスクが常にあるのです。
場合によっては、内視鏡手術によって症状が増悪するかも知れません。
手術に対して、少しでも不安が出ると言うことは、以上のような起こるかも知れない事故・後遺症の前兆かも知れないと私は感じるのです。
それを「神の啓示」と言われようが何と言われようが、手術をしなければ回避できるものと信じています。
患者さんと医師とには相性があります。
相性がなかった、縁がなかったともいえます。
手術の適応があるから、何でもかんでも手術をするというのは、人間ではなく単なるロボットのすることです。
私は人間です。
自分の直感を信じます。
今までも、これからも同じスタイルで診療をします。

投稿: | 2013/10/23 14:22

世界の有名な神の手と言われる医師たちは患者さんとの相性などは関係なく 患者さんが治して欲しいとお願いし適用になればします もちろん脳外科などはもっとリスクも高いはずですが 医師は患者さんを救いたいという使命感です 高橋先生はそうではないということですね?
【回答】
だから「神の手」の先生は、手術の失敗をしました。
そして患者さんに訴えられました。
つまり、短絡的な考え方だけでこの世界を観ていると、落とし穴がいたる所に存在し、落ちてしまうのです。
脳外科に限らず、全ての診療科目でリスクは均等に存在します。
他の有名医師がどうであっても、これが私の考え方でやり方です。

投稿: | 2013/10/23 16:44

ある泌尿器科医師が慢性前立腺炎や間質性膀胱炎で『膀胱内視鏡が膀胱に入るなら膀胱頚部硬化症状ではない!』と断言されました どうでしょうか?
【回答】
一般的な教科書的な知識しかない泌尿器科医であれば、全員そのように判断します。
肉眼的所見だけに囚われ、深く考えずに検査している医師の盲点です。
しかし、それは狭義の意味での膀胱頚部硬化症であって、通常、前立腺肥大症などの内視鏡手術後の後遺症である器質性膀胱頚部硬化症を指しています。
ある意味、膀胱出口に生じた尿道狭窄です。
私の意味する膀胱頚部硬化症は、機能性あるいは器質性の両者の意味を含んだ膀胱頚部硬化症を指しています。
機能性膀胱頚部硬化症は、内視鏡がスムーズに挿入できますが、自分で開くことが出来ない膀胱頚部(膀胱出口)です。
この機能性膀胱頚部硬化症が進むと(悪化していくと)、器質性膀胱頚部硬化症になり、自分で開くことも出来ず、内視鏡も入らないほど硬く線維化した膀胱頚部硬化症になるのです。

家の玄関から外に出る時、外側にドアを開けます。
しかし、帰宅した時には手前にドアを開かなければ玄関の中には入れません。
つまり玄関のドアは一方向にしか開かないのです。
内視鏡がスムースに挿入出来たから、尿がスムースに排出できる訳ではありません。
一般的な医師の考え方は、内視鏡がスムースに挿入出来れば、玄関のドアが西部劇の盛り場に出てくる内からも外からも開くことの出来るドアをイメージしているのです。
膀胱頚部硬化症の患者さんの膀胱頚部(膀胱出口)は、内視鏡を使って外から内に入るのは容易ですが、外側に向かって開きにくく、つまり尿が出にくいのです。

投稿: | 2013/11/07 12:45

ありがとうございます
素人質問ですいませんが 機能性膀胱頚部硬化症はアルファブロッカーや内視鏡手術で改善しやすい 機能性膀胱頚部硬化症状が悪化した器質性膀胱頚部硬化症状は改善しにくいというような傾向はありますか?
【回答】
ありません。

投稿: | 2013/11/07 20:23

患者さんブログでは高橋先生から女性の内視鏡手術を受けて尿漏れの後遺症と結局間質性膀胱炎も治りませんでしたとあります
改善確率はどの位でしょうか?
男性は七割改善とブログにありましたが
【回答】
同じです。
100人内視鏡手術治療して、治らないのは30人ということになります。

投稿: | 2013/11/09 17:59

11/19(火)に手術をして頂く者です。
手術前の現状をお忙しい先生に事前にお知らせしておこうと思いましたのでお読み頂けるだけで結構です。

こうしてる今でも硫酸をまかれたような耐え難い痛みが24時間あります。
夜も痛みで眠れず日常生活もままならずこれが続くのなら膀胱を摘出してほしいとさえ思います。

痛みの場所は以前は恥骨中心部もありましたが最近はずっと右恥骨すぐ上部と右ソケイ部です。
因みにそこを押したら痛みが増してしまいました。パスタブに浸かっていても痛みはあります。

