非細菌性慢性膀胱炎の症状
【症状】
実に多彩な症状があります。
●オシッコが近い(頻尿ひんにょう)
●残尿感(ざんにょうかん)
●常に尿意で悩ませられる(尿意頻拍にょういひんぱく)
●下腹部が重い、痛い、しびれる
●恥骨部の痛み
●排尿後の尿道の痛み
●陰部・会陰部の痛み
●性交時の痛み
●肛門・直腸の痛み
●大腿(太もも)の不快感(しびれ・痛み)
●足の痛み、しびれ
●腰痛・背部痛
●血が出る(血尿)
この症状からは、下半身であればなんでもありの症状ですね。一見、脈絡のない症状ですが、それなりの明確な理由があります。ここでは、それについてご説明いたしましょう。
関連痛(かんれんつう)
内臓や深部組織の刺激によって発生した疼痛・電気信号は、それらの求心性神経(感覚神経・自律神経)の入る脊髄レベルと同一の皮膚節(ひふせつ)に投射・投影・錯覚されることがあります。この生理現象を関連痛 reffered painといいます。
疼痛が同一皮膚節に錯覚されるということは、痛みを生じた組織・臓器とその皮膚節が発生学的に同一であるためと考えられるからです。
関連痛で一番有名なのが、心筋梗塞の時に生じる左小指の痛みです。心臓の左側の神経支配は胸椎1番から胸椎7番までです。胸椎7番は左腕の腋の下から小指側まで走行する尺骨神経を支配していますから、心筋梗塞の一番多い下壁梗塞の時には関連痛として左小指が痛くなるのです。
関連痛の原理には、体性感覚神経と内臓神経が全く同じ神経に接続していることで起きる収束投射説と内臓神経の枝が体性感覚神経の本幹と接続していて体性神経を直接刺激しているという収束促進説に分類できますが、現在ではその両者が関係しているのだろうという考えが有力です。
さて、ここで話を非細菌性慢性膀胱炎の症状に戻しましょう。膀胱の神経支配は、腰椎1番・2番と仙骨2番・3番です。人にはある程度のバラつきがありますから、実際は胸椎12番~腰椎3番と仙骨1番~4番くらいの広がりがあります。この神経支配を下図の皮膚節で確認してみて下さい。どうです?かなりの広がりがあるでしょう?下図の着色した皮膚節を中心に前後の皮膚節の範囲の皮膚や筋肉の痛みやしびれ感、いわゆる体性感覚の不快感を前立腺の病気の患者さんが錯覚を起こしても少しも不思議ではないのです。
さらに、膀胱の病気があれば、その近くの臓器・組織にも影響がである筈です。尿道が苦しんでもおかしくはありません。尿道の神経支配は仙骨1番~4番です。上図の皮膚節で確認してみて下さい。非細菌性慢性膀胱炎の患者さんが訴えていた症状は、支離滅裂ではなく実は非常に正確な症状を訴えていたことが判明するのです。これらの症状を精神的と言った医師の無知と勉強不足が患者さんを苦しめた根源であることがここでお分かりになったと思います。
症状から病変部局在の推理
関連痛のシステムを利用して非細菌性慢性膀胱炎患者さんの症状から病変局在を推理してみましょう。
その前に各臓器の神経支配を整理して見ましょう。下の表のようになります。
【各臓器の神経支配】
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膀胱主要部 仙骨2番~4番
膀胱出口 腰椎1番・2番
尿道 仙骨1番~4番
子宮頚部 仙骨2番~4番
肛門 仙骨5番
直腸 仙骨2番~4番
----------------------------------------------------------------------
●オシッコが近い(頻尿ひんにょう):膀胱の感覚ですから仙骨2番~4番です。尿道の神経支配とダブります。
●残尿感(ざんにょうかん):上記に同じです。
●常に尿意で悩ませられる(尿意頻拍にょういひんぱく):上記に同じです。
●下腹部が重い、痛い、しびれる:腰椎1番・2番と仙骨2番の感覚=膀胱出口の感覚です。
●恥骨部の痛み:腰椎1番・2番と仙骨2番の感覚=膀胱出口の感覚です。
●排尿後の尿道の痛み:仙骨1番~4番の感覚≒膀胱の感覚です。
●陰部・会陰部の痛み:仙骨3番・4番の感覚=尿道+膀胱の感覚です。
●性交時の痛み:子宮頚部の感覚=膀胱の感覚です。
●肛門・直腸の痛み:仙骨2番~4番の感覚≒膀胱の感覚です。
●大腿(太もも)の不快感(しびれ・痛み):腰椎1番・2番と仙骨2番の感覚=膀胱出口と前立腺の感覚です。
●足の痛み、しびれ:仙骨1番・2番の感覚=尿道+膀胱の感覚です。
●腰痛・背部痛:腰椎1番・2番の感覚=膀胱出口の感覚です。
●血が出る(血尿)
いかがですか?このように丹念に調べると、一見、精神的と思われる病気の症状から、詳細な情報を得ることが出来るでしょう?
