比較して分かる前立腺ガンの正体
【全国がんセンター協議会のデータより】
前立腺ガンを発見されて、私のブログを読まれてから大いに悩まれる患者さんが多くおられます。
そこで、見方を変えて、インターネットで容易に手に入るデータから下記の通り考えてみました。
✳︎✳︎各臓器の癌の10年生存率の比較(ステージⅢ)と、生存率から観た前立腺ガンの悪性度との比較
前立腺ガン 95.6% 1.0倍比較悪性度※
肺ガン………16.1% 5.9倍
胃ガン………38.9% 2.5倍
大腸ガン……74.8% 1.3倍
直腸ガン……63.0% 1.5倍
食道ガン……66.1% 1.4倍
肝臓ガン………9.8% 9.8倍
膵臓ガン………3.1% 30.2倍
腎臓ガン……51.8% 1.8倍
膀胱ガン……32.3% 3.0倍
ステージⅢとは、臓器の外に超えてしまったガン=浸潤ガンです。臓器周囲のリンパ節に浸潤している可能性があります。また、ステージⅢのガンは発育速度が高いと考えられるので、おそらく悪性度は中等度以上でしょう。 ガンは癌でも臓器別にして10年生存率を比較してみると、こんなにも違います。みんな同じではないのです。特に、前立腺ガンは膵臓ガンと比較すると、30倍以上も10年生存率が高いのです。膵臓ガンは、本当に正真正銘の悪性度の高い癌ですが、前立腺ガンは「本当に癌なの?」と思えてなりません。
ですから、針生検で前立腺ガンが発見されたとしても、心に余裕を持ってください。
また、良性に近い前立腺ガンが、他の臓器のガン発生を一時的にでも牽制してくれているのかも知れません。
さらに心臓の病気との比較では、
心筋梗塞…………… …………51% 1.9倍比較悪性度
肥大型心筋症…………………82% 1.2倍
拡張型心筋症…………………22% 4.3倍
大動脈弁狭窄症 手術例………70% 1.4倍
大動脈弁狭窄症 内科治療例… 20% 4.8倍
前立腺ガンの患者さんは、心臓の病気の患者さんよりも長生きができるのです。それから考えれば、前立腺ガンは単なる一般の病気です。
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