尿意は普通にあっても痛みは別物としてあり排尿しても何ら変わりません。とにかく24時間コンスタントです。頻尿、排尿痛はありません。

なぜ最近激痛に変化したしたかを自分なりに考えた結果、緊張型頭痛で服用しているレスミットを減らし始めた頃と同時期だと気付きました。
でしたら前に高橋先生が仰っていたデパスが頓服的に効くのではないかと思い昨年、緊張型頭痛で処方されてとってあったデパスを服用すると痛みが7割になりました(しかし楽と言えるレベルではありません)。
送って頂いたカロナールは1日目は少し効いた気がしましたが2日目から効かず胃痛と口内炎も出たので止めました。

最後の救いとして先生に手術して頂ける私はラッキーだと思っております。
19日の手術どうぞよろしくお願い致します。私も頑張ります。
【回答】
お互いに頑張りましょう。

投稿: 伊藤〇〇〇〇 | 2013/11/16 12:21

いつも有難うございます。間質膀胱炎の処方でブスコパンを9ヶ月間、日に3錠服用しておりますが効果が現れません、このまま飲み続けてもよいのでしょうか?ユリーフも服用しております。宜しくお願いいたします。
【回答】
間質性膀胱炎でブスコパンは効かないでしょう。
ベタニスがおすすめです。

投稿: 山本 | 2013/12/07 13:31

何年も前から患者でも無いのに質問ばかりして申し訳なく思っております。間質膀胱炎の手術を先生にして頂くためには、初診を含め東京に何日位滞在が必要でしょうか?現在仕事をしている為、おおよその予定が解かれば有り難く思います。宜しくお願い致します。
【回答】
まず、私の治せる間質性膀胱炎かどうかを見極め、その後、手術の日程を予約します。
手術の際に1週間東京に滞在です。

投稿: 山本 | 2013/12/10 15:13

高橋先生!間質性膀胱炎は排尿障害が原因ですよね?先生が 治せない膀胱炎とは??
【回答】
森羅万象、物事は100%一つの原因しかないということはありません。
もしも、そのように固執する考え方であれば、それは科学でも医学でもありません。
単なる盲信でしかないでしょう。

投稿: | 2013/12/11 13:52

12月3日に先生に診て頂いた診察券番号30922のMです。

お薬を飲み始めて5日目と6日目に子宮からと思われる出血が少しあり、一時期的にかなり症状が酷くなりました。
これは通常の産後の不正出血と思って大丈夫でしょうか?お薬の影響ということもありますか?
【回答】
関係ないでしょう。』

お薬を10日飲んだ現在、胃と下腹部の鈍い痛み(胃はたまに、下腹部はほぼ常に)があります。
あと、尿道辺りが腫れぼったい熱を持った感じがします。
そして排尿後残尿感はないものの、尿道に残った尿が遅れて出てくるような感じがあります。(キレが悪い?)

あと、授乳中ということもあり、水分を減らしたら1日にトイレに1回しか行かなくなってしまったので、少し水分を戻しているのですが、大体1日何回くらいトイレに行ければよいでしょう?
【回答】
7回以下です。』

一番気になっていた常にトイレに行きたい感じは少しずつ良くなっていると思うのですが、新たな症状が出てきたので心配で質問させていただきました。
【回答】
治療中に症状は変化していきます。
心配無用です。

投稿: | 2013/12/13 15:12

間質性膀胱炎でハンナー潰瘍の様に潰瘍があるものについて、先生はどの様に処置するのでしょうか、膀胱三角部を切除することで、膀胱内にある潰瘍は消滅するとお考えでしょうか?
【回答】
はい。」

痛みの原因が潰瘍にあるとは考えられないのでしょうか?
【回答】
はい。
例えば、膀胱腫瘍の疑いでパンチバイオプシーを行って、粘膜にしばらく潰瘍が出来ても、痛みも頻尿も出ません。
膀胱のにかかる負担で膀胱粘膜と毛細血管の物理的伸展性の乖離が五月雨出血・点状出血・ハンナー潰瘍を作るのでしょう。

投稿: | 2014/01/20 14:51

続けての質問ですみません
私は、膀胱水圧拡張術を受けましたが、今は痛みが消えています。先生は膀胱水圧拡張術については、症状が戻ることから否定的なお考えと推察致しますが、膀胱水圧拡張術によって一時的に回復しても再び症状が再発するメカニズムについて、独自の持論はお持ちなのでしょうか?
【回答】
大学病院や高度医療施設で間質性膀胱炎と診断され、治らないので当院を受診した患者さんを何人も治療しました。
その結果、間質性膀胱炎と診断されても、原因不明である病気に対して、原因追究もせずに、ただひたすら膀胱水圧拡張術を行うことしか終始しないので、一時的に症状が軽快しても再発するのです。
そのような患者さんの多くに排尿障害が認められ、膀胱頚部硬化症の所見がありました。
ほとんどの患者さんはα-ブロッカーで症状が軽快しました。
しかし、保存的治療で軽快しない場合には、内視鏡手術(膀胱三角部・膀胱頚部切開手術)で効果が得られました。
間質性膀胱炎の特徴である五月雨出血やコイル状血管・平行走行血管・ハンナー潰瘍などは、前立腺肥大症の排尿障害の強い患者さんに普通に認められる所見で、あえて膀胱水圧拡張術を実施しなくても、前立腺肥大症内視鏡手術で症状が軽快します。」