医学の心得で、患者さんの言葉をよく聞け!患者さんが病気を教えてくれる!という文言があります。私たち医師が肝に銘じなければならない言葉です。
あるサイトの動画の中で、頻尿について私が簡単なコメントを述べています。ご興味がありましたらご覧下さい。
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コメント
高橋先生
このコメントが届いてくれると嬉しいです。
私は、45歳、ロサンゼルスにすんでいます
7月の終わりに、ランニング最中、トイレに行きたくなり、行きましたら、またすぐに、行きたくなり、膀胱炎だな?と思いました。普段は市販のおしっこがオレンジ色になる薬で治るので、それで治そうと思っていました。が1週間も過ぎ、まだ治らず、
無料のクリニックへ行きました。こちらでは保険が高いのと、仕事を始めたばかりで、保険がありませんでした。そこで 膀胱炎の抗生物質をもらいましたが、それは
その菌には合わないもので、もっとひどくなり、後に尿検査の結果、ブドウ球菌が原因の菌であることがわかり、抗生物質を
もらいましたが、症状は改善されません。
で、違う抗生物質をもらいましたがそれも
同じ。その時点では、もう菌はいませんでした。3日前に、実費で、泌尿器科を受診、膀胱から直接尿をとりましたが、菌はいないとのこと。
私の、症状は、おしっこをした後、20分~1時間くらい、残尿感があり、軽いときは、
モゾモゾ程度で気にならない程度、ひどいときは、行ったのに、すぐトイレに行きたくなる感じで実際行きますが 感覚ほどには
おしっこはないです。で1時間2時間と時間が経つとスッキリしてきて、違和感は全くない状態になります。何時間経っても、痛みとかもないけど、ただ この症状は
本当に不快です。夜に起きても(尿意からではく)そのときは、残尿感はでません。
朝もおきてしばらくは大丈夫で、高速道路を運転してると尿意を感じ出します。
これは「間質性膀胱炎」の可能性はありますか?これを考えると、もう眠れなくなり、食欲もなくなりました。月曜日に、
膀胱の中を見ますけど、もう神経がすりへってしまって、精神的にまいっています。
もし、そこで「間質性膀胱炎」と診断されたら、20年以上住んでるアメリカを引き払って日本に戻って治療したいです。先生に
診てもらいたいと思っています。
私は、シングルマザーで、2ヶ月前にフルタイムの仕事がこのご時世で決まり、すごく
ストレスのある毎日を過ごしておりました。膀胱炎になったのも、それが原因になっていると思います。私には、荷が重かったのかもしれません。ですけど、もし
これで治らない病気になってしまっていたのなら、とりかえしのつかないことになってしまたっと落ち込むばかりです。
この症状が、おさまることはあるのでしょうか? また、ほとんど、感じないことも
あります。先生、お忙しいところ、長々
とりとめなく、書きまして、すいません。
もし、アドバイスいただけたら、嬉しいです。
【回答】
いわゆる間質性膀胱炎症状でしょう。
私の考える間質性膀胱炎は、原因不明ではなく、潜在的に隠れている排尿障害が原因だと思っています。
ですから抗生剤を服用しても改善しません。
α‐ブロッカー(エブランチル)の服用と、水分(お茶・コーヒーを含む)を極力控えてください。
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/cc/2010/02/post-21b8.html
をご覧下さい。
あなたと同じ悩みの方います。
