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患者さんからのレポート#6

こんにちは、早速ですがレポートを書きました。

まず前半から送ります。事の始まりから書いたので余分な文章は省いて下さい。
私が手術を受けた経緯と結果を紹介します。
私が高橋クリニックを知ったのは昨年の夏頃でした。
小学校あたりから、人よりトイレが近く、少しは気にしていました。中学に入ると、その症状はなくなったに等しく、あまり気にならなくなっていました。高校時代は少し症状が強くなったもの、自分の中で理由を探し、できるだけ、気にしないようにしていました。その後時がながれ、一昨年あたりから、月に1回程度、トイレがひどく近い日に悩まされるようになりました。10分前にトイレに行ったにも関わらず、すぐトイレに行きたくなるのです。流石にこれは異常と思い、まず産婦人科で婦人系の病気や膀胱炎などの検査を受けました。そのときは軽い膀胱炎と診断を受け、薬を処方されました。
しかし少し経つと、また同じような症状が出始め、別の産婦人科に掛かりました。そこでは、膀胱炎の症状も、婦人系の病気もないと診断され、強く症状を訴えると排尿日誌を提案されました。しかし、記録をつけて提出しても、異常はないと言われ、心配なようなら、専門の病院をしょうか?と薦められました。しかし、ここの病院には任せて置けないと、インターネットでたどり着いたのが高橋クリニックでした。
はじめて先生に診察を受けたところ、100パーセント経緯を話していないのに、正常じゃないとか、病気かもしれないと診断が下されました。
やっぱり病気なんだっと長年にかけ少しずつ症状が出ていた私の人生を振り返りました。あの時間や悩み、お金、全てが無駄に思え悔やみました。しかし追い討ちを掛けるように、先生からは手術でなければ治らない、しかも手術も完治するかは分からないような言葉が発せられたと記憶されてます。そこで処方されたのがエブランチルという薬でした。
薬をのんだ当初は調子がよかったものの、やはり、調子が悪くなることもあり、そういう日は気分も落ちていきました。なぜ、私がこの病気なんだろう。と思い詰めてしまいました。しかし、何回か診察を受けるにあたって手術の話を伺うようになりましたが、先生からはあまり手術を勧める言葉は出ませんでした。理由は私より症状がひどく生活に支障がある人もいる。私は生活を脅かすほどの症状はでていないのから。確かに私の症状は月に1回か2回くらいトイレが異常に多くなる日がありますが、毎日ではありません。しかし、逆を言えばその1回か2回がいつ、どんな時に来るかが未定なのです。予定が未定なのです。朝は普通なのに午後から異常になったり、仕事中は普通なのに自宅で異常な時もあって、バラバラで規則性がまったくないんです。それが怖くて怖くて、私より症状が重い人がいるのを頭で分かっていても、どこか納得いかず、不安ばかり増えていきました。

手術レポート中編 
 不安を持ちながらも、定期的に通院と薬の服用を続けていましたが、薬の効用がなくなる日が来てしまうのではないか、そして、症状を抱えながら生活していくことへの苦痛があり、手術することに気持ちが大きく揺れました。何より、手術を決意させたきっかけは結婚でした、私には長年付き合っている彼がいて、今年結婚することが決まっていました。将来的には妊娠、出産もあるだろうし、新しい生活が始まるにあたって、不安を一掃したかったのです。もちろん婚約者である彼は私の症状や悩み、高橋クリニックへの通院も理解していました。ですから手術については反対されることはありませんでした。
 しかし、いざ手術を申し込みしたところ、なんと、三ヶ月先まで待たなければなりませんでした。結婚式の日取りも決まっていましたので焦りばかりが募っていきました。そんな中結婚式の2ヶ月前に手術を行うこととなりました。手術当日病院に行き、高橋先生から、最終の意思確認と書面にてのサインを求められました。手術当日にも関わらず、先生からは積極的な言葉もなく、本当は手術をしなくてもいいのにというような意見も出て、私も決意が揺らぎましたが、ここで延期したところで、何もかも無駄になると思い、同意書にサインをしました。
 そして手術は開始されました。HPにも書かれてあるように、手術中の映像を見ることが出来ました。手術中麻酔の効きが悪い箇所があったようで、削られる度に泣きそうになっていました。自分の膀胱を見ることなんて、初めての体験でしたが、自分の膀胱の入り口の狭さに驚いてしまいました。入り口にはたくさんのヒダがついていて、素人目にも異常であることが分かりました。膀胱の入り口を広くして、敏感になっているという部分を切り、手術が終わりました。

