前立腺肥大症の誤解
前立腺が大きい前立腺肥大症だから、排尿障害が生まれて患者さんが悩まれていると、一般的に考えています。
ところが、前立腺肥大症の手術を行っても、オシツコの出の悪さや頻尿や残尿感や痛みが無くならない患者さんが、一定の割合で出現します。すると、執刀医は「歳のせい」「気のせい」「自律神経失調症」と診断し、それ以上の治療を行なってくれません。
その事実から考えると、前立腺が大きいからと判断して手術した事が、誤診であり治療のミスだったことが分かりますよね?
前立腺肥大症の真実は、次の通りです。
❶若い頃より排尿がアンバランスだった。
❷何十年も経過すると、膀胱括約筋が肥大し、同時に前立腺も大きくなった。
❸排尿障害のために膀胱に負担がかかる。
❹負担のかかった知覚神経の膀胱三角部が過敏になり、頻尿・残尿感・尿意切迫感・陰部痛などが後遺症として出現する。
前立腺の手術しただけでは、膀胱三角部の後遺症は除去できないし、肥大した膀胱括約筋も未処置などで、は排尿障害は完全に治らないのです。そのような患者さんが何十人もおいでになりました。追加の内視鏡手術で、膀胱三角部の処置と膀胱出口を十分に切開・開放すれば、膀胱括約筋が収縮しにくくなり、症状は軽快しました。
例えば、2つのイヤホーンが絡み合った状態であった場合、2つに分離解くのが大変ですよね?小宇宙である人体の病気は、単純ではない筈です。(笑)
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