投稿: 〇岡〇紀 | 2010/09/11 23:23
2016/9/19
高橋先生
膀胱部痛症候群・間質性膀胱炎では・・と心配しています。
53歳、女性です。2016年7月の中頃から、刺激の強いボディソープを使った後、膀胱のあたりに熱い感覚を持つようになり、7月の終わり頃に膀胱炎の症状(その時は、排尿の終わりにキューンとする痛み)があり、8月8日T病院泌尿器科を受診。尿検査で、菌は出なかったがとりあえず、レボフロキサシンを4日服用し、一旦、症状が改善されたかな?と思った途端、再び排尿終わりの痛みが増してきました。
膀胱鏡検査で、膀胱にはひどい炎症があることは分かりました。しかし、その後も、相変わらず菌は出ず、猪苓湯や別の抗生剤(セフゾン)を9日間服用しても、改善されないどころか、どんどん炎症が悪化し、今ではナイフで刺されるような激痛があります。痛みの出方は、排尿時の終わりにレベル10くらいの痛みが始まり、排尿が終わると同時に、一瞬痛みが消えます。しかし、数秒後に、レベル6~7くらいの痛みが戻ってきて、数十分から長い時は、一時間以上続きます。それ以外でも、ふいに痛んだり、歩くと必ず痛みます。(今は強い痛み止めを服用し、何とかやりすごしています。)
T病院で処方されたロキソニンやペインクリニックで処方されたボルタレンも効かず、9月8日からS総合病院泌尿器科で処方されたトラマールを服用していますが、排尿の終わりの痛みはまだあり、その他の痛みが少し和らいでいる程度です。
頻尿もあり、夜中は4回、昼間も10回くらいトイレに行きます。尿が溜まってくると、膀胱から尿道あたりが熱く痛みます。トイレに間に合わない時もあり、外出時は不安です。
更年期なので、エストロゲンの減少で膀胱の壁がもろくなっていることも考え、婦人科でホルモン補充療法もしてみましたが、効果は出ていません。カンジタ菌も考え、S総合病院婦人科で治療中ですが効果はなさそうです。同病院で受けたCT検査は異常なしでした。9月15日から過活動膀胱の薬ベタニス25mg朝1錠を服用していますが、まだ効果は出ていません。これは、間質性膀胱炎でしょうか。膀胱鏡水圧拡張術を受けず、間質性膀胱炎のお薬を処方してもらうことは可能でしょうか。
先生は、α-ブロッカーを処方していますが、加活動膀胱の薬のβ-ブリッカーではだめですか?
【回答】
αブロッカー(エブランチル・ハルナール・ユリーフなど)を勧めます。」
よろしくお願い致します。
投稿: yumi | 2016/09/19 18:52
高橋先生、
早々の御回答をありがとうございます。
それについて質問があるのですが・・
αブロッカーは主に閉尿の症状に処方され、尿道の拡張作用があるそうですが、私にはそのような症状がありません。排尿そのものは問題がないので、もしこの薬を服用したら、逆に尿の切れが悪くなったり、排尿後、尿道がきちんと閉じず、尿が垂れ流しになったりしないかと心配です。
【回答】
排尿症状が出ないから、代わりに痛み症状が出ると考えます。
ですから排尿を改善しなければ、治らないでしょう。
貴方と同じ考え方を主治医もしているので治らないのです。
常識で治るのなら、私に相談しないでしょう。
下記の症例をご覧ください。
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/cc/2016/02/post-a4fd.html
投稿: yumi | 2016/09/20 15:56
高橋先生、
こんなに早く回答して頂けてありがとうございます!
