糖尿病治療薬の抗がん作用
糖尿病の治療薬である「メトホルミン」が、癌の抑制効果があるとされています。以前から知っていましたが、インターネットで下記の記事を見つけました。
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糖尿病とがんの関連、がん発症に結び付く原因解明に向けた研究は、さらに進んでいる。
最近では、膵臓で分泌されるインスリンの作用不足で生じる高血糖や、インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性という状態が、がん細胞の増殖を促進することも分かってきた。血液中のブドウ糖の代謝を促すインスリンが使われないまま血液中にたくさん残ると、様々な臓器に存在する特定のインスリン受容体に作用し、臓器のがん化に結び付くというのだ。
がん発症や再発の予防に期待されるメトホルミン
もう1つ、欧米で60年以上使われてきた糖尿病治療薬のメトホルミンに抗がん効果があることが、よく知られるようになったトピックについても触れておこう。
インスリン抵抗性改善薬に分類されるこの薬は、インスリンの分泌を促進せずに血糖値を下げる効き目のよさと低価格から、欧米では糖尿病の第1選択薬として普及している。1970年代に米国などで、乳酸アシドーシス(糖尿病の急性代謝失調の1つ)などの合併症による死亡報告が相次ぎ、危険性が高いと忌避された時期があったが、使い方に注意すれば問題ないことが明らかになった。
近年、メトホルミン服用の患者さんは未服用群に比べ、膵臓がんのリスクが62%低下したとの報告(米テキサス大)をはじめ、肺がん、大腸がん、乳がんなど、多種類のがんで抗がん効果があったとする臨床研究結果が世界各地から発信されている。血中インスリン濃度を下げることでがん細胞の増殖が抑えられるためだ。糖尿病でない人に対してもがん予防、再発防止の可能性が期待されている。
日本でも最近、中年でメタボ型の糖尿病の患者さんに、第1選択薬としてメトホルミンを処方する医師が増えつつある。古典的な糖尿病治療薬が抗がん効果を携えてよみがえる「メトホルミンの逆襲」とささやかれているそうだ。
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ガンの患者さんに、糖尿病ではなくてもメトホルミン(商品名メトグルコなど)を処方する必要はあるのかもしれません。当院では、前立腺ガンの患者さんが多いので、このクスリを追加してみたいと思います。
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