手術レポート後半
 手術を終了し、お腹に袋を巻かれ、ホテルに帰り一泊を過ごしました。先生から言われたように出血があり、袋に溜まっていくのが目に見えて分かりました。予想されていた激痛もなく、睡眠も十分に取れました。翌日先生のところへ、袋をはずすため、診察にむかいました。少し出血が多かったようでしたが、無事袋もはずすことが出来、帰宅しました。ようやく、長年悩んでいた症状にピリオドが打てると、安堵感で一杯になりました。自分だけ人とは違う症状が出てしまうことに、いつもコンプレックスを感じていましたが、ようやく人並みの体に戻れたと、自分に自信を持てるようになったのです。
自宅に到着してからは安静にするようにとの指示があったので、必要以上に動かず静養していました。また、水分を多く取り、血を流すようにとの事でしたので、水分もたくさん取っていました。何時間後に、一度トイレに行きました。ものすごい激痛が走りましたが、先生からそのような話を聞いていたので大きな問題にはしていませんでした。ただ、いつもとは勢いが強くなっていたのは感じることが出来ました。
数時間が経過し、何回かトイレにいきましたが、少ししか尿が出ず、おかしいなと思い始めました。しかし、今まで、尿意を感じても、最大量の尿が出ず、敏感に反応していたので、まだ以前の症状が残っているのではないかと思い、睡眠をとっていました。しかし、何回トイレに行っても今度は本当に尿が出なくなり、お腹も張ってきているし、排尿したいのに息んでも全くでなかったのです。もしかして、手術が失敗したのではないか、、もうトイレも限界になり、先生に緊急電話をしました。その時間はなんと、夜の11時くらいを回っていたのではなかったと思います。電話に出た先生は、手術後の膀胱が体に合わず反応を起こしている、自力ではトイレが出来ないから処置するということでした。しかし、体は限界に近く、電車もない時間、途中で終電になってしまいます。ともかく急いで先生の処置を受けなければならないと思い、車で病院へ向かうことにしました。車で病院まで1時間ほど、車を走らせて10分ほどしたら、もう、体が限界でした。どうしてもトイレをしたくて、一度コンビニのトイレを借りましたが、一滴も出てくれません。そこで、もう一度先生に連絡を、したところ自宅近くの緊急病院でカテーテルを付けて貰うように指示が出ました。そして、緊急病院に到着し、診察を受けようと駆け込みましたが、緊急病院とは名前ばかりなのでしょうか、苦しんでいる患者を目の前に、名前や住所、症状などの書類を記入させられ、待合室で待たされ、いざ、診察に入っても、医師が来るまで、再度待たされるという最悪な状態でした。ようやく看護婦さんたちにより処置が始まり、膀胱に溜まっている尿を管で出しました。なんとその量650ミリリットルもありました。そして、カテーテルをつけ処置が終了しました。
翌日、高橋クリニックへと診察にいき、あと一週間ほど、カテーテルを付け、体になじませるようにといわれました。二時間に一度くらいトイレに行き、管から尿をださなければならないのです。しかも、管をつけたまま、普段の生活をしていかねばなりません。しかし、実際生活してみると、予想に反して、それほど苦ではありませんでした。
それから一週間ほどして、また、診察を受けました。一度、管をはずしてトイレに行きましたが、少ししか排尿できず、エコーをみたところ、膀胱内に血の塊があり、入り口をふさいでいるため、どんなに息んでも尿が出来ないのです。そして、先生が膀胱内の塊を掃除機のような機械で、吸い上げることになり、同時に私も自分の膀胱の血の塊を見ながら、治療を受けました。小さくて取れきれない血の塊は自然に流れることを期待し、もう一度トイレに行きました。そしたら、なんと、スムーズに排尿が出来たのです。ただ、初めに激痛が走りますが。
ようやく管も取れ、あとは、残りの血の塊をだし、定期的にトイレにいくように指示が出ました。しばらくは、排尿時、毎回激痛が走り、血も混じり、毎回毎回辛い思いをしました。2週間くらいは続いたとは思いますが、少しずつ痛みもなくなるようになりました。