また間質性膀胱炎の患者に対して、膀胱三角部の処置をしても再び症状が戻ることはないのでしょうか?
【回答】
膀胱水圧拡張術を以前に実施していて改善しない人が内視鏡手術すれば、再発は少ないでしょう。
なぜなら、症状の発信箇所が膀胱三角部・膀胱頚部にあるからです。
そのような人が膀胱水圧拡張術を行っても、膀胱三角部・膀胱頚部はビクともしないからです。

逆に内視鏡手術を実施してもなかなか改善しない人が膀胱水圧拡張術を受けると、症状が改善するかも知れません。
なぜなら、症状の発信箇所が膀胱三角部・膀胱頚部の他に、膀胱体部に優位になっている人がいるからです。
そのため、膀胱三角部・膀胱頚部の処置だけでは、症状の改善を認めないのでしょう。

以前に泌尿器科学会で東大病院で間質性膀胱炎の患者さんに膀胱全摘手術の報告がありました。
その中で膀胱三角部を残して膀胱全摘した患者さんのグループと、膀胱三角部も切除した膀胱全摘のグループを比較した報告でした。
膀胱三角部を残さなかったグループの方が症状が消失したという内容でした。
だから、膀胱は膀胱三角部も含めて全て切除すべきだという結論です。
この話を聞いていた聴衆は、それなりに納得していたようですが、私一人疑問を感じていました。
膀胱三角部が、術後の症状の有無にそれほど重要な要素であるのなら、膀胱全摘手術の前に、膀胱三角部だけを処置すれば?という疑問でした。

投稿: | 2014/01/21 13:04

先生の内視鏡手術で改善しない患者さんは膀胱三角部ではなく症状が膀胱体部と考えて膀胱水圧拡張手術などを高橋クリニックで行うことはありますか?
【回答】
最近5年間は皆無です。

投稿: | 2014/01/21 20:39

高橋知宏先生
間質性膀胱炎での先生の内視鏡手術をうけても改善しない場合は膀胱体部に痛み頻尿の感覚が優位だとおもわれますが その場合の治療方針はどうなりますか?
膀胱水圧拡張手術をしない場合
【回答】
仙骨神経ブロックを多くて50回継続して実施します。

投稿: 間質性 | 2014/01/27 21:49

高橋知宏先生
ありがとうございます
つまり内視鏡手術で改善しない場合 膀胱水圧拡張手術よりも仙骨神経ブロック注射を50回するほうが経験上改善すると考えていますか?
【回答】
はい。

投稿: 間質性 | 2014/01/30 21:01

高橋先生こんにちは。
エブランチルを服用している者です。
ここ最近、膣の下の辺りが痒くなる事があります。これは膀胱頸部硬化症の関連痛でしょうか?
【回答】
はい。」

エブランチルは去年の4月から服用しております。水分制限もしています。
先生のブログで陰部の痛みがあった方が薬を1ヶ月服用後に痛みが消失したと書かれていましたがやっぱり人によるのでしょうか?
【回答】
はい。」

よろしくお願いします。

投稿: | 2014/02/13 22:17

高橋先生,はじめまして。
突然のメール,お忙しい中,メールを送信させていただきますことをお許しください。
私は群馬に在住の39歳になります女性です。
私は20歳代後半から頻尿,夜間頻尿になり,県内の婦人科に数度,泌尿器科を2ケ所,心療内科を通いました。泌尿器科の医師におかれましては,「顕微鏡での血尿は見られるが遊走腎によるもので,頻尿は多飲による多尿症」もしくは他の泌尿器科では「細菌もいないので心因性のもの」と過活動膀胱の薬を処方され,脅迫観念神経症だろう,心配事があれば薬は効かないから出さないが,心配事の相談には乗る,とおっしゃられましたが過活動膀胱の薬(ベタニス?)は効果はなく,泌尿器科へは通院しておりません。現在は,睡眠導入剤,レキソタン,ロンラックスを服用しております。しかし,導入剤効果は最低2時間あるはずですが,寝付いてから約1時間程度で目覚め,毎晩3回~9回程度の夜間頻尿です。そして,その頻尿は午前中いっぱい続きます。唯一,尿が遠のくのが,午後1時から4時頃までの唯一3~4時間です。ちなみに,1日の排尿回数は夜間頻尿を含め,12回から20回程度です。
一回の尿量も150mlになると膀胱にかなりの圧迫感を感じ(痛みとは違う気がします。),トイレへ行きます。沢山溜められるときは220mlというときがありました。1日の排尿量は1600~2000mlくらいです。
【回答】
水分の摂り過ぎです。
水分(お茶・コーヒーを含む)を極力控えて1日1㍑以下にして下さい。
水分を摂取すればする程、症状は悪化します。」