αブロッカーのお薬を処方して頂きたいのですが、地方在住で、頻尿や膀胱痛で歩くこともままならない今の私には、直接先生に診て頂くことが難しい状況です。
もし、可能なら、私の住む地域(香川県)で、先生がご存じの医療機関、医師等の情報があれば、是非教えて頂けませんでしょうか。今は藁をも掴む思いです。
【回答】残念ながら、存じません。
前回紹介したブログを印刷し、主治医にお願いしたらいかがでしょうか。」
宜しくお願いします。
投稿: yumi | 2016/09/20 17:56
高橋先生、
お忙しい中、その都度早々にご回答して頂き、本当にありがとうございます。その後の状況を報告致します。
前回、先生が自身のブログをコピーして、主治医に見せてはどうですか・・
のアドバイスを頂きました。実は、その時点ですでにそれを実行していて、残念ながら、担当医から無言で看護師を介してコピーを突っ返されました。同じ病院の別の泌尿器科の医師にも口頭でαブロッカーの処方をお願いしてみましたが、あなたには必要ないと言われ、話もろくにしない内に、あなたの膀胱痛は治りませんといきなり言い切られてしまいました。
この時点で、複数の泌尿器科の医師の診察を受けているにも関わらず、痛みの原因や治療の目途もつかず、暗闇の中でもがいていた私は、何度も東京の地図を眺め、先生のクリニックに行くには、やはり今の私の体力では無理だ・・と確認する・・この繰り返しでした。でも、このままではいけないと思い、再び、ネットの情報を一から見直しました。そして、あるサイトで間質性膀胱炎の治療ができる全国の医療機関一覧を見つけ、私の地元にもあることが分かりました。ただ、これまでの経験から、同じような対応をされるのでは・・という思いもあり、即受診することを躊躇してしまいました。しかし、思い切って先日その病院に行ってきました。
担当の先生はこれまでの医師たちとは全く違い、とても熱心に私の話を聴いて下さいました。そして他の医師たちの薬でようすをみましょう、後日検査しましょう・・等々で何週間も時間ばかりだらだら過ぎていた診察とはちがい、初診で即膀胱鏡の検査をして頂き、おそらく間質性膀胱炎の可能性が高いという診断になり、膀胱水圧拡張術をすることが今の私には一番の治療であるという診断になりました。しかし、私は正直に高橋先生のお話をして、まずエブランチルを服用して様子をみたいと申し出てみました。先生は、それで私が心残りなく手術に臨めるのなら服用してみるのも良いこととして、エブランチルを2週間処方して下さいました。すでにベタニスを服用して、頻尿は徐々に改善の兆しが出ていたので、これで痛みやその他の症状が改善してくれればという思いです。高橋先生のブログによると、エブランチルの効き方は1か月から3か月を目安にするとありましたが、今現在、服用を始めて一週間未満なので、それまでに何らかの改善の兆しがあればと願っております。
この数か月、何度も心が折れそうになったこともありました。頑張り続けるのは苦し過ぎて、頑張れない時もありましたが、絶対にあきらめなかった事は、解決の糸口を探し続ければ、絶対に次に繋がる何かを見つける事が出来ると信じ続けるという事です。地方在住者ですが、ネット等の情報を収集でき、高橋クリニックを知り、患者に真剣に向き合って下さる先生に出会え、また、私と同じように苦しんでおられる方々を知り、何度心が救われたことか!これまで悲観的な見方で物事を考えることが多かったのですが、これからは、○○でよかった、○○出来て幸せ、○○を感謝します・・というような気持ちを少しでも多く持ちながら、この病気に向き合っていきたいと思います。まだ始まったばかりの治療です。また高橋先生にアドバイスをお願いすることもあろうかと思います。その時はよろしくお願い致します。
長くなりましたが、これからも諦めず、前に進んで行きたいと思います。高橋先生も多忙な毎日をお察ししますが、どうかお身体を大事になさって下さい。
【回答】
患者さんの言葉に耳を傾けてくれる医師に出会えて、良かったですね。
世の中には、患者さんの苦しみを理解しない馬鹿な泌尿器科医がたくさんいます。
自分の知識や経験だけで仕事をしている人間です。
目の前の苦しんでいる患者さんから新しい発見のチャンスかも知れないのにです。
私にも治せない患者さんはいます。
私も、まだまだ精進が足りません。
少し落ち着いて、当院に来れるようであれば、是非いらしてください。
貴方の病気の本質をご覧に入れましょう。
投稿: yumi | 2016/09/30 22:00
高橋先生、
御無沙汰しております。
2016/9/19初めてメールした者です。その後のご報告とご相談をお願い致します。