手術後と現在 
手術を終了し、初めの頃は膀胱に負担をかけないようにと高橋先生より注意がありましたので、定期的にトイレにいくようにし、しばらくの間は薬も飲んでいました。しかし、手術を受けたにも関わらず、体調がすぐれない時もあり、何回か通院しました。手術後一度だけ、以前のような症状が発症しました。ただ、前よりはずっと症状も軽く、数時間で体調が回復しました。その後はいまだに一回も以前のような症状は出ていません。
 そして、いよいよ、迎えた結婚式も一週間ほど、継続した薬の効果と先生からの励ましのお言葉を頂き、無事終了しました。
 現在は予備の薬を貰い、体調不調の時に備えています。ただ、体が以前の悪い症状の記憶を留めているとの事で、何かの拍子に記憶が甦り手術前の症状が出てしまうかも知れない可能性がある危険性は残っています。可能な限り悪い記憶を呼び起こさないように事前に薬を飲んだりと、少しながらではありますが、対策をしていかなければなりません。
 手術をうけてみて、一番変わったのは、先生からも言われていましたが、尿の勢いが全く違っていたことです。今まではそれほど意識せず勢いがないことは当たり前になっていましたし、異常であるとも思っていませんでした。しかし、手術後は勢いがまるで違うので、トイレが楽になりました。そして量が多く溜められるようになっていると自分では感じています。まだ不安な点や注意していかねばならない事もありますが、体の機能が通常に戻りつつあることに自信が出て、前向きに考えを持てるようになってきました。はじめ、手術には乗り気ではなかった先生ですが、私の手術を行って頂きまして、本当にありがとうございます。また、何か不安がありましたら、診察にお伺いします。これからも、多くの患者さんを助けてあげてください。先生もお忙しいとは思いますが、お体にお気をつけて下さい。

【補 足】
私は年間40件前後の慢性膀胱炎・間質性膀胱炎のご婦人の手術を行なっています。しかし、来院される患者さんの全員手術する訳ではありません。年間250名以上の慢性膀胱炎・間質性膀胱炎の患者さんが来院されますから、手術にいたるのは1/6~1/7に過ぎません。ほとんどの方が、内服薬などの保存的治療です。
手術後の経過もこの患者さんのように、辛くなることもあります。ただ一生懸命について来て下されば、何とかなります。この患者さんが無事に結婚式を終えたと連絡を受けた時には、とても嬉しかったです。

こんにちは。ご無沙汰しています。(2007年1月31日着メール)
お元気でお過ごしですか?
近況をお知らせしたく、メールしました。普段の生活では、頻尿もなくなり、体調も安定しています。また、事前に薬を飲んだこともあり、長時間(7時間から8時間)の飛行機も1回のトイレで大丈夫でした。ただ、長く治療がかかる歯医者の診察は、前もって薬と座薬を使用しています。その効果でしょうか、途中トイレに行くことなく治療を行っています。
薬が切れる春頃、また薬を頂きたいので、お伺いしようかと思います。先生、本当に手術していただきまして、ありがとうございます。今後もよろしくお願いします。

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