現在は,膀胱を大きくしようと排尿回数を減らすレッスンを自分でしていますが,あまり効果はありません。
【回答】
膀胱訓練は、膀胱に負担を強いるだけです。
さらに、症状が悪化しますから、自然体で排尿しましょう。」

夜間の頻尿回数が多いと,朝目覚めたときに,決まって背中の腰上あたり両サイドに鈍い痛みを感じます。腎臓のあたりでしょうか。腎臓の血液検査も心配で昨年末にしましたが,異常はありません。
【回答】
膀胱の関連痛症状です。」

とにかく,原因を突き止めたい,これは間質性膀胱炎しかない,治療をしたい,できれば難しいと言われている完治をしたい,1日でいいから夜ぐっすり眠ってみたい,と強く思い,毎日,いろいろな病院のネットを検索しておりました。すると高橋先生の患者の体の痛みのみならず,患者の心の痛みにも寄り添ってくださるお姿に感銘し,群馬ではなく,新幹線で先生のところに診察へお伺いしたいと思っております。
そこで,先生のご見解をお聞きしたいのですが,高橋先生にお会いせず,問診,触診もしてもいないのに失礼とは大変存じますが,高橋先生は,上記私の状況は間質性膀胱炎とお考えになりますでしょうか。
【回答】
間質性膀胱炎のブログで言うのもおかしいですが、私は間質性膀胱炎という病気は存在しないのだと思っています。
排尿障害が原因で、頻尿が主症状であれば心因性頻尿、尿意切迫感が主症状であれば過活動膀胱、頻尿と痛みがあれば間質性膀胱炎、痛みが主症状であれば膀胱疼痛症・慢性骨盤疼痛症候群と診断されているだけでしょう。
全ての病気が排尿障害が原因の膀胱頚部硬化症だと信じています。」

ご教示いただければ大変幸いでございます。先生のブログ内でベタニスは間質性膀胱炎の救世主になるか?とありましたので,もしかしたら,ベタニスは口渇があったものの,効果がないということは間質性膀胱炎ではないかもしれない,間質性膀胱炎でないことにこしたことはありませんが,
【回答】
どんなお薬にも、効果のある人ない人がいます。」

私の午前中のみならず夜間頻尿はなぜ起きるのか,不安で暗闇の中にいるようです。
【回答】
当院で一番の頻尿は、1日83回の患者さんでした。
その次は78回、61回、50回の患者さんがそれぞれ存在しました。
貴方は何故1日83回ではないのですか?
貴方には貴方の個性があるように、症状にも個性があります。
症状は人によって様々です。」

高橋先生,よろしくご指導いただきます何卒お願いいたします。

投稿: 〇〇井 | 2014/09/09 15:01

高橋先生お世話になります。

基本的な質問ですみません。
また、このプログのどこかに書かれているかもしれません。

そもそも、間質性、とはどう言う意味なんでしょうか?
過活動膀胱、とかであれば過剰に活動してる膀胱、等とわかるのですが??

すみません、素人の質問で。
【回答】
いえいえ。
私も研修医時代に看護婦さんに質問され返答に困ったことがありました・・・。
膀胱には移行上皮細胞と粘膜下層と平滑筋と線維組織などで構成されています。
一般的な膀胱炎は、この移行上皮細胞の炎症です。
しかし、それぞれの組織と組織との間の一見何もない背景の部分を「間質」といい、間質性膀胱炎は、この何もない間質部分の慢性の炎症が顕著に認められるので、間質性膀胱炎と命名されています。

投稿: | 2014/09/10 16:43

なるほど、よくわかりました。

膀胱の断面の断層で、少し深い所が慢性的に炎症している、と解釈します。

教科書的には、抗生物質等の服用で治りが悪いから間質性膀胱炎、と診断するんですね。
でも、診断が無い所に処方は無いわけですから、取り敢えず病名つけました、って印象拭えない気がします。

ありがとうございます。

投稿: | 2014/09/10 19:41

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