先生のお教え通り、ベタニスとエブランチルを服用してからおよそ一か月余り、すっかり痛みが消え、排尿状況も回復していました。これを治ったと勘違いした私は、早々と薬の服用を止めてしまい、あっという間に元のひどい状態に戻ってしまいました。その後、再びベタニスにエブランチルを服用して半年になります。
現在の症状は、排尿時に尿道が焼けるような痛みがまだあり、膀胱に尿が溜まってくる時から尿道痛を感じることもあります。膀胱の方は、時々お臍の周りがじりじりしたり、お臍の奥を尿道の方まで引っ張られるような感覚があったりします。それに加えて時々頻尿や過活動がある以外は、排尿状況は落ち着いています。
先生のブログに「膀胱症候群」という記事がありましたが、最近「尿道症候群」という病名をネットで見つけました。これも膀胱症候群と同様に病名だけが独り歩きしているのかもしれませんが、今の私の症状に良く当てはまると感じ、先生のお考えをお伺いしたいと思いました。
「症候群」と名がつくと、原因が特定できない(よって治療法もない?)というのが一般的のようですが、私の場合、始まりは刺激の強いボディソープが尿道に染み入って痛みを感じてからでした。
【回答】
病名は何でも良いのです。」
それ以前にもボディソープが尿道にしみたり、プールで泳いだ後、塩素が尿道にしみると感じたことはありましたが、いつも自然に治っていたのでそれほど深刻に考えませんでした。しかし、今回、原因になったボディソープが偶然顔につき、激しい痛みを感じたので直ちに使用するのを止めました。ですがその時、すでに膀胱のあたりに違和感を感じるようになっていました。
この後、菌のない膀胱炎の症状が始まり、その後は以前のメールでも述べた通り間質性膀胱炎のような症状や激痛に苦しみました。
今、この尿道痛を改善したくベタニスとエブランチルに加え猪苓湯も約一か月服用していますが、全く尿道に変化はありません。
内服だけではなく、直接尿道にリンデロン-VG軟膏を尿道口に2週間、塗布してみましたが効果はありませんでした。
【回答】
痛み症状は、膀胱の症状です。
貴方の場合は、ボディソープがきっかけになるのでしょう。
ですから、リンデロンVGを塗布しても効きません。」
この病気になった原因が、例えば、強力な洗剤で手がかぶれるように、私の尿道も化学物質のようなものにかぶれた、もしくはアレルギー症状を起こしたのだとしたら、エブランチルとベタニスの服用に加えて何か治療方法はないものかと思うのです。
この先、ずっと薬を服用しなければならない、止めると元に戻る、この毎日に焦りを感じます。私は、現在失業中で他の持病も持っているので、将来医療費がどれくらい必要になるのかと思うと不安にもなります。
ネットの情報もとても少ないのですが、ある病院のHPでは、尿道症候群の治療として、薬の治療と尿道拡張療法があると書かれていました。本来、尿道狭窄症に対する治療で男性に対してなのかもしれませんが、いずれにしても私の場合、この治療法が適しているのかわかりません。
【回答】
この病気は治る病気ではないので、続けるしかありません。」
長くなりましたが、本来なら先生に直接お会いして診察して頂くのが順序だと承知しておりますが、様々な事情で東京まで行くことが難しく、このようなメールだけでお答えお願いすることをお許しください。
先生も、体調を崩されて、大変だとお察しします。出来る範囲で、お返事して頂けたら幸いです。よろしくお願い致します。
投稿: yumi | 2017/06/18 22:52
高橋先生、
早速のご回答ありがとうございました。前回メールの「膀胱症候群」は「膀胱痛症候群」の誤りでした。
先生の「この病気は治る病気ではないので、続けるしかありません。」というお言葉に、正直、落胆しなかったと言えば嘘になります。ですが、ある意味、これからの生き方に対する気持ちの整理がつきました。思いもよらない病気を発症して、以前の身体にもどりたいという気持ちだけで精いっぱいでした。しかし、現実を受け止めなければならないのですね。病気の種類はちがえども、薬の力を借りて日常生活を維持している方は世の中にたくさんいらっしゃいます。これが私の運命なのであれば、この病気と共に生きて行くと決心し、この病気のことをもっと理解していきたいと思います。
尿道症候群という病名は、私に適当かどうかはさておき、この病名が一般化され、女性の患者に対しても、エブランチル以外のαブロッカー薬が保険適用になればと思います(素人考えですが)。
先生の方も来月に入院されるそうですが、体調のすぐれない中、私のような者にもご回答をして下さり本当にありがとうございます。
くれぐれも無理をなさらず、十分休養できますようお祈り致します。
投稿: yumi | 2017/06/21 16:10