ガン治療の考え方
医師は癌の治療の際に、癌細胞を物として扱っています。ホルモン剤や抗がん剤の攻撃する標的=的まと=物体として扱っているのです。 攻撃手段を考える医師は、当然、生きた人間ですが、攻撃を受ける癌細胞もその人の生きた細胞なのです。それを意識のない単なる的として攻撃するのですから、必ずしも上手く行く訳がありませんでしょう?
癌細胞は生き物です。それも数ミクロンの大きさの細胞が無数(少なくても数10万個)に集まっているのです。内服薬や注射などで、抗ガン剤やホルモン剤で攻撃しても、癌細胞集団の外周の毛細血管の流れている部分の癌細胞しか死滅しません。集団の中心部分に存在する癌細胞は死滅しません。さらに悪いことに、中心部の癌細胞は、周囲の癌細胞が死滅したことを認識するのです。
その対策として、当然ながら癌細胞を増やすために、細胞分裂を繰り返すのです。何回も何回も細胞分裂を繰り返すと、そのうち当然変異の癌細胞が生まれるのです。それがそれまでの癌細胞よりも悪性度のとても高い癌細胞になるのです。例えば、前立腺ガンでいえば、去勢抵抗生前立腺ガンになるのです。
癌の治療をする医師は、癌細胞を殺すことだけに固執すると、生命体同士の戦いという事を忘れ、逆に患者さんの寿命を短くさせるのです。それを避けるために、癌細胞は物質的な標的ではなく、患者さんの個性に準じた生命体だと思いながら、対策しなければならないのです。
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コメント
69歳です。
本年1月末にPSA検査で4.05。念のためのMRI施行で悪性を疑う所見は無く、肥大(37cc)と超音波検査での前立腺の形から膀胱圧迫による排尿障害からのPSA上昇と診断。
6月初に再検査で4.58に上昇も、問診から炎症を疑われマッサージ後の尿検査を行い雑菌検出、抗菌剤処方でした。
12月9日の再検査で4.08と下降し、悪性では数値は右肩上がりとのことで、次回は1年後検査となりました。
患者にも負担の生検は極力避けたいとのお考えの先生が担当で良かったです。高橋先生や担当医のような医師が増えてくる事を望みます。
【回答】
本当にそうですね。
投稿: | 2019/12/10 08:13