関連痛モデル
慢性膀胱炎・間質性膀胱炎の症状に関連痛というものがあります。一見支離滅裂で一貫性がないので、「気のせい」などと誤診される原因の症状です。
しかし、関連痛は生理学の教科書にも説明がある、純粋に生理学的な反応です。臨床の現場の医師が、その遠い医学生の頃の知識の重要性を忘れ、無知のまま診察するので患者さんに精神的な負担をかけてしまうのです。
下記の図式は、その関連痛を簡単に表したものです。神経情報はニューロン(神経単位:中学生の理科で勉強しています。思い出して下さい)を介して脳に伝達されるのですが、膀胱三角部の情報が多いと、脊髄の中で恥骨・膣や足の裏の感覚神経に情報が誤って伝達され、そこの感覚として錯覚されてしまう訳です。けっして「気のせい」ではないことが分かります。
長年病気が続くと、脊髄内でのショートカット回路は確固たる存在になります。すると、膀胱のわずかな刺激でもショートカット回路に刺激が大きく伝達されて、強い関連痛や違和感になります。このショートカット回路の感受性を抑えるために、抗うつ剤や精神安定剤を処方すると効くことがあります。あくまでも薬の神経に対する直接作用です。効き目があったからといって、決して心の病気ではありません。
| 固定リンク
コメント